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私がワキガに気付いたのは、高校1年の春。
元々暑がりで汗かきな私でしたが、その日は特に暑かったわけでもないのに、ワキにだけ大量に汗をかいていました。
ヌルヌルして気持ち悪かった為、手のひらでワキの汗をぬぐい取ると、手のひらからタマネギのような、肉まんのような臭いがするのです。
その頃の私は、ワキガという言葉すら知りませんでした。
この臭いが意味するものをその時は何もわかっておらず、気にしていませんでした。
ワキガというものを知る
高校の同じクラスに、ワキガの男の子がいました。 女の子たちが
「アイツ絶対にワキガだわ」
とヒソヒソ言っているのを耳にして、ワキが臭いことをワキガというのだと知りました。
その時私は、汗をかいたときに自分のワキからタマネギの臭いがしたのを思い出したのです。
もしかして?と不安になり、学校から帰り、脱いだブラウスのワキの部分を臭ってみると、タマネギの臭い。
その男の子と同じ臭いがしたのです。
そして、今まで気にしたことはなかったのですが、よくよく見てみると春に買ったりばかりのブラウスのワキの部分が黄色く変色しているのです。 私はショックと恥ずかしさで泣いてしまいました。
携帯でワキガについて調べました。 臭いの特徴、ワキの部分が黄ばむこと、自分に当てはまることがいくつも書いてありました。
私はワキガなんだ、そう核心しました。
ワキガと分かってからの苦労
ワキガと分かってから、急に人と接するのが恐くなりました。
実際に、自分のワキから発している臭いが、どの程度まわりに伝わっているのかわかりません。
そして、それを誰かに聞く勇気なんてありませんでした。
もしかしたらみんな私のこと、臭いと思っているのかな?と周りの目が気になり始めました。 携帯でワキガについて調べた時、ワキガの人は自分のワキガの臭いには気付いていない人が多いと書かれていました。
そのため、私自身ももしかしたら気付いていないだけで、とてつもない悪臭を放っているのかもしれないと、過剰に心配するようになりました。 汗ふきシート、制汗スプレーを常に持ち歩き、人目に隠れて一日に何度も何度もシートで拭いたり、スプレーをしたりしていました。
そうしないと不安で不安で仕方なかったのです。
そして、ハンドタオルをいくつも学校に持っていき、通学中の電車や授業中にはワキに挟んで汗を吸いとらせていました。
実際に、私のワキの臭いがどれくらいの程度周りに気付かれていたのかは、わかりません。
今でも恐くて、友人に聞く勇気はありません。