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私のコンプレックスはずばり一重瞼でした。
母親と姉はくっきりキレイな二重瞼ですが私は父親ゆずりのはれぼったい一重瞼。
中学生の頃からそれが気になりいつも鏡をみては自分で瞼に鉛筆をあてて二重瞼にしてみたり。
「こんな目だと彼もできない」と悩んでいました。
中学生の頃は顔がキレイかどうかで学校での人気度も左右されるものです。
可愛い子はどうしても男子からも女子からもちやほやでれたり、目だったりして得なことが多いのです。
そのころの仲良しの友達も一重瞼でした。彼女も二重瞼に憧れて「二重瞼は得よね」と二人して話していました。
ある時アイプチの話になり「やってみるか」と話しスーパーで購入しました。
アイプチを買うのはなんか後ろめたい気持ちがあり親には内緒でした。
友人宅で二人でドキドキしながら瞼に接着剤をつけ棒でおして二重瞼を作りました。
鏡に映った自分に驚きました。目がくっきり。自分でも「かわいい」と思いました。
友人も別人のようでした。
ただ下を向いたときは瞼が妙につっぱります。
お互いに「下をむいたらアイプチばれるね。なるべく下を向かないようにしようね」と話しました。
帰宅する時は親にばれないようにアイプチははずして帰りました。
その後アイプチは私の必需品になりました。1ヶ月に1本は使いました。
そのうちに母親にバレて「そんな変なことして」と叱られました。
生まれつき二重瞼の母親には私のコンプレックスなんてわからない、と反発しました。
そのうち仕方ない、と諦めたようでしたが、たまに「不自然な目」といわれ 落ち込みました。
喧嘩したときなど必ず私の目のことをキツク責めました。
所詮、「親でも私の悩みは共有できないのだな」と孤独な思いにもなりました。
丁度反抗期でもありましたが、目のことで親子の間に溝ができたように思います。
高校生になりアイテープに切り替えました。やはり瞼にテープをはるのは違和感がありましたが、アイプチは瞼の開閉時に突っ張り感があるのと、たまに接着剤にかぶれるようになった為です。
アイテープやアイプチはそのころはやっていてクラスでも3~4人やっていました。
アイテープの不自然さが気になりだして
高校3年の時同級生と付き合い始めました。
彼にはアイテープのことを言いましたが、抵抗無く受け入れてくれました。
付き合い始めて半年たったころ、お互い遠慮がなくなっていたせいでしょうか、突然
「二重が不自然。なんかへん」とはっきり言われました。
私は目の前が真っ暗になりました。自分の全てを否定されたような感覚に陥ってしまいました。
それからは自分のアイテープを張った瞼が人にどのように見えているか、ばかり気になり目線を下げることもできなくなりました。
受験を控えていましたが、勉強にも身が入りません。
これから先の人生に全く希望がないように思えてきました。
結局付き合っていた彼とも別れました。
彼はそんなに悪気もなく軽い気持ちで言ったようでしたが、私はショックで顔を合わせることも拒否する状態でした。
夜も寝付けないくらい悩んで、
「整形しかない、どうしても整形したい!」
と強い思いが沸いてきました。
これまで整形を全く考えなかったわけではありませんでしたが、やはり手術に抵抗がありました。
まず痛みにたいする恐怖、そしてもし失敗したらどうしよう、親が反対するに決まっている、などあれこれ考え「やっぱり無理」と思っていました。
でも一生自分の顔にコンプレックを抱えたまま生きていたくない、毎朝のアイテープからも卒業したい、との願いが日に日に強くなっていきました。
ネットで二重瞼も整形の画像を毎日のように眺め、
そして「手術どうしてもやる」と強く決心しました。