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一問一答「あなたが、どうしても許せなかった人は誰ですか?」【超許容力】

2023/02/25 12:00 投稿

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あなたが、どうしても許せなかった人は誰ですか?


あの人を許すべきか?それとも、許さない方がいいのか?

悩むこともあると思います。


人間は寛容で許容力があり、自分のことを受け入れてくれるであろうと思える人と仲良くなりたいと思います。

許容力や寛容さ、あるいは、人間の器とも言えますが、今回は、恋愛での後悔を抱えた方の相談をもとに、そんな許す力について解説させてもらいます。


「Q. 付き合って1年で初めての喧嘩で彼氏と別れました。
自分の思いやりや許容力がなく彼を苦しめたのかと後悔の念に押しつぶされそうになります。吹っ切るためのアドバイスをお願いします。」


恋愛だけでなく人間関係での過去の失敗をあれこれと後悔する人は結構いると思います。

「もっとああすればよかった」「こうすればよかった」と後悔するわけですが、「それを10年間続けることができただろうか」ということを考えてみてください。


相手との関係の中で問題が起きるのは当たり前です。

喧嘩することもあれば、嫌なところが気になることもあります。

それを10年間続けることができるでしょうか?


10年続けることができると思えるのであればいいかもしれませんが、2年ぐらいの間に、相手に変わって欲しいとか、今はできても10年は無理だというのであれば、仮に関係を戻すことができたとしてもおそらく続きません。


人間関係でも恋愛関係でも、長期的な関係で物事を考えると大抵は答えが出ます。

自分の思いやりや許容力がなくて彼を苦しめたのかと原因を探るのはいいですが、恋愛なんて喧嘩の原因はいくらでもあります。

ひとつの原因を潰しても他の原因が出てきます。


重要なのは、結果を長期間にわたって受け入れることができるかどうかです。

喧嘩の原因はたくさんあります。それを10年経っても20年経っても受け入れることができるのであれば関係は続きます。

それが無理なのであれば諦めた方がいいです。


以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。




男女関係の修復方法の2つのポイント


男女関係ではアサーションのテクニックが重要です。

相手を傷つけることなくお互いの感情をちゃんと伝え合うコミュニケーションテクニックですが、相手への不満や悲しみがあるのであればそれを正直に伝えて、相手の事情や感情もちゃんと聞いた上で、お互いにお互いの感情を相手を傷つけることなくシェアし合うことが重要です。


とはいえ、気をつけていても、どうしても喧嘩してしまう時もあります。

イリノイ大学の研究で、男女関係のトラブルに関する過去のデータを1149件も精査してレビューしてくれていて、カップルや夫婦の喧嘩の最も最適な乗り越え方について調べています。

最もベストなカップルや夫婦関係の修復方法は、たった2つのポイントだったということがわかっています。


1. 相手のミスを許せるかどうか

細かいミスや間違いを許すスキルをお互いが持っているかどうかです。

片方だけがこれを持っていても意味がありません。お互いが相手のミスを笑って許せるスキルを身につけることが大事です。

いわゆる許容力が大事だということです。


2. 幻想を抱けるかどうか

2人の関係にやたらと惚気るカップルがいますが、実はこれが大事です。

2人の関係が理想的な関係だということを、それが幻想であっても、そう思えるかどうかです。


つまり、喧嘩をしてもすぐに仲直りするカップルの特徴としては、ミスを許すスキルと幻想を持てるスキルが重要だったということです。


ミスや失敗を許容できるか?

ちょっとしたミスや間違いをしただけで、奥さんが旦那さんに小言を言ったり、逆に、旦那さんが奥さんに偉そうに言ったり、カップルでも相手を見下すようなことを言う人がいます。

このようなことをすると自分に返ってきます。

基本的には、自分にとって一番大事なものをひとつだけ決めて、それ以外は許容することが大事です。


幻想を抱けるか?

幻想を抱いているかどうかと言われると、わかりづらいかもしれませんが、これもとても大事なことです。

人間関係においては相手に期待しすぎると良くない結果に繋がりやすいですが、恋愛関係や男女関係においては、どれぐらい相手に期待と幻想を持てるかということがとても重要になります。

2人の関係についてポジティブな思いを持っていると関係は良くなります。


では、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。

2人の関係が理想的だという幻想を持つためにはどうすればいいのかというと、2人がお互いの努力によって、良い関係を作り続けているという証拠になるような材料をたくさん体験することです。


例えば、一緒に旅行に行ったり、 ゆっくりお酒を飲みながら今まで2人が体験したことがどれだけ価値があり、他の人が体験できなかったことなのかということを語り合ったりしてください。

インタラクティブな会話や活動を続けて、良い関係を継続的に一緒に作っているということを確認し合う時間を大切にしてください。


勘違いしないで欲しいのは、これは、愛を確認し合うということではありません。

私のことを好きなの?とやたらと確認を求めたり、1日1回は連絡を要求したり、電話は必ず出て欲しいとか、束縛とは違います。

愛は信じることで、束縛は疑うことです。

信じることができそうな証拠を一緒に探していくということです。そうすると、幻想がお互いの力になってくれるわけです。




敵を許すチカラ


寛容さや許容力というものは、目の前の問題やネガティブな状況に囚われづらくなる力です。

許せない人や敵がいるという人もいるでしょうが、現代社会では敵を倒せることはほぼありません。

競争に勝つことはあっても、嫌な相手や敵を倒すことができるかと言われると、大抵の場合は不可能な話です。

ですから、そんな相手のことを気にしすぎてしまうと囚われてしまいます。

それを手放すことができるのが許容力のある人です。


ネガティブな感情を手放すのが上手なので、余計なことで悩む時間が少なくなり、それによって結果的に人生がより良い方向に進みます。


セルフコンパッションで重要なポイントでもありますが、自分を許すことができない人は同じ失敗を繰り返します。

他人に対しても全く同じで、別に相手を甘やかす必要はありませんが、他人のミスも許して二度と同じ失敗は繰り返さないと思わせることができなければ、強く言ったとしても改善することはほとんどありません。


ですから、他人のミスを許すことができる人は人を動かすことができる人です。

これによって人間関係や仕事における満足度も非常に高くなります。


現代社会においては非常に重要な力であると同時に、自分自身の感情も安定します。

人の心が不安定になるのは、嫌なことがあったり嫌な人のことを考えた時です。

そんなネガティブな感情を手放す力が感情を安定させてくれて、人間関係による幸福度も高くなるわけです。


他人を許す寛容さというものは、人生をより良い方向に進めるために非常に重要な力だということです。


許容力を強めるワーク

そんな寛容さを強めるための方法としては、以下の質問を自分に投げかけて自問自答してみてください。

それぞれ自問自答して紙に書き出してみてください。


寛容さを発揮できる時とできない時の違いは何ですか?

同じような問題であっても許せる時と許せない時があったりします。

その時の状況について具体的に考えて、どのような違いがあるのかということを考えてみてください。


他人を許すとどんな気持ちになると思いますか?

他人を許せないという時にはネガティブな感情が治らなくなってしまいますが、あえて相手を許した時に、その後の自分の感情について考えてみていただけると、他人を許すという行為が自分の心を穏やかにしてくれることに気づけるものです。


他人を許すことのメリットとデメリットは何ですか?

他人を許すことによる自分のメリットとデメリットについて考えてみると、他人を許すことのデメリットは意外とないということに気づけると思います。

相手を許すことができず罰したとしても別にメリットがないのであれば、許した方が自分にとって楽だと考えることができます。

許すということは手放すということですから、それによって余計なことを考えなくてもいいということです。


許すということと相手との今後の付き合いはまた別の話です。

許した後に元通りの関係になるかどうかは別で、ただ今あるネガティブな感情と目の前の問題を手放すというだけです。


他人を許すことができていないことが原因で前に進めていないことはありませんか?

他人を許すことができていないために前に進むことができていないことと、それと同時に、前に進むための方法について考えてみてください。


例えば、元彼のことが許せていないことが原因で新しい恋愛ができていないかもしれません。

毒親を許せていないことが原因で、何か新しいことに挑戦しようと思った時に、毒親の顔が思い浮かんだり余計な発言が思い浮かんで自分の行動を止めているかもしれません。


このような状況になると損をするのは自分です。

許すということは負けることではなく手放すことだと考えてください。

許すという行為によって、自分の今後の可能性を阻害する過去を手放すことができます


恨みを持っている人をリストとして書き出してください

自分が恨みを持っている人をリストとして紙に書き出して、それぞれの人を自分が許すところをイメージしてみてください。

別に仲良くなったところをイメージする必要はありませんが、上から目線で自分が相手を許しているところをイメージします。


この許すところをイメージすることによって、人は達観したところからその相手のことを考えることができます。

その相手からされたことを想像すると許すことはできませんが、相手が苦しい状況になっているところで、自分が相手をどのように許して、そして、突き放すのかというところまで想像して頂けると、意外と面白いぐらいに寛容さを発揮することができます。


ネガティブな体験のポジティブな面は何ですか?

人のネガティブな体験にもネガティブな特性にもポジティブな面は必ずあります


例えば、DaiGo師匠のいじめられた経験も、それによって他人と違う道を生きていこうと思うことができるようになったわけなので、自由な人生を歩む上でのとてもポジティブな経験です。

いじめられる原因にもなった天然パーマも今となってはこれ以上ないと思えるぐらい便利な髪型です。

自分がコンプレックスに感じていることも、もしかしたらとんでもない強みなのかもしれません。


許すことによって未来にどのように繋がりますか?

その相手を許すことによって、自分自身の未来でどのようなことに繋がるのか考えてみてください。


今週は何を許しますか?

意見が合わない人もいると思います。

他人の失敗を許すことができない時もあると思います。

これが一番難しいことですが、自分の失敗を許すことができない時もあります。


どんなことでも構いませんので、意図的に何かを許すことを考えてみてください。

今週はどんなことを許すのかということをテーマとして1週間を過ごしてみてください。


許容力のデメリット

許容力や寛容さというものは相手の状況に合わせて、その相手を許してあげることです。

そういう意味では、同じ過ちに対しては同じ罰を与えなくてはならないと考える公平さを同時に考えてしまうと、相手を許すと全ての人を許してしまわなくてはならないとなってしまうこともあります。


そして、人は自分を守りたい時には寛容さを発揮することはできません。

生物として考えると、自分に対して攻撃してきた人を許すとまた攻撃される可能性があります。

そのため生物の本能として相手を許すことなく罰しようとする性質があるわけです。


ですから、人は自分を守りたい時に相手を許すことができません。

自分を守る必要がない本当の強さを手に入れると、自分にとって本当に大事なもの以外は別にどうでもいいと考えることができるようになります。

許すことができないということは、自分が安全なポジションにいないということだと考えてください。


一番問題なのは、自分を許すことができない人です。

自分の失敗や欠点を許すことができない人が、安易に他人を許してしまうと、自己批判的になりすぎたり他人にいいように食い物にされてしまう場合もありますので、その点にはくれぐれも気をつけながらセルフコンパッションを学んでみてください。




信頼関係と許容力


生物として考えた場合、人は信頼関係を作った方が群れとして生き残るために都合が良いということがあります。

つまり、別に道徳心があるから信頼関係を作るわけではなく、信頼関係があった方が生き残る確率が高くなるので、信頼関係を作ってそれを維持しようとしているわけです。


やられたからやり返す仕返しをした方がいいのか、それとも、しない方がいいのかということを調べた研究があります。

最初は相手のことを信頼します。

裏切られたり、嫌な事をされたら、それを相手に同じようにやり返すという方法をとります。

この方法が数学上では最も利益を出しやすいと言われています。

数学上考えるとやられたらやり返す方法がベストだということです。


ですが、人間は必ずしも数学的な動きばかりをするわけではありませんので、やられたらやり返すという方法だけでは現実の生活では問題があります。

そんな問題に気付いた物理学者がいて、さらに数学者たちがこの問題について調べました。


相手に過失がない場合やどうしても仕方のない理由があったりする場合は、相手に害を与えるやり返す方法はできないため、そんな時々で起こりうる人間の失敗、ミスをどの程度くらいまで許容する事ができると一番いい形になるのかということは調べています。


それによると、25%くらい許すような戦略を取ると最も利益が最大化されると言われています。

時々許してあげるというのが大事です。

言い換えると、4回のうち1回は許してあげるというのが大事です。


ひとつ簡単な方法をあげると「どうしようかなぁ、許してあげようかなぁ」と考えた時にはコインを用意します。

「コインを投げて2回連続で表が出たら許す」と決めておくといいです。

そうすると「今回は表が出たから仕方ない、許してあげよう」と寛容な戦略をとれます。


とはいえ、誰もがみんなを許すという状態になると、いわゆる平和ボケした社会になってしまいます。

誰もが信頼し合える関係になれば確かに天国のような素晴らしい社会になるかもしれません。

人が誰でも失敗したり過ちを犯すのと同じように、人間の中には時折悪意をもった人もいますし、信頼関係だけで結ばれた社会は非常に脆くなります。

悪意を持った一部の人が、信頼関係で結ばれた人たちの利益を全て奪っていくということがあり得ます。


相手が信頼できる人かどうかを見る際に、多くの人は相手の人柄を見てしまいます。

人間の信頼度や道徳心が不変のものだとは考えないでください。

親に対する信頼度は変わらない

親友に対する信頼度は変わらない

そう信じる人もいますが、人の道徳心や信頼度というものはあらゆる状況下で変化します。


つまり、信頼できる人が常に信頼できるかどうかはわからないということです。

その時の状況や感情によっていくらでも変わります。

状況や感情によって相手の行動に対する信頼度が変わります。


ですから、相手の人柄ではなく相手の動機に注目してください。

子供が親を信用できるのは、生物として考えても親が子供を裏切っても得をすることはありませんし、親は子供を守りたいと思うものだからです。


人が相手の人柄を見抜くのは非常に難しいです。

それよりも相手を観察して動機を知ることの方が重要です。


人間関係でも男女関係でもすれ違いが起きたりトラブルや問題が起きることはあります。

ここから先は、そんな時に効果的な仲直りの方法や科学的に見た「許す」ことによる効果について解説していきます。

ぜひ続きをチェックしてみてください。

 

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