あなたは毎日の睡眠のためにしていることは何ですか?

あるいは、睡眠不足になってしまった時にどんな思いや経験をしましたか?


そんな皆さんが実践している睡眠にまつわることや、睡眠不足によるネガティブな影響を防ぐために気をつけていることなどあればニコニコのコメント欄で教えてください。


睡眠の重要性や睡眠不足によるデメリットについては、DaiGo師匠も様々な知識を紹介してきました。

皆さんも人間にとって睡眠が重要だということはよくご存知だとは思いますが、今回は、そんな睡眠に関する相談から、よく眠れるようになるための心理学をまとめてみたいと思います。

Q. 「もともと夜型のタイプですが生活習慣が乱れており、よく眠れていません。どうすればよく眠れるようになるでしょうか?」


睡眠は仕事でも勉強でもとても重要になるものです。

睡眠の質を高めることができれば、短い時間でも疲労を回復することができて集中力や記憶力を高く保つこともできますし、睡眠の質が高くなれば成長ホルモンの分泌が促進され、体内の脂肪を脂肪酸に変えてもやすい形に変えてくれるということもあります。


睡眠の質は人生の様々な場面において重要になってくるものですから、睡眠の質を改善するということは人生の質を改善するということでもあります。


学業成績と睡眠の質


2019年のマサチューセッツ工科大学が行った研究で、大学生を対象に睡眠の質と学校の成績について比較するという実験があります。

これによると大きく2つのポイントが確認されています。


ポイント1 :学校の成績の25%は睡眠の状態によって説明することができる

人間の頭の良さや IQ というものはそのほとんどが遺伝子で決まっていて、なかなか後から変えるのは難しいと言われていますが、そんな中睡眠の質を改善するだけで1/4も成績に影響を与えるということです。


ポイント2 :試験の前日に寝不足でもテストの成績には影響がない

テストの前日に一夜漬けをしたり徹夜に近い状態で本番に臨んだり、緊張による睡眠不足などで前日の睡眠の質が悪かったという経験がある人も多いと思いますが、この場合には翌日のテストの成績には関係がなかったということです。


結局のところ、これはテスト勉強をしている期間全体での睡眠の質がテストの成績に大きく関わっているということを示しています。


テストの前日に睡眠の質が悪かったからといって、それによりテストの成績が下がるということはないわけですから、そこはあまり深く考える必要も気にする必要もありません。

ただし、これは逆に言うと普段から睡眠の状況が良くないという人は、睡眠の質さえ改善することが出来ればテストの成績が25%も上がる可能性があるということにもなります。

睡眠の質を改善するだけで勉強したことが頭の中に残る量もかなり変わってくるわけですから、特に、受験生の家庭や資格取得のための勉強をされている方は睡眠の質の改善に努めてみるのも良いのではないでしょうか。



睡眠の質を高めるということについては、こちらの本が一番のおすすめです。

リチャード・ワイズマンさんという心理学者が書いた本で、睡眠の質を高めるためのたくさんの研究からまとめられた内容で読み物としてもとても面白い本です。


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『よく眠るための科学が教える10の秘密』



お風呂の入り方と睡眠の質


DaiGo師匠も動画で軽く触れていましたが、睡眠の質を高めるためにはお風呂の時間を上手に使うことも大切です。


お風呂を上手に使うことができれば睡眠の質がそれだけでもかなり上がりますし、それにより翌日のパフォーマンスにもかなり影響が出ます。

「皆さんは何時頃にお風呂に入っていますか?」


テキサス大学などが行った研究で、夜寝る何時間前にシャワーを浴びるともっともぐっすりとよく眠れるのかということを調べてくれたものがあります。

最近あまり眠れないという人は、このシャワーを浴びたりお風呂に入るタイミングを見直してみることから始めてみるのもいいのかもしれません。


寝る前のお風呂やシャワーにはメンタルをリラックスさせる効果があり、肉体的なストレスも精神的なストレスも軽減されるので、それにより睡眠の質が上がるということはわかっています。


この研究は5322件もの先行研究から信頼性の高い件97件をまとめて分析しているものですが、これによると、寝る前のお風呂やシャワーは約1時間から2時間前がベストだとされています。


ですから、自分の寝る時間から逆算して寝る1時間から2時間前にお風呂にゆっくりと入り、それから瞑想したり上手に照明を調整して読書をしたり、寝るまでの準備の時間を過ごすことが重要になります。


ちなみに、この研究では最も睡眠の質が高くなるお風呂の温度についても確認してくれていて、それによるとお風呂やシャワーの温度は40度から43度ぐらいの少し熱めが適しているようです。


寝る1時間から2時間ぐらいまでにお風呂に入り終わるようにして、お風呂は40°から43°ぐらいの少し熱めにしてゆっくり入ることで、実際に眠りにつくまでの時間が普段よりも10分も短くなるということも分かっています。


これは、少し高めの温度のお湯を浴びることによって体の体温を調節するシステムが起動するからです。

体の表面の温度が高くなってくると、体温の調整システムによって人間の体で放熱効果が高い手足などの中心から遠いところに血液が流れていくようになります。

体の中心から遠いところに熱を持った血液が流れていくので、体の中心には熱を持った血液が少なくなり体の深部温度が下がります。


そして、この深部温度が下がることによって人は自然と眠くなります。

少し高めの温度のお湯を浴びることで体温が放熱する方向に機能が調整されて、深部温度が下がり眠りにつきやすくなるということです。


今回お風呂やシャワーについての話を紹介しましたがサウナも結構重要ではありますので、そんなサウナの効果について解説した最近読んで面白かったおすすめの本を紹介しておきます。


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『医者が教えるサウナの教科書――ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』


こちらは読みやすい本になっていましたが、どのようにサウナに入れば睡眠の質が上がったりパフォーマンスが上がるのかというようなことをわかりやすく学べます。




睡眠の質は、それが悪くなってしまうと、仕事のパフォーマンスや学校の成績を下げるだけでなく様々なネガティブな影響を起こすものです。


2013年のカリフォルニア大学が行った78組のカップルを対象に研究によると、カップルの間での口論の多さと最も相関性が高かったのは、睡眠の質の悪さだったということです。


睡眠の質が悪く睡眠が十分に足りていないと、パートナーとの口論が起きやすいということになり、そうなると破局したり浮気に繋がってしまう可能性も高くなるわけです。


ですから、常に睡眠不足な人や、睡眠の質やリズムが崩れている人と付き合うと、どうしても口論は多くなり、その結果、辛い思いをする可能性が高くなりますので気をつけてください。


ちなみに、この口論する可能性は、たった一晩睡眠が短くなっただけでも、その翌日に大きく跳ね上がるということです。

一緒に暮らしているのでなければ、睡眠不足の翌日に無理をして彼氏が彼女に会うのは避けた方が賢明です。

相手が夜勤明けや寝不足の状況だというのであれば、(寝不足になる前に)その日は無理をさせず別の日に会うように提案したほうがいいです。


(一晩だけでも)睡眠不足になると次のことが起こります。

共感能力の低下

ネガティブな感情だけが増幅される

トラブル対処能力の低下

自己本位性が高くなる(自己中になる)


研究チームのコメントとしては、「慢性的に睡眠不足な相手と恋愛関係を続けるのは難しいと言わざるを得ない」とされています。


いい恋愛や夫婦関係の維持のためにも睡眠をしっかりとることができる生活習慣は重要ですし、睡眠不足が与えるネガティブな影響も理解した上で、パートナーとうまく接することも重要だと言えます。



ここから先は睡眠の質を高めるためのより具体的な方法について解説していきます。

睡眠の質を高めて人生の質を向上させたい方はぜひ続きをどうぞ。