現十段位の瀬戸熊直樹だ。
それは2年前の麻雀最強戦2012新鋭プロ代表決定戦予選で見た。
場面は東4局、親でトップ目の寿人がまずは先制リーチ。
数巡後、3着目渋川が追いかけリーチ。
同巡(一発目)、4着目の瀬戸熊の手牌
三三五七七七(13567)456 ドラ六
役無しドラなしカン2ピン待ちでテンパった。
ここから瀬戸熊は少し考えて二人に無筋の五万をビシッ!
(動画を見ればちゃんと音も聞こえます)
そしてダマテン。
この選択は結構勇気がいる。まずドラ表示牌の五万を切るのが恐怖。さらにまだ東場とはいえラス目でアガリ逃しはしたくないにも関わらず、寿人や渋川がツモ切った2ピンを当たれないのだ。
次のツモがまた五万でツモ切り、ダマ続行。
そして次巡
2ピンツモ!
3本5本ながら二人のリーチをけったのが大きく、その後大きなアガリを決め予選勝ちあがり、決勝ではクマクマタイム9本場まで積んで圧勝、見事優勝を決めた。
今日瀬戸熊にそのときの話を聞くとはっきりと、渋川の待ちまで覚えていた(47ピン)。
「二人リーチにカン2ピンは状況が不利すぎてさすがに追いかけリーチは打てない。だから五万は打つけどずっと押し続けるつもりはなく、どこかでやめないといけない。なのでヤミテン。何でやめるかはこの時点で決めているわけではないが。当たり牌だったら打ってはいけない」
ーーでも打つ前は当たり牌って分かりませんよね?
「そうなんだけど、この手でロン牌は打っちゃいけない。これは言葉で伝わるか分かりませんが、当たり牌じゃなければ打たないといけないし、当たり牌なら止めないといけないんです」
読んだ方は分かるだろうか?
僕には分からない。
しかし彼はこういう勝負観で麻雀を必死に打っている。
僕は分からないけど面白いと思う。
2年前の新鋭戦で優勝した瀬戸熊は今年から鉄人プロ代表戦で出場する。
手がアガれる形になってないところからの放銃はダメだが、アガれる形からの勝負放銃はオッケー、そのときは必ず失った点棒は返ってくると言います。
そしてもしかしたら親で連荘連荘のクマクマタイム♪が見れるかもしれない。
6月7日 鉄人プロ代表決定戦
【A卓】小島武夫 瀬戸熊直樹 前原雄大 金子正輝
【B卓】荒正義 井出洋介 新津潔 森山茂和
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