孫崎享のつぶやき

詩紹介:管 啓次郎『WALKING 歩行という経験』

2015/07/31 05:49 投稿

コメント:5

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・「歩いてきみははじまった」

 ヒトは歩きながら自分を作ってきた。種としてのヒトがそうだし、個人としてのぼくもそうだった。歩けば歩くほど、身も心も削れてくる。その削れた跡がヒトとぼくを造形し、ヒトもぼくも地球のさまざまな土地になじんできたのだと思う。ヒトがどうはじまったかはぼくは覚えていないがアフリカの熱帯雨林から草原への進出がその背後にあったとすれば、森の枝から手を放し草原に立ち上がったときヒトはヒトとなった。歩くという癖も、遠くを見る癖も、そのときついた。視覚も筋肉もそれで鍛えられた。そして莫大な情報を得るようになり地平線があればそれをめざすようになった。未来があれば歩いてゆくようになった。一緒に歩きませんか。

 

・時の幹、樹木』

 種子が発芽を決意する

 そのときからもう植物は移動しない

 いま決めたそのおなじひとつの地点で

 灰色の風が吹くときも

 まる

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コメント

なかなか格調高い文章ですな。よく引用される部分以外もあわせて読むとよくわかる部分もありますね。

うまく言えないけれど、夜明けは来るのではないかと思いますね。それが天地の定めです。闇は暗いし退屈でしょ。全部真っ黒にして何が楽しいのか。闇が呑み込んだものは隠れていただけ。また昇りますよ。言いたい放題、詩も書けばいいし。否定的な退屈な人間は、放っとけばいい。誰も騙されませんよ。そこまで入れ込んでませんから。あなたの太陽がいつか輝く日が来るように祈っています。

No.3 113ヶ月前

趣旨がずれているかも知れませんが「歩く」って大事ですね。

===

毎日毎日、あくせくと過ぎていく自分の生活。

ばたばたと出勤の用意をし、あくせくと降りかかる仕事をし、気付いたら夜の9時。帰ってビール、ではなく発泡酒1缶が楽しみ。そんなふうに日々が過ぎていく。

 ゆっくりと頭を巡らせながら、森の中を、草いきれの中を、砂浜を歩いていく・・・ 子供のとき、学生時代はあったなあ。そんなときに、心が落ち着いて来たり、面白そうな遊びや、変な?アイデアが浮かんだり、ふと我に返って自分の行く末を思ったり。。雲の流れを見上げたり、道端の草や虫に時間を忘れて見入ったり。

 そういうときを大切にしないと、二足歩行によって発達した人間の能力が変な方向に向かうような気がする。

科学技術の急速な発展で、今我々は、さらなる成長を、と果てしない欲望に取りつかれているが、実際は退化の方向へひたすら向かっているような気がする。

No.4 113ヶ月前

アノルドの解釈を自分でしているのか?絶対的物化とは成長する生命と言い換えてもいいだろうね。一ドル札のピラミッドの眼など、そのうち物化して陳腐で退屈なものになるだろうね。わかっていて人を試すような言い回しは感心しない。

No.5 113ヶ月前
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