1月20日、「イスラム国」が拘束した日本人二人の殺害を予告、身代金を要求する事件が起き、日本国民に衝撃を与えた。また、1月24日から25日にかけて、人質のうちの一人、湯川遥菜さんが殺害されたとの情報が伝えられる事態に至った。日本政府は直接の交渉のパイプがなく、厳しい状況に置かれている。
「イスラム国」に標的にされたことの意味や、今後、日本にとって懸念されるリスクについて、孫崎享・元駐イラン大使に話を聞いた。
安倍首相の中東での発言や行動が事件を誘発
――「イスラム国」が日本に矛先を向けてきた背景をどう見ますか。
安倍晋三首相は中東歴訪の中、1月17日、エジプトで「イスラム国」対策のため、としてイラクやレバノンに2億ドルを支援することを表明した。2億ドルには難民支援、人道支援という名目が付けられている。しかし、安倍首相は「「イスラム国」の脅威を食い止めるため」、「イスラ
コメント
コメントを書く(ID:18367902)
元駐イラン大使の孫崎さんのお話だけに、説得力がある。
私も仕事で、40年ほど前、何度も中東に出かけたので、中東には親近感はあっても、対立した見方が出てこない。イランは出張当時親米的王政であったが、その後米国は倒してしまった。次々と、親米的王政政府をつぶしてきた。どんな名目を立てようとも、石油利権において米国のいうことを聞かないからということでしかない。日本の江戸時代の封権制度に興味を抱いていた穏健な平和な民族の集まりであるイスラム諸国を、米国利権の餌食にしているといえます。井筒俊彦氏の「イスラム思想史」を読むと、日本人の東洋思想と大きく異なることがないイスラムの伝統文化を、米国の都合のよいように、変えようということです。日本も例外ではない。気持ちを理解できるはずであるし、理解しなければならないのではないか。
(ID:18471112)
何故 東洋経済誌はアベ側の御用識者でなく孫崎さんをインタビューしたのでしょうか。
嘘と詭弁とソバ屋の出前でしかないアベ政権御用達の輩に語らせても何の意味も無いと分かっているからでしょう。
また、この事件を巡る真相が明るみになるにつれ、「あり得ない」アベの言動の所為で一般の邦人ビジネスマンにも危険が迫りつつあると察したからでしょう。
しかし「あり得ない」と言っても、それは真っ当な心とセンスの持主に対してであり、残念ながらアベには これまでの数え切れないメチャクチャぶりからも「然もありなん」でしかないと思います。
そういう首相を選んでしまった国民は、こんな風にその大きなツケ(犠牲)を払わされるに至っても 痛点が麻痺しているかの如くアベを支持し続けるのでしょうか。
(ID:2197362)
そうですね。今回の事件がある程度軍産複合体の意図にそったシナリオかもしれないと言う可能性は否定できないですね。トップが日本の未来を志向する方向ではなく、別の何かに動かされているというのは情けないことです。トップは日本の未来を本当に考えている人間を見分け、有能な人間をうまく使わなければいけないのに、そういう判断ができずに自分の指導力を誇示するだけというのは情けないことです。痛点が麻痺していた方がいいんです。そういうことにいちいち反応していてはいけません。孫崎さんのように本当に日本の未来を志向している意見が尊重される世の中であって欲しい。そういうコミュニティーが下から沸き上がって流れを作っていかなくてはいけませんね。歴史を動かすのは人々の意識の変化です。効率的なもの、合理的なもの、それはそれでいいのですが、それとは違ったベクトルの価値観が育つ必要がある気はする。