孫崎享のつぶやき

中国は自己の利益のため、新疆・チベットの自治拡大、独立を真剣に考慮すべし

2013/11/01 07:36 投稿

コメント:2

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中国の首都北京で28日、天安門広場北側の通りを走行する車が歩行者に突っ込んだ後に炎上し、5人が死亡、市公安当局がウイグル族を含む少なくとも8人の容疑者が関与していると見ているという状況を作った(各種報道)。

 今日中国にとって少数民族の扱いが国内政治上最も深刻な問題となっている。

 この問題は中国国内問題であり、外部のものの介入する問題ではないが、私は、ウイグル、チベットに自治権を一段と拡大し、独立も視野に入れるべきだと思う。それは単にウイグル、チベットのためだけではに。中国自身のためである。

第2次大戦以降、現地の人の意思に反して、宗主国が植民地経営を行うことは無理との歴史的流れが作られた。

1960年代、英国はスエズ以東を放棄した。

フランスは長い独立戦争に敗れ、放棄した。

同じ状況はソ連でも作られ夜。

ソ連が存在した時に、各共和国の存在は“ロシア”にプ

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コメント

日本のように独立国でありながら、属国化を志向する国もあれば、中国自治区のように、独立を志向する国もある。
現在の中国と国境を接する国は、ロシア、インドなど多くの国があり、国境を守るのは、国の存亡に係わることなのでしょう。例えばチベット自治区を手放した場合、鉱物資源、石油、天然ガス、水エネルギーなど資源の損失だけでなく、他国特にインドの脅威がチベットに及ぶことも考えられる。私達部外者は、人権の問題を第一に考えるが、米国、中国など大国は人権問題など本質的には度外視しています。米国のアフガニスタンにおける無人攻撃機など端的な例でしょう。何よりも中国と各自地区の話し合いが進めば一番良いことなのですが、イスラエルと中近東諸国と話し合いが進まないと同じ様な大国エゴの犠牲があちこちに起きている。

No.1 134ヶ月前

>>1
 大いに同意します。ただ幾つか補足しますと現在の大国のエゴのみならず、過去のエゴが現在にも尾を引いていることが中国のチベット問題を複雑で解決困難なものとしています。そもそもチベット問題で争点化しているのは主権と領土という最も繊細な問題です。ダライ=ラマを中心とする古参一派は共産党に香港のような高度自治を要求しているが、欧米が支援する若いグループは完全独立を志向しています。穏健派と過激派が混在しては党中央も高圧的になるでしょう。
 また清朝時代にイギリスがインド保全のためにチベットに対する清朝の宗主権を暗に認めたこと、国境の策定の際にチベット領が現在の青海省の一部に食い込んでおりここを独立派が正統な領土として要求していることは共産党に譲歩させる可能性を限りなく低くしてしまっています。
 なにより近年の米国のアフガン侵略の際にテロ鎮圧の大義名分を各国に与えたことは中国のチベット問題の解決の方向性に米国との外交という要素を与えてしまいました。冷戦期には独立を支援しておきながらグルジア同様に見捨てる米国のエゴイスティックな行動がチベットを重大な危機に陥れています。
 つまるところ孫崎先生のおっしゃるとおり中国は譲歩し自治権の拡大という方向で進むことが正解だと思います。ただし、チベット側も単に中国の圧制から開放されるだけを目指すのではなく、自身を利用しようとする他の強国からも上手く立ち回らねばならないでしょう。下手をすれば日本の二の舞、中国への当て馬とされてしまいます。日本もチベットも大国のエゴに挟まれ翻弄されぬよう国民が賢く冷静であらねばなりません。

No.2 134ヶ月前
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