私達はいろいろの場面で報告する時がある。
 その時、いかなる気持ちで臨むべきか。
 報告を聴く人間は他に行うことを持っている。「他に行うこと」をやめて、報告を聴く。従って、報告者は、自分の報告が、その奪った時間にふさわしい、充実したものであるか、かつ奪う時間はできるだけ少なくするという気持ちが必要である。

 ここで『日本の「情報と外交』の記述を見てみたい。

 伝達が情報の核

情勢分析は分析で終了するのではない。

情報は政策に反映させることを目的とする。政策に反映できなければ、意味がない。

情報を論ずる時、多くの場合「どう情報を収集するか」や「どう分析するか」が主題となる。しかし「どう伝えるか」はそれに劣らず重要である。

外交では総理官邸、外務大臣、次官、外務審議官、局長が政策決定に関与する。情報がこのレベルに達しなければ、死んだ情報となる。

政策決定に従事する人は多忙である。根回し、協議、説