はじめに――日本を思考停止させる「対米追随」のシステム 孫崎 享
アメリカと良好な関係を築いてさえいれば、日本の平和は保証され、経済もまた繁栄する――。そんな〝神話〟が、日本ではいまだまかり通っている。
民主党から政権を奪還した自民党は、安倍晋三首相を先頭に「対米追随路線」を突き進んでいる。民主党政権が模索した在日米軍普天間基地の沖繩「県外移転」の可能性は、安倍政権になって完全に消え失せた。自民党内にも反対が根強いTPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加問題も、いち早く「賛成」が表明された。いずれもアメリカの顔色を窺ってのことだ。
一九八〇年代末まで続いた東西冷戦下で、日本は戦争に巻き込まれることなく経済大国と成り得た。その背景にアメリカの庇護があったことは確かである。しかし、冷戦は終結し、世界の情勢は大きく変わった。ソ連崩壊によって世界唯一の超大国となったアメリカにしろ、かつての「ア
ウォルフレンとの共著『独立の思考』出版に際して(24日発売)
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コメント
コメントを書く(ID:28502687)
責任回避、責任転嫁、植木等の歌では無いが、無責任は日本人の気質なのかもしれない。
(ID:20036883)
日本人はここ数十年、冷戦構造が終焉を迎えても全く自立路線を採用しない。官僚たちのなかには居たのだろうが、主権者である国民にその機運が全くといっていいほど感じられない(ただし沖縄人を除く)。なぜなのだろうかと常々考え続けることのひとつである。本来、属国の人民は常に独立する機会を窺い宗主国と常に潜在的な対立関係を持つ。
思考能力が欠損している?私はそんな愚か者に会ったことはない。自尊心が欠落しているのか?私が思うに日本人は口にこそ出さないが東アジアで最もプライドが高い。では何が足りないのか?私見だがこの国の人民は全く「余裕」がない。政治を考えるのも「余暇」がなくては到底無理だ。
余裕がないのに無理に考えれば論理性の欠いた急進論か、もしくは現実と適合に失敗し精神を病んでしまうだろう。為に余裕のあるリベラル派の説く政治論を抑圧された人々は難解で、綺麗事めいた感覚的に理解しがたいものと受け取ってしまう。明日しか考える余裕のない人間に天下百年の計を考えろというのは無理だ。明日の子供の未来より今日の自分の飯である。
日本人には能力が無いのではなく、未熟なのではなく、合理的に政治というコストを計算して払えないのだ。
(ID:18471112)
GWにグルジアへ行ったものの、かつて旅行した友人に「超オススメ」と言われただけで、予備知識≒ゼロ。ロシア語も全くダメ。しかし、信仰の厚い、地に足がついた人々が多い気がしました。
「古来より数多くの民族が行き交う交通の要衝であり、幾たびもの他民族支配にさらされる地にありながら、キリスト教信仰をはじめとする伝統文化を守り通してきた」(ウィキペディア)
経済的には豊かではないかもしれませんが、何処でもいい表情に出会いました。
帰国翌朝から再びいつもの通勤電車に乗ったところ、どの顔もみんな病んでいるように見え、戸惑う始末。「ああ、オレも同じなんだろうな」と。
突き詰めれば「対米追随」堅持のためなのか、とにかくこの国では、何処の社会に属していようと人は終生受身でいることを強いられっ放しなのでしょう。
受身人間としての「思考」は活発にやっていると思う。しかし、そこからは決して「どう生きたいか」「どう生きるべきか」という、つまり「自立」の発想は出て来ないと思います。