・米軍は8月末までにアフガニスタンから全軍の撤退を表明、
・これをうけ、タリバンは次々と武力でもって制圧。イラン国境側、パキスタン国境側を制圧し、政府側は首都カブールなど一部。カブールに関してもタリバン制圧地域は50キロまでに迫る。
・政府軍は米軍がいたから戦えたが、米軍撤退となれば、崩壊が予想される。早晩、アフガニスタンは全域、タリバンの支配に戻る。
・つまり状況はアフガニスタン戦争開始前の戻る。
とすれば、このアフガニスタン戦争は何であったかが問われる。最低でも、「米国はアフガニスタン戦争に二兆ドル以上を投じ、01年の開戦以来2300人以上の米兵が死亡した」ことが何らの意味をなさないこととなる。
・そもそもアフガニスタン戦争は「オサマビンラーデンらアルカイダがアフガニスタンで訓練していた。タリバンはこれを許した。タリバンを倒さないと再度訓練場所となる」という乱暴な論で開始した。オサマビンラーデ
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8月の世論の動向は極めて鮮明。①政権運営、存続の「危険水域」といわれる30%割れが幾つか発生。②東京五輪開催では約60%の人が開催を評価、評価しないは4割弱。⓷他方コロナ対策では6割が支持しないで支持が30%程度。後者が内閣支持率に直結
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随想 59 花
コメント
>>14
また、イスラム原理主義政権にもどるのか。
あーあ、いやだいやだ。
まあ、戦争よりずっとはましだが。
→あなたの率直な気持ちはよく理解しています。
コメント№6 のぶたろう さんはどう思っておられるのかなあ コメントを聞きたいなあ
あそうそう タリバンは速攻カブールに戻って、ガニ大統領は逃亡のようですね。
無意味な戦争であったとのご結論です。正面から反対するつもりはないですが、そう結論づけて、米国の敗北に一種の清涼感を感じているだけでは、見落とすものもあるとおもいます。
米国は911当時のアフガニスタン情勢を、自国へのテロへの温床と考え、ほうっておいては第二、第三の911がおきると考えて侵攻しました。そして実際、911のような、テロはもうおきませんでした。また、そこそこ長い間アフガニスタンを支配した結果、近代的な「米国寄りの」価値観(女性への教育など)を一定程度はアフガニスタンの庶民に流布し刻み込むことにも成功しているとおもいます。
この20年間にサウジアラビア等とイスラエルとの関係改善も進んだ一方、米軍の戦略目標がテロではなく中国にかわり、もはや(オバマのころからですが)アフガニスタンにいる理由がなくなった。こういう考え方も成り立つと思います。
さらに、もともとアフガニスタンは戦国時代の内戦状態であり、米軍が介入せずとも殺しあっていたことも忘れるべきではありませんし、米国だけが干渉したのではなく、当時イランやサウジアラビアやパキスタンも干渉しており、それはアフガニスタン内部の各勢力が引き入れた面もあり、だからこそ逆に極端に攘夷で原理主義な勢力が伸長してきた面もあるとおもいます。
いまタリバンがアフガニスタンを統一したといっても、統一の熱気のあとは、政治のやりかたによっては、あっというまに支持を失い、それこそ「戦争開始前の戻る」とおもいます。そのとき、ポルポトばりの大虐殺がおきるのか。それとも、周辺国に多数の難民が流出するのか。難民とともに「麻薬」とか「過激な思想」とかも流出していきます。孫崎さんの引用中に「地域の安全保障を巡る懸念が高まっている」とありますが、難民をどうとりあつかうかは、タジキスタンやウズベキスタンにとって、さらにはチェチェンをかかえるロシアにとって頭の痛い問題になるでしょう。さっそく軍事演習をやるみたいですね。もちろんウイグルをかかえる中国にとっても簡単ではない。
「最悪」、今後5年くらいのあいだに、ロシアか中国、あるいはその連合軍によるアフガニスタン侵攻がおきる可能性もあるとおもっています。あるいは、中国が支援するタリバンによって大虐殺がおきるか。
(ID:18367902)
米国に従属・依存したままでは、相手と話し合い解決はあり得ないということでしょう。
日本の領土問題、特に尖閣諸島は同じことがいえる。日本が守るという意思を明確にして守る体制を整備していくことで大切なのでしょう。日本自身が守るという意思がなければ、米国は米兵を犠牲にできない。当たり前のこと、日本は憲法改正して日本を守る体制を整えていかなければ、兵力の不均衡によって敵に攻められるのは明らかです。中国が言う棚上げなどは甘言であり、話し合い解決などあり得ないことを肝に銘ずべきでしょう。
日本に攻撃する姿勢がなければ、数年の間に、尖閣に対する相手の攻撃を避けられない。米国は採算が合わず、米兵の多くが死んでいくのを座視しているわけにはいかないアフガニスタンを教訓として生かしていくべきでしょう。