枕草子:鋭敏な感性から生れた文体、キーン

・『枕草子』鋭敏な感性から生れた文体、これ以降、無数の日本人が随筆を書くことになるが、清少納言の声を真似出来た者はいない。

・紫式部と清少納言、二人のライバル意識は、『紫式部日記』の一部に「清少納言こそ、したり顔でいみじうはべるほども、よく見れば、まだいとたらぬことおほかり」とあることからもわかる。

・枕草子には自分の情事にふれる部分がある。

「又、冬のいみじう寒きに、おもふ人とうづもれ伏して」

ドナルド・キーンは一九二二年生まれ。米国の日本文学者。・日本学者。『日本文学史 古代・中世三』を参照。

ドナルド・キーンは「日本の「随筆」とよばれるジャンルで、きらめくような才気煥発ぶりを発揮している作品といえば、誰もが清少納言の『枕草子』をあげるだろう」と高い評価を与えている。p7

そして、清少納言の個人について、「清少納言は少なくとも二回は正式に結婚し