デビット・サンガーは1960年生まれ。ニューヨーク・タイムズ社記者。サンガーは米国人記者にとって最大の栄誉である’ピュリッツァー賞を二度受賞。1992から94年、支局長として東京に滞在した。1995年日米自動車交渉におけるCIAの盗聴をスクープした。

彼は、前掲論評で日本が何故競争力を失ったかを分析している。

彼は東京支局長当時を振り返って、「意気消沈した米国人やヨーロッパ人向けに、日本現象を解説した本も出た。『ジャパン・アズ・ナンバーワン』、『日本/権力構造の謎』『日米逆転―成功と衰退の軌跡』。どの本も、日本はこのままではおそらく2010年前後には、世界のトップの経済大国たる米国の地位を脅かすことになるだろう、と書いていた」と述懐する。しかしこれら予言は的中せず、日本は停滞の道を進む。

サンガーは「何故日本が停滞の道を歩んだのか」を考察する。

当時サンガーが通産省を