孫崎享のつぶやき

安倍政権と日本社会、文化の日でもあるので、伊丹万作氏の「戦争責任者の問題」(抜粋)を今一度読んでみよう。「だまされるということ自体がすでに一つの悪」「専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながる」

2017/11/03 08:51 投稿

コメント:15

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伊丹 万作(190012 - 1946921日)は、日本の映画監督。シナリオに『無法松の一生』『「戦争責任者の問題」の初出は「映画春秋 創刊号」1946(昭和21)年8月。つまり死のほぼ直前である・

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多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みながみな口を揃えてだまされていたという。私の知つている範囲ではおれがだましたのだといつた人間はまだ一人もいない。ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はつきりしていると思つているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。たとえば、民間のものは軍や官にだまされたと思つているが、軍や官の中へはいればみな上のほうをさして、上からだまされたというだろう。上のほうへ行けば、さらにもつと上のほうからだまさ

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コメント

読み返してみてちょっとわかりにくかったので補足しておきます。

「具体的事情を除いて純粋にこのロジックだけを考えれば」の「このロジック」
というのは、「私はだれかにだまされていた。今後だまされないためには、私は誰かにだまされていたで終わってはならない。だましていた誰かを積極的に糾弾しなければならない(自由映画人連盟の人たちのように)」というロジックですね。

No.13 79ヶ月前

現在は、騙されるというより、体制に加担した労働者団体の実態は、かなり悪質になっている。

連合は、正規と非正規、契約、アルバイトと採用ルートによる差別を是認している、官公労も同じように入社経路によって差別化している、日教組も同じであるが、さらに悪質なのは、教育委員会、教師と結託して、生徒のいじめにまともに取り組まず、いじめ問題がひどくなっている日教組である。ほかの組織も似たり寄ったりであり、管理上層階層より実労働下層階層の差別化意識が強すぎ、日本に階級階層社会を作り出す協力者が同じ労働者である。悲劇であり、喜劇を演出している。リベラルの憲法問題偏重、日常生活問題が軽く見られているのが大きな問題ではないか。

No.14 79ヶ月前

いっしょに、俺たちをだました業界の戦犯を糾弾しようぜ!といってくる相手にたいして、
だました相手を糾弾しようなどという方向ではなく、「真剣な自己反省(伊丹)」の方向で考えなさいよ、
と慎重に、丁寧に、説明している伊丹の真意をよみとれていないコメントばかりでした。
自分が反省しているようでいて、実際は反省を他に求めているのもわかってないんでしょう。

No.15 79ヶ月前
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