【1993 〜日本格闘技近現代史〜】 第27回 対戦相手は自分で決めた。

第27回　対戦相手は自分で決めた。

サンフランシスコから帰国した。新しい力を、そしてグレイシー柔術を持って僕は帰国した。デンバーから巻き起こった流れが、急速に広がり日本にもその影響が来ていた。確実にバーリ・トゥードが、そしてグレイシー柔術が圧倒的な存在感で格闘技界に大きな影響を与え始めていたのだ。

そんな時期にK-1は名古屋で当時のスター選手だったパトリック・スミスVSキモというカードを組んだ。パトリック・スミスは初期のアルティメット大会の常連選手で、相手に馬乗りになり上から素手のパンチを叩き込み、それどころか空手の試し割りと同じやり方で肘打ちを叩き込んだりしていた選手。ちなみに、肘を使った試し割りはブロックを簡単に割ることができるほどの威力があるのだ。

対するキモは第3回アルティメット大会でホイスと対戦し、ホイスが大苦戦した選手。終始圧倒していたキモは結局負けたが、試合後にはダメージはな