代々木公園は、「庭」としてはつまらない。つまらないが、しかし見事な「公園」ではある。人々が集い、賑わっている。清潔で、安全である。およそいかがわしい雰囲気がない。
そのため、大人気だ。都民の興感を集めている。評判も高い。代々木公園を嫌いという人は、なかなかいないだろう。
しかし、それでも、庭としてはつまらない。そこには、庭に必要な重要な何かが決定的に欠けている。
では、庭に必要な何が欠けているのか?
それはおそらく、ありふれた言葉になるが、「面白さ」だ。「個性」である。端的に「魅力」といってもいい。そういうものが欠けている。
そういうものは、庭には絶対的に必要だ。しかし、公園には必ずしも必要がない。
そもそも公園は、言うまでもなく「公共」のものである。そこに所有者はおらず、そのため無個性性や無色性が重視される。特に都会の公園は、近隣の住民に貴重な「自然」を提供する場所でもあるので、なおさら
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