ハックルベリーに会いに行く

映画のサンプリングについて研究する:その15(1,685字)

2020/03/19 06:00 投稿

  • タグ:
  • 映画のサンプリング研究
ノーマン・ロックウェルは、1940年代から50年代にかけて絶大な人気と大きな影響力を誇った画家でありイラストレーターである。彼の名前は知らなくとも、その絵を見たことがない者はいないのではないだろうか。

その特徴はいくつかあるのだが、ここで注目したいのは、彼が「ドキュメンタリー的な手法を用いている」ということである。ロックウェルはアメリカの市井の人々をとらえたイラストを数多く発表している。そこで見る風景は、きわめてリアリティが高いのだ。

例えば、小さな犬がどかないために大型トラックが立ち往生しているイラストがある。

e99e9b91a1d5c462b1ee622f8af15e25a90f6672

このイラストに象徴的なのだが、出てくる一つ一つの要素――人物や小物はどれもありふれたものだ。しかしそれを一堂に会させ、特異な構図の中に配置することで、一気に劇的な空間を構成している。見る者は、いやでもそれが劇的な空間であることに気づく。つまり、現実そのものではないことに気づくの

ここから先は有料になります

ニコニコポイントで購入する

チャンネルに入会して購読する

  • この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント

コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

継続入会すると1ヶ月分が無料です。 条件を読む

ハックルベリーに会いに行く

ハックルベリーに会いに行く

月額
¥880  (税込)
このチャンネルの詳細