抜群の最終追い

１４日午前５時半（日本時間午後１時半）、レース３日前の今朝はスピルバーグとスーパームーンが併せる形でレースへ向けた最後の強い調教です。

　水曜と同じアルバハスリコース。土曜の午後から降り始めた雨はしとしとと降り続いたまま。それでも曇り空の下で不思議なくらい、スピルバーグとスーパームーンは体調がいい証拠に毛づやがいいんです。

　林の奥から現れた２頭は、４日前に自分が見たときとはまったく違うスピードで坂路を駆け上がっていきました。

　「速かったなあ～。良かったよ」。動きを見守った藤沢和師はニッコリ。

　山本英俊オーナー専属カメラマンの方もシャッターを切りながら、「レースと同じくらいのスピードですよ、これ」と驚きの声を上げました。

　いつものように厩舎近くの馬場を歩いてクールダウン。厩舎に戻ってから藤沢和師と一緒に２頭が手入れされているのを見ました。

　「ひと安心。いい追い切りができたよ。前半は遅かったが、最後２ハロン併せて、（ラストは）１２秒台前半で来ているんじゃないかな。息遣いもいいし、イレ込みもない。日本にいるときより１０キロぐらい増えている。アスコットに輸送すればちょうど良くなる。ここは少し離れた場所にあるから静かな環境でいいね」。

　ポリトラックの馬場で走りやすいことは確かですが、すごい動きでした。「レースでこの脚をみせてくれる」。「昨秋のあの迫力が出てきたな」。そう感じるくらいのキレがありました。

　気になるのは、いい天気と馬場でできるかどうかですが、「イギリスらしい天気になってきたね。アハハハ、大丈夫さ。レースは良馬場だよ」と藤沢和師。無事に最終調整を終え、自信を持ってレースに向かうことができそうです。【木南友輔】


１４日朝、最終追い切りで絶好の動きを見せたスピルバーグとスーパームーン（奥）


車道を横断し、厩舎へ引き上げていくスピルバーグとスーパームーン（奥）