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とかく、心配性な人というのは、なにかにつけて気苦労が絶えず、そのたびに、人知れず、思い悩んでしまったりするものだが、このほど、カナダの研究者らが発表したところによると、そうした「心配性な人」について、思わぬ能力が秘められていることがわかった。



先頃、カナダ・オンタリオ州にあるレイクヘッド大学のアレクサンダー・ペニー博士が、全126名の学生を対象に行った調査によると、心配性な人というのは、そもそも読み書きが得意な人が多く、その高い言語能力ゆえに、理屈だけでは推し量れないものについても、理屈ありきで捉えたりしてしまうことが多いため、結果として細かい部分についてまで深く考え込んでしまう傾向にあるのだという。
つまり、心配性の人における「心配」は、彼らが持っている「優れた言語能力」によって生み出されていると考えられるというのである。言い換えると、「心配性な人」というのは「綿密なシミュレーション型の人」と言えるかもしれない。

また、これらとはまったく正反対のタイプの「心配性ではない人」というのは、「言語能力」ではなく、「非言語能力」によって現実と向き合っていることが多いため、言ってしまえば、基本的には「アドリブと直感の人」。それゆえに、心配性な人に比べれば、不要な気苦労は少なくて済むものの、筋道を立てて細部を検討するようなことは不得手であるため、両者はまさに一長一短の関係と言えそうだ。

誰しも、悩み事や心配というのは一生涯つきまとうものであるが、それらの中には、自分ひとりでは解決できないものも多数含まれているもの。しかしそうした状況に際しては、「シミュレーション型の人」も「アドリブと直感の人」も、自分とは違うタイプの人にアドバイスを求め、解決の糸口を探してみるのも有りかもしれない。

文・藤井一成

【参照リンク】
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2879265/Are-worrier-likely-smart-People-prone-anxiety-higher-levels-intelligence.html 

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