皆様、お久しぶりです。

笹原と申します。


約2年振りにDropkickで、書評のコーナーを担当することになりました。

この2年間は、私の地元・名古屋で格闘技とは全く関係の無い仕事をしておりましたが、つい先日東京に戻って参りました。

斉藤さんから「どうせやること無くてヒマなんすよね?だったらまた書評でもやりますか?前はどえらい中途半端に終わっとるで、再開すりゃええがね」というお誘いをいただき、「この2年間名古屋でやってきたことが何であるか確かめに来ました」と、牙を剥いたカムバックサーモンよろしく、再びセルリアンブルーのマットに舞い戻ってきたわけです。


というわけで、今後は二週に一回のペースで皆様に本を紹介して行きます。人様が書かれた本を好き勝手に評論する恍惚と不安、二つ我にあるのですが、あくまで笹原個人の主観でその本を論評します。絶海の孤島のような辺境サイトのなかでの戯言ですので、目くじらを立てずにご笑覧いただければ幸いです。


では、STARTING OVER書評の一発目にご紹介する本は、どストレートにプロレス・格闘技に関する本にしましょう。


『1964年のジャイアント馬場/柳沢健』です。


本作は「1976年のアントニオ猪木」、「1985年のクラッシュギャルズ」と並んで俗に変態三部作と呼ばれていますので(←呼ばれていません)、変態諸子におかれましては既に全作手にされていることと思います。まだ読んでいないという変態チェリーボーイのあなたはとっとと本屋に行きましょう。


実は作者の柳沢氏とは、氏がNumberにいらした頃に一緒にお仕事をしたことがあります。当時はPRIDEがようやく世間に浸透し始めた頃だったと記憶しています。おそらく野球やサッカーばかりが特集される編集部で「メジャースポーツなら何をやってもゆるされるのか!」「ごちゃごちゃ言わんと、どのスポーツが一番面白いか決めたらええんや!」と熱弁をふるい紙面を強奪してくれていたのではと思います。柳沢さん、その節は誠にお世話になりました。