小川直也が8月23日深夜、カンテレで放送された『こやぶるSPORTS超』に出演。伝説のシュートマッチとして語り継がれる99年1月4日の橋本真也戦、通称“1・4事変”の真相を告白したことが大きな話題をさらっている。
「これはまだみんなに話したことはないんですけど、猪木さんに『ちょっと来い』って言われて。『これはもう世紀を懸けた一戦にするから、ちょっとお前、やって来い。一方的に蹴りまくって、最後は蹴ってリングから出すまでやれ』って言われたんですよ」
小川の発言を受けて「やはり猪木が命令していた!」「ついに真相が明らかになった!!」とネット上は色めき立った。
だが、この“1・4事変”を追いかけ続けているマニアは、この決着の付き方にモヤモヤしたものを抱えていないだろうか。それは小川の証言は“新事実”であって、決して“真相”には聞こえないからだ。
これまで多くの選手・関係者が“1・4事変”について語ってきたが、いずれも推測の域を脱していない。新日本プロレスの場合は、出たとこ勝負のアングル展開もあり、論理的に説明しづらいケースが頻繁だった。とくに80年代・新日本のストーリーが意味不明なのは、観客どころか選手たちをも欺こうとする猪木の思惑が大きく影響していた。当事者たちもどこがゴールかわからないまま激走し、従来のコースから逸脱することがダイナミズムを生むことになっていたわけだ。“1・4事変”はその猪木が黒幕であることは小川証言以前に周知の事実であり、そのため至近距離から事件を目撃していた人間でさえ何が“真相”なのかはわかりづらい……ということもあるので、選手・関係者の証言は採用せずに考察していく。
これまで小川は“1・4事変”で何回かロングインタビューを受けているが、猪木から指令を受けていたことを明かし、具体的な猪木の言葉を表に出したのは今回が初めてだ。“新事実”であることは間違いない。
ただし、この猪木の発言イコール、橋本真也を叩き潰すシュート指令だったとはいえないのではないか。なぜなら「一方的に蹴りまくって、最後は蹴ってリングから出すまでやれ」とはプロレス言語のあり方としてもおかしくないからだ。「あの野郎、ぶっ殺してやる!」と吠えても実際に殺人までは至らないのがプロレスだ。猪木は小川にどの程度の強度を求めたのか。また、小川は猪木からどの程度の強度を要求されたと受け止めたのか。我々が小川直也に聞きたい“真相”は、以下の2点である。
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コメント
コメントを書く(ID:176705)
なんちゃってシュートは言い得て妙ですね
期待感だけ持たせて失望するっての何回あったことか
(ID:62145322)
今一度検証したものを読みたい。
(ID:6689630)
真相らしきものを知って、よりモヤモヤする。モヤモヤするけど、尚この試合にひきこまれる感覚がある。小川さんの発言は真相というよりはこの試合の一つの要素に過ぎないと思う。