アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマは、デスマッチ仁義なき戦いに警察も出動! GCWシュート事件とは何か?
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つい最近まで「アメリカのデスマッチと言えば?」と問われれば、ウルトラバイオレントを標榜し、大日本プロレスで大暴れしていたCZW(Combat Zone Wrestling)を迷わず思い浮かべる方が多かったであろう。
しかし、一昨年あたりから敏感な米インディーマニアたちのあいだでは「CZWよりもヤバい!」と噂になってる団体がある。それがこちらのコラムでもニック・ゲイジやシュラックの記事の中でたびたび登場している『GCW (Game Changer Wrestling ゲーム・チェンジャー・レスリング)』だ。GCW は“アメリカンデスマッチ界の新顔”と言っていいであろう。
前身のJCW(Jersey Championship Wrestling)から名前を変えた当初は、スタイナー兄弟やジム・デュガン、シェーン・ダグラス、ギャングレル、リキシなどのレジェンド系レスラーが参戦する“デスマッチではない”プロレスをしていたGCW。2016年6月に、引退していた元CZWのザンディグを引っ張り出し、ザンディグの名前を冠したデスマッチトーナメント「Tournament Of Survival」を開催してからは、団体の方向性をデスマッチ路線にシフトチェンジ。CZWが最も狂っていた、2000年代前半を彷彿させる“過激なデスマッチ”で現在人気を博している。
過激で勢いに乗っているGCWは、昨年末にライバル団体のCZWにある“仕掛け”をして、警察沙汰の騒ぎを起こした。
毎年12月に、CZWが一年の総決算的大会として開催している『Cage Of Death ケージ・オブ・デス』という大会がある。GCWはそこに乗り込み、CZWと米デスマッチ界の雌雄を決める抗争を展開するアングルを考えた。GCW側からのその提案に、一度は興味を示したCZWのオーナーDJハイドだったが、大会前日になって「その案は受けられない」と断り、この話はなかったことになった。
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