2014/08/16
9:04 pm
「レディ・ベス」東京公演を観た,もう3か月前だけど。
加藤和樹くん・古川雄大くん+平野綾さんの共演回、楽しかった。
この公演回がお目当てだったのだろう上島雪夫さんとばったり、
そこにネルケのキャスティング取締役の野上さん、
テニミュの女帝さんともばったり。
和樹は多分だけど本人の中にはない役どころで見た目は軽いキャラクターを必死に作ろうとしていた、
その部分は僕の観た公演回ではまだ十分ではなかったように思えた。
でも多分この役の一番大事なところ、
王位継承権3番目のベスに,ふと気が付いたら惚れられている、
そんな高貴な女性に惚れられるなにかしらの人間の魅力、
なんの社会的なチカラを持っていないただの遊人の男に
そんな女性が惚れるわけがないだろうと思うので、
その一番本質のところは十分に出来ていたと思う。
加藤和樹という人が普段の生活の中でどれだけ真面目に人生を考え、
周りの人と自分の関係を大事にし、
後輩と積極的に会話し、
音楽に舞台に番組にどれだけまともに向き合ってきたか、
イコール自分の人生をまともに生きてきたか、
その日常の繰り返しの中で、彼が培ってきた人間力が、
こういう表面的な軽い芝居がちょっと不足していたとしても、
王女が惚れるに足る十分な人間の魅力が滲み出ていることにつながっているのだろうと思う。
俳優の前に人間がある、
彼そのものが大きくなっている
そこにどれだけ魅力があるかがこの芝居ではとても大事な要素になっていたのだと思う。
もちろん、気ままに生きる、軽妙洒脱に生きている吟遊詩人の雰囲気は大事な役柄の要素なので、
そこは頑張ってやっていてちょっと微笑ましい芝居になっていたけど、十分に楽しめた。
雄大はとても魅力的だった。
スペインの王子、色男、ラテンのダンス、ハマッていた。
特にダンスの極め付きの色っぽさ、なんであんなにしなやかにカラダが動くのだろう、
体幹はしっかり立っている、
でもリズムの刻みにカラダが部分的に少し遅れて動く、
そこに色気がある、ダンスシーンは幸せなひとときだった。
出番は少なかったけど、
こんな役を彼の若さでこんなにエロく色っぽいオーラを振りまける役者そうはいない、
古川くんすごい成長している。
平野綾さんのベスに驚いた。
そんな言い方は失礼だろうと思う、それを承知でやはり、驚いた。
声優平野綾さんを長く見ていたけど僕は彼女がこんなに歌えるなんて知らなかった。
キャラソンは歌っていたし、目の前で歌を聴いたこともあるのだけれど。
帝劇のセンターでピンで歌う歌がきちんと劇場のすみずみまで届く歌になっていて、
どれだけの努力をしたのだろうと思うと、
良かったね頑張ったんだね、と声をかけたくなる。
終演後、楽屋にウエッシー、野上さんたちと押しかけて写真をパチリ。
2人の姿を同時に帝劇の舞台で観れるなんて彼らと初めて会った頃には想像できなかった、
こんなみんなを観れるって幸せだね、
俺たちの仕事やってて良かったね、って同じ感想で、
上島さん、野上さんと帝劇地下のレストランでビール飲みながら納得の会話が弾んだ。
今が福岡公演で、9月に名古屋公演が始まる。
雄大の弾んだ色気は輝きを増しているか、
和樹の芝居がどのぐらい明るく変化しているか、楽しみに観に行こうと思う。
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