起用されたのは、ベルリン在住のフォトクラファーJulia Nimke。本企画が特殊なのは、往路の飛行機に乗るその瞬間まで“展示予定の写真が何ひとつ撮影されていない”状況だったこと。企画の趣旨は「A Lens on World Class(ワールドクラスのレンズに乗せて)」というタイトルが指し示すとおり、撮影から編集、印刷とレイアウトの指示までのすべてをシンガポール航空のファーストクラスの座席の中で行うという前代未聞の“アドリブ写真展”でした。
3万フィートの上空で撮影された写真の数々はシンガポールにあるLeicaギャラリーに飾られ、Nimke氏本人も現地に到着するまで仕上がりを確認することはできなかったようです。“写真”という刹那的な瞬間を切り取るクリエイティブをあえてアドリブ環境で行うことでその儚さを際立たせることに成功しており、しかもその過程を動画として残すことでシンガポール航空の訴求ポイントもしっかり押さえることができた施策として多くの注目を集めました。
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