今回、約8年ぶりに一新される新ユニフォームは実際に着用する従業員の意見を積極的に取り入れて製作されているほか、機能性やファッション性に加え、生地素材の一部に漂着ペットボトル由来の素材である「UpDRIFT®︎(アップドリフト)」を採用しています。
UpDRIFT®︎は、豊島株式会社が展開する再生繊維です。海・川・森に廃棄され散乱する漂着ペットボトルごみなどを、地方自治体や企業と連携して行うクリーンアップ活動「Green and Blue Challenge®︎」で回収し、アパレル製品原料となる資源(糸)に生まれ変わらせます。さまざまな方や企業と連携をしながら、海洋・漂着ペットボトルから生まれた繊維がアイテムへと生まれ変わっていくことを通して、環境問題を考えるきっかけに、そして循環の輪が未来に拡がっていくことを願う思いが込められています。
ドトールコーヒーは、2023年より新ブランドスローガン「すべての今日を、支えていく。」を策定し、インナーブランディングの強化に注力しています。今回の新ユニフォームを契機に、全国で働く約2万人超の従業員が地球環境問題について身近なこととして興味・関心を持つことや、ドトールコーヒーショップで働くことへの誇りの醸成、エンゲージメント向上を図っていくとしています。
新ユニフォームの製作に取り掛かるにあたり、ドトールコーヒーの目指す姿やユニフォームの一新を通じて実現したいことを明確にするため、ブランディングワークショップを実施しました。役員を含む従業員6名と3回にわたるディスカッションを経て、ブランドスローガン「すべての今日を、支えていく。」をキーワードに、ドトールコーヒーらしさを表現する新ユニフォームを目指すことが決定しました。そこから実際に店舗でのサンプル着用を繰り返し、従業員の意見を反映したデザインや仕様へと改良を重ねて今回の新ユニフォームが完成しています。
働きやすい機能性という点で、すべてのアイテムにストレッチ素材を使用。トップスはトリコット(ニット素材)を採用することで通気性、吸水速乾性、防シワ性の向上を実現しています。シワや黄ばみ、色褪せ、透けを防止することで実用性のあるユニフォームに仕上がっています。
ファッション性という点では、ネイビーとベージュの温かみのあるカラーリングによって、老若男女すべての人に受け入れられる、清潔感があり爽やかなデザインとなっています。また、多様な人財の活躍とサステナブル推進に向けて、ジェンダーレスなデザインやマタニティ対応制服の完備に加え、前述の「UpDRIFT®︎」素材の採用により環境問題への意識向上にもつなげています。
沖縄県石垣市にて、ドトールコーヒーの従業員とともに、素材の一部に採用している「UpDRIFT®︎」の原料である漂着ペットボトルごみを回収するビーチクリーン活動にも参加。裾芯入りで折るだけで簡単に裾上げ可能な工夫や左胸には便利なバッチループもあります。パンツはクロスベルトで安心の着心地となっています。
約8年ぶりとなったドトールコーヒーの新ユニフォーム。実際に現場で働く従業員の声を取り入れた機能性とともに、多様な人財の活躍とサステナブル推進に向けての思いが込められたユニフォームとなりました。
製作のプロセスもそうですが、採用された素材なども含めて、今後企業として進んでいく方向性を包括しています。働く人々の気持ちとともに、企業のCSR活動の実績もエンドユーザーにとっての一つの商品やサービス選択肢の要因になる現代において、注目したい事例となりました。