各自動車メーカーが熾烈な開発競争を繰り広げている電気自動車(EV)業界において、BMWは独特の地位を築き上げることに成功しています。旧来のガソリン車の良さを活かしつつ、自動車の未来とも言えるEVを高いレベルで商品化することで、一部の国と地域におけるマーケットリーダーとして知られています。中東・アラブ首長国連邦(UAE)もそんな地域の一つで、近年多くの富裕層が住むドバイにおいてEVの注目度は日に日に上がっています。そんな中、競合他社が開発を進める中でその地位を確固たるものとしたいBMWは、低予算でありながらも効果抜群なデジタル施策を公開しました。
“BMW iJACK”と銘打たれた施策の内容は、ドバイ各地に点在するEV専用チャージスポットの写真をBMWが開発するEVで埋め尽くすというもの。Googleマップで“EVチャージスポット”として検索した際に表示される場所すべてを訪れて、システム上に表示される写真をジャックするためにBMWのEVの写真付きのコメントを投稿したのです。
EV利用者であれば誰もが一度は検索するチャージスポットを宣伝用に活用することで、大きな予算をかけることなく多大なメディア露出とブランディング効果を独占することに成功したと言える事例ではないでしょうか。
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