日本最大の産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは、東急不動産と「スマート置き配」を提供するライナフと協業し、マンション居住者のお部屋前まで野菜や果物を無料で定期お届けする「産直食材付き物件」の提供を「コンフォリア新梅田」で開始しました。

産直食材付き物件の入居者には、入居後の一定期間、野菜や果物が生産者からの直送で無料で届きます。野菜や果物は一般的に、食べ頃よりも少し前に収穫して出荷されることが多いですが、生産者直送のため畑や樹上で食べごろ直前まで育った野菜や熟した果物が届きます。

ライナフの「スマート置き配」は、オートロック付きマンションにおいて、スマートロックを用いて共用エントランスの鍵をデジタル化することで、受取側があらかじめ指定した場所に、配達員が荷物を届けるサービスです。スマート置き配で食材を届けることで、入居者は時間に拘束されたり宅配ボックスから自ら運ぶことなく、玄関前で受け取りが可能となります。再配達をする必要もなくなるため、より鮮度が高い状態で食材を楽しめます。(生産者が指定した配送会社や配送方法によっては、置き配ができない場合あり)

こうした取り組みの背景には、これまで不動産業界は、住宅の差別化を図る施策として立地や間取り、キッチンや浴室など設備の充実化に重点が置かれることが多く、差別化の手段がコモディティ化していることが課題となっています。また入居者に関しては、特に都心の場合近隣に大きなスーパーがなく、新鮮な食材を買いたくてもなかなか手に入らないケースも多いのが現状です。

しかし、今回三社で連携することで生活のさまざまな課題を解決し、住宅の新たな付加価値を創出するのはもちろん、物流業界の2024年問題解決、そしてより多くの生産者のこだわり食材を楽しんでもらうなど、持続的に経営を継続できる環境づくりの貢献にもつながることが期待されます。

最近は物価高騰で野菜や果物に以前より気軽に手に取りづらくなったという人も多いはず。買いに行く手間もなく無料で届くという取り組みは住む人にも大きなメリットになります。また、生産者の経営安定や再配達削減にも貢献しており、複数の異業種がタッグを組むことで社会課題解決に向けた取り組みの好例と言えそうです。

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