このストーリーの背景にあるのが、イケアが2023年1月に発表した、世界37カ国・37,000人以上を対象にした家での暮らしに関する調査「Life at Home Report 2022」。この調査で、自分らしさが反映された家に住む人は、「家がメンタル・ウェルビーイング(精神的に満たされた状態)の源」だと考える傾向が高かったことから、「この家が好き」だと感じたり、メンタル・ウェルビーイングを向上させるためにも、家に自分らしさを反映することは大切だと考えている人が多いことがわかりました。
そこでこのCMでも、収納を一つの型にはめるのではなく、それぞれの暮らしが反映された収納と生き生きと暮らしている様子を描くことで、家がメンタル・ウェルビーイングの源になっていることを表現。「それぞれちがって、いい収納。」というタグラインで、より自由な収納のあり方を提案しています。
「それぞれちがって、いい収納。」ベストー篇では、女の子がリビングに置かれたぬいぐるみを収納にお片付け。サボテンをかわいがる男性は限られたスペースを使って見える収納に。おじいちゃんと男の子はこっそりおやつを。いろいろ入った収納でも扉を閉めればすっきり。それぞれがさまざまな暮らしの中で、見せたり隠したり個性を表現したり、収納を自由に楽しむ様子を描いています。
「それぞれちがって、いい収納。」トロファスト篇では、新しく作った飛行機のおもちゃを本棚に置く親子。大きな本棚には、家族のものや作品が飾られています。レコードを選ぶ女性の収納は、たくさんのレコードやアイテムで趣味の空間としてアレンジ。そして、怪獣のようにおかたづけする男の子の収納では、ごちゃごちゃしたものはボックスにしまい、お気に入りは見えるところに置いてあります。見せたり隠したり、それぞれの個性が表れた収納を描くことで、収納はもっと自由でいいというメッセージを表現しされています。
収納といえば、「物をしまうこと」という従来のイメージを「個性を表すこと」と見方を変えることで、イケアが幅広く取り扱う様々な収納アイテムを、一つのストーリーの中で効果的に映し出しているこれらのCM。その物が本来持つ、本質的な価値を深く見つめたからこその事例です。