味には自信があるのにも関わらず、SNSで目にするのはネガティブなイメージについてばかりだったという「俺のミルク」。実はおいしいということを知ってもらうべく、15〜69歳の男女を対象にイメージ調査と実食調査を実施したところ、それぞれの感想に大きなギャップが判明しました。
調査によると、「俺のミルク」を買ったことがある人は8.2%に留まり、競合である他社のミルクキャンデーと比較しても、購入率が圧倒的に低いことが明らかに。さらに、パッケージやネーミングといったイメージについて「味が雑そう」「なんかいや」「品がない」など担当者も思わず読むのが辛くなるようなコメントだったそう。
しかし、実際に商品名やパッケージを伏せて「俺のミルク」を食べてもらったところ、「おいしい」と答えた人は92%にのぼり、「何度も食べたくなる美味しさ」「ミルクの甘味がやさしい気持ちにしてくれる」といった、イメージ調査でのコメントから一転して好反応だったということです。
そこで同社は、このイメージ調査と実食調査での実際のコメントを使用した交通広告を、11月6日より新宿メトロプロムナードで実施。それぞれの調査でのコメントのギャップが表現されています。
イメージ調査の結果面は落書きされた壁風に表現。購入経験者の少なさや調査で寄せられたネガティブなコメントもそのまま記載されています。一方、実食調査の結果面は上品なミルク感をイメージ。実際に食べた人の大多数が「おいしい」と答え、ミルクキャンデーで重要視される二大要素「濃厚さ」「ミルク感」などに対する高い評価も定量で示しています。
広告では、企業が伝えたい“良いこと”を訴求するのが一般的ですが、この広告では、ビジュアルと商品に対するネガティブコメントというインパクトで通行人たちの興味を引きつけつつも、実食調査による高い評価と「こう見えて、味は優等生。」のコピーが、見た人に「俺のミルク=本当においしいようだ」という読後感を、より説得力高く残すことができそうな設計ではないでしょうか。