D2Cのコーヒーブランドとして誕生し、近年は量販店でも販売されるようになったDeath Wish Coffee(DWC)は、一般的に市販されているコーヒーよりも多くのカフェインを含むことで日々ハードなライフスタイルを送る人々から高い人気を得ています。そんな中、全米大学体育協会(NCAA)からDWCにとっては逆風となるような発表が行われました。それは「カフェインの過剰摂取は学生アスリートのパフォーマンスを向上させるため摂取制限を設ける」というもので、その上限量はDWCのコーヒーに換算すると1日あたり2杯が摂取限界という事態に。マーケティング活動的には痛手となるこの発表を受け同社が行ったのは、なんとこの摂取制限に真っ向から挑むような意欲的なキャンペーンでした。
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“Performance Enhancing Coffee(パーフォマンスを向上させるコーヒー)”と銘打って公開されたキャンペーンは、NCAAの発表に触れつつもその内容を“DWCはアスリートのパフォーマンスを向上させる魔法のコーヒーである”という解釈で打ち出すことでリブランディングを図ったのです。大学アメフトで活躍する3人の現役選手とスポンサー契約を結び、彼らの日常生活をサポートする存在としてDWCを描きつつ、その契約内容はNCAAから彼らを守るという目的で全員匿名兼顔を出さないという異例のものとなっています。

スポーツ協会という権力に抵抗する姿勢を見せつつ、現役選手たちを直接的に応援した施策は学生スポーツ界を中心に話題となり、DWCの認知度を向上させることに繋がりました。

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