このブランド非公開の体験型ジュエリーショップ「匿名宝飾店」は、“ブランド名ではなく、目の前のジュエリーを通して、自分の指や肌のうえでジュエリーを好きになってほしい。”というコンセプトのもと、ブランドの看板を排除することで、ジュエリーショップにありがちな気疲れや緊張感を解放し、ジュエリーと向き合う時間がもっと楽しくなる、新しい店舗体験を提供する「4℃」初の試みです。
店内は「展示」「試着」「撮影」「購入」などのエリアに分かれ、指のサイズ、パーソナルカラーなどをもとに、自分に似合うジュエリーを知ることのできるジュエリーカルテ作成、好きなジュエリーを選んで撮影ができフォトブースなどのコンテンツを用意。一部の商品は購入することもできます。
ブランド名は良くも悪くも消費者の意思決定に大きな影響を与えます。そのブランド名をあえて排除し、来店客に商品の“デザインと品質のみ”で選択してもらうというコンセプトは、ブランドにとっても大きなチャレンジだったのではないでしょうか。
結果的にはブランド非公開であったにもかかわらず、多くの人が来店。来場者向けのアンケートには「正体が意外すぎた」、「良いイメージに変わった」、「匿名であることで初めて手に取ることができた」といった、デザインから選ぶ体験を通じた新しいジュエリーとの出会いへの驚きや喜びのコメントが寄せられたといいます。
ブランド名によって蓄積されたイメージから離れ、ブランドが提供する本質的な価値を改めて追及したこの施策。いつでも情報が手に入り、購入できる時代だからこそのアプローチともいえそうです。