1969年の池袋PARCO誕生以来、パルコはファッションを中心に、音楽、アート、演劇、映画などさまざまなカルチャーを積極的に紹介し、新しい才能を見つけ、ともに未来を切り開いてきました。そして、2023年9月にゲーム専任部門 (エンタテインメント事業部コンテンツ事業担当 ゲームチーム)を組成。「ゲーム」を言葉や国境を越えた新たなコミュニケーションと捉え、そこで生まれる熱狂を新しいライフカルチャーとして世界に届けていくとしています。
そのパルコゲーム事業担当と新たなeスポーツエンタテインメントイベントとして発足した「Hype Up(ハイプアップ)」ブランドの第一弾となる「Hype Up Tour Japan」は、VALORANT Champions Tour 公式オフシーズンシリーズ「OFF//SEASON」のイベントとして開催されるものです。
eスポーツ元年と呼ばれた2018年以降、コロナ禍の影響もありeスポーツ業界では他のスポーツと比較して試合中のファンによる応援文化が定着していませんでした(※1)。オフラインイベントが安定的に開催されるようになった今、Hype Upではeスポーツ業界の成長を牽引する力である「ファンの情熱」に焦点を当てています。
Hype Upのコンセプトは以下の3つです。
- ファンの参加を積極的に取り入れ、会場全体が一体となる興奮の瞬間を作り上げる
- ファンと選手が共感で繋がるコンテンツを生み出す
- ファンが心を解放して思いのままに声を張り上げ選手を応援できる環境を提供する
これらをもとにして、応援文化や推し活文化が根づいている日本のファンと、新次元のeスポーツ観戦体験を創造していくことを目指しています。
コロナ禍での失速期間があったものの、大型の専用施設が国内外で登場するなど、ますますeスポーツマーケットがユースカルチャーの重要なパートになりそうな機運を感じます。新たなるオタクカルチャーともとれますが、ファッション、音楽、劇場運営など、カルチャー発信基地としての企業価値を確保し続けたいパルコが、事業部体制をひいて取り組むのは相当な本気度の表れといえるでしょう。今後、広報・宣伝活動の発信先として「ゲーム」は捨ておけない存在になりそうです。いかにうまくゲームと組み合わせた施策が打てるか、アイデアが創出できるか、これからも注視したい取り組みがありました。
・※1参照元:日本のeスポーツの発展に向けて ~更なる市場成長、社会的意義の観点から~(経済産業省)
・参考資料:eスポーツとは「eスポーツの歴史」「eスポーツ市場について」(一般社団法人日本 eスポーツ連合)