染色しない美しさ
人混みに溢れた都会の喧騒。誰もが足早に行き交うスクランブル交差点に、一人の女性が静かに佇んでいます。
彼女が着ているその服は、生成りのシンプルなワンピース。慌ただしい周囲との対比で、何にも染まらない純粋無垢な個性が際立っています。
すると、「想いを縫う、服。」というメッセージと共に、洋服そのものにフォーカスした映像が映し出されました。
次世代の“かっこ良さ”とは?
ここからは、リバースプロジェクトの代表・伊勢谷友介さんが登場し、『S.STANDARD(エス スタンダード)』の取り組みに対する想いを語っていきます。
伊勢谷さんは、生活に必要な3つの要素のうちの一つが「衣」であることから、洋服を必要な“資源”と考えているそう。
そしてファッション業界の問題として、染色する時に使われる水の量と汚染された水を処理するエネルギーが、環境にかなりのインパクトを与えているという実情を説明していきます。
そこで課題解決として、水を汚さない=染めないという選択をすることにより、結果として「生成り」というテーマに行きついたと話す伊勢谷さん。生産側はなるべく環境に影響が少ない中で服を作り、消費者はその服を大切に着るという流れが、もう生まれつつあるようです。
さらに、今これから生きる人は、サステナブルに配慮した志向をもって洋服を選んでいくことが“かっこよさ”の本質に繋がっていくだろうと話す伊勢谷さん。柔らかな物腰ながら、その言葉一つ一つに強い意思が感じられます。
ラストは、「小さな一歩を、その一着から。」というメッセージと共に、自然界が織りなす様々な光景が映し出されました。こんな美しい地球環境をこれから先も維持していくために、私たちは「衣」についても見直す時が来ていると気づかせてくれる内容でしたね。映像とインタビューで構成したこのコンセプトムービーは、現状の問題を提起しつつ、その解決策としてブランドコンセプトに繋げていく流れが理解しやすく、見ている人の心にスッと届く内容だと感じました。
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