小林よしのりライジング

「安倍晋三は“無謬の保守政治家”ではない!」小林よしのりライジング Vol.492

2024/01/16 17:40 投稿

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第492号 2024.1.16発行

「小林よしのりライジング」
『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、著名なる言論人の方々が出版なさった、きちんとした書籍を読みましょう!「御意見拝聴・よいしょでいこう!」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが現代社会を鋭く分析「トンデモ見聞録」や小説「わたくしのひとたち」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)

【今週のお知らせ】
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…自民党・安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーをめぐる裏金作りの問題で、現職議員の池田佳隆・元文部科学副大臣が逮捕され、自民党はぐらぐらだ。時効にかからない2018年からの5年間で、総額6億円を裏金化していたらしいが、東京地検特捜部は、肝心の安倍派幹部については「立証が困難」とのことで、断念するらしい。2018年以降に安倍派で派閥を取り仕切ったのは、下村博文、松野博一、西村康稔、高木毅の4人だが「(裏金の還流は)会長案件だった」と説明しているらしい。当時の会長と言えば、細田博之前衆院議長と安倍晋三元首相だ。2人ともすでに死去している。ところが、「安倍晋三LOVE」だった人々の、安倍を美談に持ち上げようとする執念はすさまじい。なかでも、なりふり構わないのが、「安倍晋三に最も食い込んだ記者」と呼ばれた元NHKの岩田明子だ。
※「ゴーマニズム宣言」…先週は「サブカルしか勝たん!」と題して、日本が世界に対して勝ち抜いていけるものは、サブカルチャーしかないということを書いた。「メインカルチャー」とは世の中の大多数が認め、楽しんでいる文化のこと。いわゆる「市民権」を得たとされるジャンルをいう。それに対して「サブカルチャー」とは、世間の一部しか認めておらず、世の多数派、良識派からは白眼視されている文化のことである。わしは以前から、漫画はサブカルチャーであり続けるべきで、メインカルチャーになるべきではないと唱えてきた。果たして「漫画」は今も「サブカル」なのか?そしてこれからも「サブカル」であるべきなのか?
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…裁判と松本人志の姿勢についてどう考えている?欧米の政府や国王が、過去の奴隷制や植民地政策について「謝罪」していることをどう思う?自分がキャンセルカルチャーの対象にならないよう対策を検討したりしている?釈迦の「天上天下唯我独尊」という言葉の意味をどう解釈している?キャンセルカルチャーに便乗している企業に対する「不買」運動って意味がある?細川たかし氏の現在の髪型をどう思う?若者の間で薬物過剰摂取で酩酊状態になる「オーバードーズ」が流行っているのは何故?生きている間にどうしても行っておきたいコンサートなどはある?…等々、よしりんの回答や如何に!?


【今週の目次】
1. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第315回「安倍晋三は“無謬の保守政治家”ではない!」
2. ゴーマニズム宣言・第521回「日本のサブカルとメインカルチャー」
3. しゃべらせてクリ!・第448回「人気独占! 2024年のぽっくんを見てクリ!の巻【後編】」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記




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第315回「安倍晋三は“無謬の保守政治家”ではない!」

 10年ほど前、友人に「自民党のパー券が大量にあるんだけど、見学しない?」と誘われて、政治資金パーティーの会場に入ったことがある。
 自民党が民主党から政権を奪還した翌年、2013年のことだ。2012年にニコニコ生放送『よしりんに、きいてみよっ!』という番組がはじまり、友人が「話のネタになるかもしれないし」と声をかけてくれたのだ。
 父親が経営している会社で、地元議員から頼まれて毎回2万円のパーティー券を20枚ほど購入するそうだが、カネを払うだけで、いつも誰も参加しないという。もったいないし、自民党は政権を奪還して大盛り上がりらしいので、どんな様子か見てみたいと言っていた。
 ホテルニューオータニの「鳳凰の間」という大宴会場と、それに隣接する宴会場など2~3のスペースがパーティー会場になっていたと記憶している。
 壇上に「平成研究会」という横断幕があった。その時はわけがわかっていなかったが、当時の額賀派(現・茂木派)のパーティーだったようだ。
「髭の隊長」こと佐藤正久が、「中国大陸から見ればいかに日本列島が邪魔で、食糧難を見据えて敵視されているのか」という内容の公演をやっていたのを覚えている。
 会場に入る前に、友人から「立食形式だけど、とにかく食べ物が少なくて、争奪戦になるから、会場に入ったらまず食べ物を確保したほうがいい」と言われていた。本当にその通りで、料理を提供するコーナーには黒山の人だかりができており、肘や尻で押し合って陣取りしながら、我先にと料理を奪い合っていた。
 会場内のそこかしこに点在する円卓には、『千と千尋の神隠し』に登場する食い意地の張ったブタの集団みたいな人々がたむろしていて、男も女もガハガハと大笑いしながら料理を貪り食い、瓶ビールを注ぎ合っている。
 ホテルの従業員がたくさん走り回っているが、片付けが間に合わず、飲み干されたビール瓶や、食器、汚れた割り箸の束などが、白いテーブルクロスの上に次々と積み上げられてゆく。
 干からびたビールの泡やオレンジジュースの汁で汚れたコップが、参加者たちによってみだりに積み重ねられていき、しまいにタワー状になって弓なりに反って、倒壊し、ガラスの割れる音が響いたりもした。だが、それもすぐかき消されるほどの乱雑で猥雑なエネルギーが会場に充満していた。
 貪り食うブタたちの姿の間には、平身低頭して誰かをヨイショしたり、握手を交わしてニヤニヤしたりしているスーツ姿のギラギラついたおじさんたちがうろついていた。新宿歌舞伎町なんかより、千代田区永田町のニューオータニのほうがよっぽど「欲望渦巻く」という言葉がぴったりじゃないかと思い、唖然とした。
 いろんな飲み会の現場を見て来てはいるが、後にも先にも、あんなにみっともない飲み食いの場は他にない。酒や料理でなく、権力を手中におさめたこと、その栄華の場に居合わせていることに酔いしれている人間たちの姿があった。
 あのパーティーではいくら儲かって、いくら裏金を作っていたのだろう。

 自民党・安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーをめぐる裏金作りの問題で、現職議員の池田佳隆・元文部科学副大臣が逮捕され、自民党はぐらぐらだ。 

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コメント

サブがメインになったケース、面白い!
歌舞伎は「日本人論」読むとそういう出発だったのかあ、としみじみ思う。

父の父、私のおじいちゃんは、父が文系に進学することを認めず、理系でなければ大学には行かせない!と言い、父は必死で苦手な数学を克服し農工大に入学、ところが結核になり中退したんだけど。
おじいちゃんは土下座して学校を続けてくれと父に頼んだそうだ。
でも家は貧しく学費以外はバイトで稼がなければならず、
ただでさえ苦手な理系の授業なのにバイトでクタクタで勉強の時間がなかったそうだ。
父は芸術家、文系人間だったけど、祖父はそんなもんで食ってけるか!と認めなかった。
中退は父の初めての抵抗、反抗だったんだろうなあ。

ところが私ら孫の世代になったら、私がベラベラおしゃべりしたらじーちゃんなにを思ったか、おまえは小説家になりなさい、と言った。
小説家がメインになったからだなきっと。

漫画家がリトマス紙。
人から軽く見られる仕事してるとリトマス紙持ってるようなもので、これはこれでいいな、と思う。

No.284 3ヶ月前

「週刊文春での印象と全く違う」

個人的には、こんだけエロい服装やオーラむんむんだと100%ムラムラさせちまうし、やらせろ!と押し倒されてもしかたないだろ、と思ってしまう。
これって、やってもいいのよー♡って誘ってるよーなもんでしょだって!
(ま、この動画はムラムラさせるのが目的なんだろうけど)

だから女が悪いと言うわけじゃあもちろんないが、
女が自分の身を自分で守るのはあたりまえで、
やられたくないなら男をその気にさせるような服装言動ふるまいはしないってあたりまえと思うけど。
そんな飲み会に行けばなおさらやられるかも、くらい思わないの?
よしりん先生みたく、女性がいやと言えばやらないそんな紳士ばかりじゃ全然!ないし、
そもそもエロ本エロ動画?の影響だかなんだか、いやよいやよはいやよじゃねーし!ってガチな輩もいるしバカなの?
TVタックルで大蔵が、自分は相手も合意してると思ってたのに後からそんな気はなかったと言われて、もちろん心から謝罪しましたけど、合意じゃなかった、それってどうやって証明するんですか?ってマジに問いかけてて笑った。

でも私の身近にもいるけど、
服装少々エロくてでも本人全然そんな気はなく男がエロ視線で見てることすら気づかない、おいおい大丈夫か?と心配になる。
そんな子は不意にエロ的状況に追い込まれるとトラウマになってしまう。
男は狼なのよ気をつけなさい!これに尽きる。

(もう次号のライジングが配信されていた!)

No.285 3ヶ月前

3連投失礼します。

「日本のサブカルとメインカルチャー」
やっと今頃読みました!
めちゃくちゃ面白かったし痛快でした!

『戦争論』のラスト
「自分を一番自由にしてくれる束縛は何か?
 それを大事に思う心を育てよう」
漠然と胸に刻まれていましたが、

 「誰もがずっと、人生でそれを求めているのだ。結局、人は束縛なしに自由になんてなれないものなのだ」

むちゃくちゃ感動しました!
「結局、人は束縛なしに自由になんてなれないもの」
みんなに教えてあげたいっ!
私はバカですぎて認識してなかった!

No.286 3ヶ月前
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