Dr.U のコメント

>>129
ukiさま
 ウサギと申します。コメントを興味深く読ませていただきました。そこで御紹介いただいた資料に引用されていた、リヨン大学の Bruno Lina 氏の動画を見ました(https://vimeo.com/432055343)。なるほど、かなり早い時期(2020年7月より前)に、新型コロナとインフルエンザのウイルス干渉の可能性は指摘されていたのですね。

 ちょっと調べてみたら、現在では、日本感染症学会のHPにも、ウイルス干渉の可能性は明記されていました(https://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=44)。

 また、CNNの2021年6月の記事には、以下のような記述がありました。

「米国で今年に入ってインフルエンザのために死亡した子どもは1人のみ。2019~20年のシーズンでインフルエンザに関連して死亡した子どもは199人、その前のシーズンは144人だった。例年であれば何千万にも上る米国内のインフルエンザの症例数は、今年は数千例にとどまっている。
 インフルエンザに詳しい聖ジュード小児研究病院のリチャード・ウェビー氏は、「西アフリカの例外を除けば、インフルエンザはどこにもない」と話す。インフルエンザが流行していない国には「ロックダウン(都市封鎖)をした国も、ロックダウンを一切していない国も含まれる。大流行をうまく抑え込んだ国も、うまくやらなかった国も含まれる」という。
 詳しい理由は不明だが、専門家の多くは、新型コロナウイルス対策がインフルエンザの感染拡大防止にも役立ったと見ている。コロナウイルスが何らかの形でインフルエンザをしのいだ可能性や、干渉した可能性もある。」
(https://www.cnn.co.jp/usa/35172081.html)

 インフルとコロナが同時流行しなかったのは、感染対策の強弱(ロックダウンの有無)には関係なく、さらには生活習慣などの文化的要因とも、さらには自然環境・気候条件とも、あまり関係がなさそうだ、ということになると、消去法的にウイルス干渉を想定せざるを得なくなるというのが、現在の状況というところでしょうか。
 文系の私としましては、世界各国の科学者が、この機会にウイルス干渉のメカニズムの研究をさらに押し進めてくれるのを期待するばかりです。とはいっても、その最先端のことは私にはちんぷんかんぷんですので、ukiさまほか、生物学方面に詳しい方々が、このコメント欄に論点・要点を分かりやすく挙げてくださるのが、とてもありがたいです。
 ウサギより

No.137 37ヶ月前

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