田中康夫公式ブロマガ「だから言わんこっちゃない!」

霞かぁ雲かぁ不明朗なニッポンw「だから、言わんこっちゃない!」3月26日号

2013/03/26 15:31 投稿

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【ブロマガ月別アーカイヴ: 2012-12 / 2013-1 / 2013-2 / 2013-3生放送はこちら 】

昨日の「ゲリラ生ヤッシー放送」で着用のグリーン・セーターが好評wだったのに味を占めて、
同じ装いで本日も登場しています。
そうそう、明日27日は水曜日。
16時から無料生放送「あとは自分で考えなさい。」
タイムシフト予約は
http://live.nicovideo.jp/watch/lv130866575

はてさて、

「一票の格差」に関しては、以前も申し上げています。
37日にツイートした文章を再録します。

 「違憲」だけど「無効」でないって、選挙に限らず今後、憲法違反・法律違反の「裁量行政」ノープロブレームと司法判断を下した訳で、これって形骸化した議会制民主主義をも否定するジョージ・オーウェル「動物農場」&アラン・ムーア「Vフォー・ヴェンデッタ」の御都合主義社会が到来って事でOK

 ところが、昨日25日の広島高裁では「違憲」に加えて「無効」判決。
本日26日の広島高裁岡山支部でも「無効」。

しかも昨日の判決と異なり、一定の猶予期間が過ぎた後に効力が発生する「将来効」も採用しない即時「無効」判決です。
岡山県選挙管理委員会が上告するでしょうから、即時「当選無効」にはならないものの、2つの弁護士グループが31選挙区で起こした裁判の判決は明日27日迄に出揃います。

広島高裁が昨日、適用した将来効の「1126日」よりも前に最高裁の判断が下る可能性も高い訳で、「市民派」のみならず「ネトウヨ派」まで興奮気味ですなぁ(苦笑)。

「ゲリラ生ヤッシー放送」では、衆議院と参議院を同じ土俵で捉える訳にはいくまい、という話をしていますので御視聴の程を。

岡山支部の判決が出る前の「東京新聞」朝刊の記事が経緯を知る上で最も的確でしたので、再録しておきます。
とまれ、「一票の格差」だけで全てを捉えていくと、これはこれで「全体主義」に陥ってしまいますので悩ましいですね。詳しくは「ゲリラ生ヤッシー放送」でお聞き下さい。

 

昨年の衆院選「無効」 一票の格差で初


http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013032602000117.html

最大二・四三倍の「一票の格差」が是正されずに実施された昨年十二月の衆院選をめぐる全国訴訟の判決で、広島高裁は二十五日、小選挙区の区割りを「違憲」と判断し、広島1、2区の選挙を無効とした。同種訴訟の無効判決は初。ただ、混乱を招かないために無効となるのは、衆院選挙区画定審議会が改定作業を再開してから一年となる今年十一月二十六日を過ぎた時点からとした。


 筏津(いかだつ)順子裁判長は判決理由で「選挙権の制約や民主的政治過程のゆがみは重大。最高裁の違憲審査権も軽視されている」と指摘。格差の抜本的な是正に乗り出さなかった国会の怠慢を厳しく指弾した。


 被告の広島県選挙管理委員会は上告するとみられ、無効判決が確定しない限り選出議員は失職しない。一連の訴訟で小選挙区についての判決は八件目で、違憲判断は六件目。最高裁大法廷が他の訴訟と合わせて統一判断を示す見通し。


 二〇〇九年の衆院選について最高裁大法廷は一一年三月、各都道府県にあらかじめ一議席を配分する「一人別枠方式」による最大格差二・三〇倍の区割りを違憲状態と判断。昨年十一月に議員定数を「〇増五減」する緊急是正法が成立したが、昨年十二月の衆院選には適用されず格差は拡大した。


 筏津裁判長は、一一年三月十一日の東日本大震災を考慮し、国会での是正期間が「ある程度長い期間になってもやむを得ない」と理解を示したものの、最高裁判決から一年半という基準を示し「憲法上要求される合理的期間内に是正されなかった」と指摘。「事情判決とするのは相当ではない」と結論付けた。


 一方で「直ちに無効とすると、選挙区の議員が存在しない状態になる」と、一定期間が過ぎた後に選挙を無効とする「将来効判決」を選択。その時期を「十一月二十六日の経過後」とした。


 二つの弁護士グループが全国十四の高裁・高裁支部に提訴した。今回の原告は山口邦明弁護士のグループで、現状の議席の配分は人口分布に比例していないため、三十一都道府県で議員の過不足があり、選挙権の価値に不平等を生じさせたと選挙無効を求めていた。


 これまで五高裁(支部を含む)が「違憲」、二高裁が「違憲状態」と判断したが、いずれも無効請求は棄却していた。


 議員一人当たりの有権者数の最大格差は千葉4区と高知3区の二・四三倍。高知3区に比べ、今回の訴訟の対象となった広島1区は一・五四倍、広島2区は一・九二倍だった。


<解説>


 もはや司法が単に違憲を宣言するだけでは、国会の自浄能力は期待できない。あえて期限を区切って一票の格差是正を最後通告したのが、今回の無効判決といえよう。


 半世紀に及ぶ「一票の格差」訴訟で、無効判決が出たことは一度もない。昨年十二月の衆院選をめぐる一連の訴訟でも今月六日の東京高裁判決以降、五件の違憲判決が出ているが、選挙無効は回避している。


 行政事件訴訟法には、行政の決定などが違法でも、これを「無効」として取り消すと公益を著しく害する場合は、請求が棄却できる規定がある。「事情判決の法理」と呼ばれ、五件の判決もこれを準用している。


 だが、こうした寸止めの姿勢こそが、国会の「厳しくても事情判決止まりだろう」という甘い考えを許す一因との批判があった。


 今回の広島高裁判決は「もはや憲法上許されるべきではない事態に至っており、事情判決をするのは相当ではない」と明快に指摘。司法として最後の手段を取る上で採用したのが、一定の猶予期間が経過した後に初めて効力を生じる「将来効判決」と呼ばれる手法だった。この手法は、過去の最高裁判決でも一部の裁判官の補足意見で触れられており、直ちに無効とすると、その選挙区の議員が不在のまま、選挙区の是正が行われる矛盾に配慮したものだ。


 二つの弁護士グループが三十一選挙区で起こした今回の訴訟は、今月二十七日までに判決が出そろう。提訴から百日以内という、これまでの一票の格差訴訟よりも格段に早く判決を出す姿勢にも、司法全体の意思が感じられる。「判決が出るのが遅くて、次の選挙までに是正が間に合わない」といった国会の言い訳を封じる狙いがあるとみられる。


 三十一選挙区すべての訴訟で、上告の手続きが取られるとみられ、広島高裁判決が設定した十一月二十六日より前に、最高裁判決が出る可能性もある。国会に残された時間は限られた。 (横井武昭)


 


 

キプロスに関しては昨日も述べましたが、21日段階で「ザ・ウォール・ストリート・ジャーナル」に判り易い分析記事が掲載されていたのを見付けましたので、お知らせね。

 キプロス危機とは何か、あなたの疑問に答えます

 http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323873404578373070461640256.html

 

キプロス議会がユーロ圏などによる金融支援の見返りとなる銀行預金への課税案を否決、同国の危機は混迷の度を深めている。なぜ預金課税が提案されたのか、その背景を一問一答形式で紹介する。


 なぜ銀行預金への課税が現実的な解決策とみなされたのか


 預金者に負担を掛けずに金融機関を救済すると、キプロスに対する金融支援は約175億ユーロ(21700億円)と、同国の年間国内総生産(GDP)に匹敵する規模になる。それでは、ユーロ圏諸国も国際通貨基金(IMF)も融資を返済してもらうことは不可能だろう。比較的低利の預金課税は、IMFが提示した代替策に比べると厳しくなくリスクも小さいとみられた。IMF案では優先債保有者も負担を負い、預金保険を発動するというキプロスの2大銀行にとっては厳しいものだった。その場合は、10万ユーロ以上の預金者は30―40%の損失を被ることになっただろう。


 なぜ大口預金者に加え小口預金者も標的になったのか


キプロス政府当局者によれば、同国中央銀行は10万ユーロ以下の小口預金者を分けて示すことができなかった。このため、小口預金者を対象外とした場合のコストを試算できなかった。加えて、一部の大口預金者はすでにいくつかの口座に預金を分けてしまっており、小口預金を除外した場合にはこれら大口預金者が課税を逃れてしまう恐れがあった。


 キプロスはどうして「特例」なのか


 キプロスの銀行の資産は同国のGDP8倍に、預金残高は4倍に達している。金融機関は巨大になりすぎた。また、キプロスはタックスヘイブン(租税回避地)となっており、高税率のドイツを味方につけることができなかった。加えて、マネーロンダリング(資金洗浄)が横行しているといわれ、ドイツやフィンランドの議会からもなかなか同情の声が挙がらない。


 どのような代替策が検討されたのか


 ユーロ圏はもっと大規模な救済策を提示できたが、ドイツやフィンランドが反対した。IMF2大銀行の秩序立った再編を提案した。10万ユーロ以下の小口預金者を保護するというものだったが、リスクが高すぎるとみられた。アナスタシアディス大統領が預金課税案を拒否しようとした際には、金融支援交渉は決裂する恐れがあった。そうなっていれば、2大銀行は無秩序なデフォルト(債務不履行)に陥り、キプロスはユーロ圏から離脱していただろう。


 どうしていればキプロス危機を回避できていたのだろう


 キプロスの銀行監督当局や政治家だけでなく、欧州中央銀行(ECB)や欧州連合(EU)の銀行監督機関は、同国の金融機関が不釣り合いなほど拡大するのを阻止することができただろう。ただ、2014年にECBがユーロ圏の金融機関を統一的に監督するようになれば、こうしたリスクは早めに察知され封じ込められると期待できる。また、キプロスの銀行はギリシャ国債を大量に購入していた。ギリシャが昨年債務再編に追い込まれていなかったならば、キプロスの金融機関の問題はこれほど深刻にはならなかっただろう。


 

「茨城新聞」が掲載した「アベノミクス」に関する記事です。

「円安」がオールマイティではない、と野口悠紀雄氏や榊原英資氏が懸念しているのと併せて一読すべき記事です。


 「アベノミクス副作用 企業、収益圧迫に不安 円安で燃料や飼料高騰、価格転嫁難しく苦慮」

http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13641345044639

安倍政権の経済政策「アベノミクス」を受けた急激な円安の進行によるマイナス効果が県内にも波及しつつある。円安とそれに伴う株高は輸出産業の業績回復につながっているが、原油や飼料など輸入品の高騰が企業の収益に影を落とし始めた。4月からは小麦や電気代の値上げも控え、県内企業では「簡単に価格転嫁できない」と不安を募らせる。

▽包装材値上げ
「包装に使うビニールフィルムが7%も値上がりし、コストが増える」。菓子メーカーの亀印製菓(水戸市)では、フィルムメーカーから値上げを突き付けられた。原油の高騰で石油原料の包装材が値上がりし、製造用ボイラーの燃料も上昇。同社は「すぐに価格転嫁できない」と頭を抱える。油脂、砂糖など菓子原料の値上げ打診もあるという。

国は円安による輸入価格上昇を理由に、買い入れた輸入小麦を製粉会社に売り渡す価格を、4月から主要品で平均97%引き上げる。食用油やツナ缶に加え、パンや麺類の値上げもありそうだ。

県央のスーパーでは「基本は値上げ分をのみ込み、取引先と折半したり、量を減らして価格を維持したりする。消費者に迷惑をかけないようにやるしかない」と警戒する。

▽餌代を補填
家畜の餌に使う配合飼料価格も高騰している。畜産農家は売り値に上乗せできず悲鳴を上げる。飼料価格は主原料のトウモロコシが米国の干ばつで不作となった上、円安で高止まり。飼料メーカーは今年46月期の価格を13月に比べ1トン当たり平均約5%値上げし、5年ぶりの高値水準になる。農林水産省は農家への影響緩和として餌1トン当たり約5800円の補()(てん)を決めた。

県南の酪農家は「自給飼料を積極的に取り入れて輸入飼料を使う割合を減らしても、乳代に占める飼料代は6割にもなり、値上げは収益に響く」と嘆く。

▽建築資材も
値上げは食品だけではない。県内の中小コンクリート製品製造業者でつくる県コンクリート製品協同組合は4月から、ブロックなど11品目を平均約9%値上げする。原料のセメントや鋼材の上昇や、燃料費高騰を理由に、同組合は「企業努力ではとても価格維持できない」と訴える。

建設業界でも、道路舗装材のアスファルトが昨年末から15%上がり4年ぶりの高値圏。県建設業協会は「資材全体で上がっている。簡単に値上げできず、赤字になる。資材高騰が続くようなら設計単価を見直して上げることも検討しないといけない」と苦しい胸の内を明かす。



 

これに対して「日本経済新聞」の連載「TPPを知る」は絶句物としてアーカイヴ化しておく価値がありますねw


サービスや投資の自由化も考慮すると、さらに大きな効果が期待できる。」


遺伝子組み換え食品の表示制度は豪州やニュージーランドにもある。共同戦線を張れば、制度を維持することは十分可能だろう。」


生き馬の目を抜く「経済」の専門紙が、ニャンと「性善説」に立脚していたとは。ホントに日本は渉外だの交渉だの、行う資格がありませんなぁ(涙)。 

経済効果、1人あたり2.5万円 TPPを知る(1)2013/3/18

http://www.nikkei.com/article/DGXDASFS16024_X10C13A3NN1000/

 安倍晋三首相が環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加を表明した。TPPは新しい世界経済の枠組みを作る試みで、政府は経済効果を3.2兆円と見積もる。人口1人当たり2万5000円の計算だ。サービスや投資の自由化も考慮すると、さらに大きな効果が期待できる。



 参加国は可能な限り関税をなくす。現在、乗用車は米国が
2.5%、液晶テレビ
はオーストラリアやカナダで5%の関税をかける。なくなれば日本製品の競争力が増し、輸出が増える。

 消費者は海外からモノを安く買え、個人消費の増加につながる。日本は小麦に252%、牛肉に38.5%などの関税をかけているためだ。


 このような関税撤廃の効果を織り込んだのが内閣官房の試算だ。全体で国内総生産(GDP)を0.66%押し上げる。輸出や投資が増え、個人消費にも恩恵がある。


 ただ農産品の生産額はコメや肉などで3兆円減る。国内のすべての消費者に広く薄く恩恵が行き渡るが、農家など特定の業種にしわ寄せが行きかねない。利益が見えにくい一方で被害が見えやすいため、政治問題になりやすい。


 政府試算は確立された手法で関税撤廃の効果だけ見積もる。投資やサービスの自由化を加味すればより大きな効果が見込める。


 米ブランダイス大学のペトリ教授らはこれらの効果を踏まえた経済モデルを作製する。最新の試算では日本のGDPは2.0%上昇するという。金額では約1000億ドル(約10兆円)で、政府試算の3倍だ。対内外直接投資が増えるほか、輸出市場に参加する中堅企業が増え収益増につながるなどの影響を見込む。


 ペトリ教授らは世界経済への影響も試算している。日本のTPP参加で世界GDPが0.2%、2200億ドル(約21兆円)増える。



 

食と医療の安全・安心 交渉で維持可能 TPPを知る(8) 


2013/3/26


http://www.nikkei.com/article/DGXDZO53218490W3A320C1EE8000/



 

環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を巡って必ず持ち出されるのが「日本の食品や医療の安全・安心が脅かされる」という懸念だ。食品添加物や遺伝子組み換え食品の表示義務が緩和されたり、混合診療の解禁によって国民皆保険制度が崩壊したりするとして、農業・医療団体が反対する論拠になってきた。

 たとえば日本では大豆など遺伝子組み換え食品の表示義務があるが、米国では表示の必要がない。表示制度があるために消費者が米国産食品の購入をためらってしまうと米国は主張しており、交渉で制度の撤廃を求められる可能性はある。

 もっとも、遺伝子組み換え食品は日本だけが厳しい規制をかけているわけではない。同様の表示制度は豪州やニュージーランドにもある。安倍晋三首相は国会で「国民に不安を与えることは受け入れない」と説明しており、共同戦線を張れば、制度を維持することは十分可能だろう。


 医療制度を巡っては、日本が交渉参加を表明した15日に日本医師会の横倉義武会長が「日本の公的医療保険の給付範囲が縮小する懸念はなお消えない」とのコメントを発表した。その背景には、過去に米国が日本に対し、混合診療の全面解禁などを繰り返し求めてきたという経緯がある。


 甘利明TPP担当相は公的医療保険について「(TPP交渉で)議論の対象になっていない」と説明している。安倍首相も15日の記者会見で「(国民皆保険は)断固として守る」と明言した。


 米国側も米通商代表部(USTR)のカトラー代表補が昨年3月に日本で講演した際、混合診療の解禁を日本に求めることはないと発言している。米国の真の狙いは、むしろ新薬の特許保護の強化などによるシェア拡大にあるとの見方も出ている。



 

その一方で、これですよ。


現行制度の全国一律給付は改め、交付金の単価を地域や農地の用途によって差をつける」って、裁量行政で役所が肥大化するだけ。更には認定に関する“お手伝い”で「日本最大の農業組織」も実入りが良くなるのですね。


「農地の適切な維持が国土保全や景観維持につながると理解を求める考え」だそうですが、だったら、森林の45%を占める針葉樹の間伐が半分にも達していない方が余程、喫緊の課題でしょ(涙)



 

農地維持へ交付金5000億円 TPPにらみ自民検討 14年度から

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2502O_V20C13A3MM8000/

2013/3/26 2:09


日本経済新聞 電子版


 自民党は政府の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加表明を受け、農家への新たな交付金制度を2014年度から導入する検討に入った。民主党政権で始めた戸別所得補償制度を見直し、農地を適切に維持する5年以上の計画を作成した農家に対し、農地面積に応じて交付金を支給する方向。根拠法となる関連法案を早ければ今秋に予定される臨時国会に提出し、14年度から年間5000億円規模の予算で始める。


 民主党が10年度から導入した戸別所得補償制度は、減反に参加する米作農家などに対し、10アールあたり1万5000円を全国一律に交付するのが柱だった。11年度からは麦や大豆などの畑作農家にも対象を広げ、今年度の予算額は6900億円。安倍政権は13年度についてはこの制度を経営所得安定対策と名称を変えて継続する。


 自民党が14年度から検討するのは、コメなどに限定せず、原則すべての農地を対象にする「多面的機能直接支払制度」。現行制度の全国一律給付は改め、交付金の単価を地域や農地の用途によって差をつける。例えば、農業生産が不利な中山間地(平野周辺部から山間地までの傾斜が多い地域)には金額を上乗せする。


 林業と水産業にも同様の交付金を検討する。林業は水源維持や温暖化防止などの機能、水産業は自然環境の保全や海難救助、国境監視などの役割に対してそれぞれ補助金を出す案がある。


 TPP参加に伴う影響に関する政府試算では、輸出の増加などで国内総生産(GDP)が実質3.2兆円増える一方、安価な農産品の輸入増で農林水産業の生産額が3.0兆円落ち込む。影響を受ける生産者への支援策は、関税撤廃の対象品目が固まってから具体的な検討に入るが、今夏の参院選を控え、現時点から農業全体を支える施策の準備が必要と判断した。


 しかし、野党などから「バラマキ」との批判が出るのは必至。自民党内には対象の絞り込みを求める声もある。農地の適切な維持が国土保全や景観維持につながると理解を求める考えだが、国土保全などの側面をどう金額に換算するかなど制度の具体化には課題もある。


 

以前から書き手として評価している「日本経済新聞」の杉本貴司氏のB787に関する最新記事です。


責任回避で「逃げ」を打っているレイ・ラフード長官ですから、未だ未だ長引きますねぇ。



 

ボーイング、「787」の試験飛行 運航再開なお慎重論 


http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM26010_W3A320C1EB2000/


 

【ニューヨーク=杉本貴司】米ボーイングは25日、相次ぐトラブルで運航を停止している新型機「787」の試験飛行を行った。同社は米連邦航空局(FAA)などに対して独自に提案した電池などの改善策の実効性を証明し、早期の運航再開にこぎ着けたい考えだが、事故調査を担当する米当局からは慎重な意見も出ている。


 ボーイングはLOTポーランド航空に引き渡し予定の機体を使って試験飛行を行った。787を製造するエバレット工場(ワシントン州)に近接する空港で、飛行時間は2時間9分。2人のパイロットのほか4人の専門家が搭乗した。ボーイングは試験飛行は予定通りに終わったとしている。


 試験飛行は問題となった電池周辺の強化策が、想定通りに機能するかを検証することが目的だ。同社は今後、飛行データを分析した上で、もう一度試験飛行を行う。


 787の発煙事故に関しては、米運輸安全委員会(NTSB)の調査が続いており、事故原因は分かっていない。だが、ボーイングは「ありうる可能性をすべて考えた対策を取る」(コナー民間航空機部門社長)ことで早期の運航再開を目指すとしている。


 米報道によると、NTSB幹部は事故原因が判明していない段階でのボーイングの対応を批判。FAAを傘下に置く米運輸省のラフード長官も「新しい設計の安全性に満足できない限り、営業運航の再開は認めない」と慎重な姿勢を強調している。数時間の試験飛行の検証を根拠にFAAが運航再開の判断を下すかは不透明な情勢だ。


 

最後に「ロイター」から。


御説、ご尤も。でも、欧米のメディアも同じ意見だ、と溜飲を下げていても、問題解決には繋がりませんw


遠吠えしているだけでなく、それに対抗するだけの戦略を実行しないとね、日本も。


この問題は来週売りの「週刊SPA!」連載「その『物語』、の物語。」で中華料理を扱いながら触れる心算ですので、乞う御期待。


「その『物語』、の物語。」のバックナンバーは、こちらから⇒


http://www.nippon-dream.com/?cat=19


 

焦点:中国国家主席のアフリカ歴訪、新たな「帝国主義」に懸念高まる


http://jp.reuters.com/article/jpchina/idJPTYE92O02620130325


 

[ダルエスサラーム(タンザニア) 25日 ロイター] 中国の習近平国家主席は、就任後初の外遊の一環としてアフリカ歴訪を開始した。アフリカ大陸は世界第2位の経済大国となった中国にとって、資源獲得の面で重要性が増しているほか、有望な市場として期待が高まっている。


ただ、中国とアフリカの経済関係が深化する一方、アフリカ諸国の間では、資源が中国に奪い取られ、中国から輸入される最終製品への依存度が高まっていることに懸念も広がっている。


アフリカでは一般的に、西側諸国の影響力とのバランスを取る存在として中国が認識されているが、関係の成熟化につれて、政策当局者やエコノミストからはもっとつり合いの取れた貿易関係を求める声が出始めている。


ケニアのシンクタンク「インター・リージョナル・エコノミック・ネットワーク」の代表者、ジェームス・シクワティ氏は、習主席アフリカ歴訪の目的について、中国のアフリカ進出は単に資源だけが目的だという懸念を和らげることにあると指摘する。


欧米とは異なり、人権問題などでとやかく言ってこない中国による支援はアフリカで歓迎されているものの、中国の思惑をめぐる懸念は日増しに強くなっている。


ダルエスサラームの大学生、Lisa Mgayaさんは「中国は多くの開発支援を寄せてくれているが、何かしらの見返りを欲しているのは間違いない」と指摘。「中国には警戒するべき」と語る。


<BRICS首脳会議にも出席>


ナイジェリア中銀のラミド・サヌシ総裁は今月、英フィナンシャル・タイムズ紙に寄稿し、中国とアフリカの貿易不均衡は本質的に「植民地主義」だとし、新たな形の帝国主義にアフリカ大陸がさらされることに警戒感を示した。


中国はこうした見方を嫌う。


中国の鐘建華・アフリカ事務特別代表(特使)は「西側諸国の遺産は、アフリカは西側諸国に感謝すべきだとの感情であり、自身が西側ほど良くないことをアフリカは認識すべきとの考えだ」と指摘。「それは容認できない」と述べた。


習主席は24日、タンザニアの商業都市ダルエスサラームに到着。既に同国のキクウェテ大統領との間で、10数件の貿易契約などに調印した。同地では演説も行う予定だ。


契約には、港湾や工業団地の共同開発のほか、通信インフラ向けの優遇条件付き融資やタンザニア政府向け無利子借款が含まれている。融資やプロジェクト規模の詳細は明らかにされていない。


習主席は2627日に南アフリカを訪問し、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)首脳会議に出席。その後はコンゴ共和国も訪れる。


中国は昨年、コンゴから54億トンの原油を輸入。全体の2%にすぎないが、将来的に拡大する可能性もあるとみられている。


 

ではでは。


tanaka@nippon-dream.com

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