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「高校野球カルチャー」の本当の問題点とは?――高野連、坊主頭、夏の大会「一票の格差」を考える(「文化系のための野球入門――ギークカルチャーとしての平成野球史」vol.2) ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.387 ☆

2015/08/13 07:00 投稿

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「高校野球カルチャー」
の本当の問題点とは?
――高野連、坊主頭、
夏の大会「一票の格差」を考える
(「文化系のための野球入門
――ギークカルチャーとしての平成野球史」
vol.2)
☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
2015.8.13 vol.387

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今日は好評の野球シリーズ第2弾をお届けします。今回のテーマは、現在も甲子園で熱戦が繰り広げられている「高校野球」。ここ数年、毎年夏になると高校野球にまつわるネット炎上騒動が繰り返されていますが、そもそも高校野球カルチャーの何が本当に問題なのか? 元高校球児でもある3人が自らの経験を踏まえつつ、「既存の高校野球論に足りないもの」について語りました。


▼この座談会の参加者
かしゅ〜む:92年生まれ。PLANETSチャンネル「朝までオタ討論!」でおなじみ。アイドルだけでなく野球にも一家言持つ生まれながらの論客。高校まで軟式野球をやっていた。巨人ファンだが、最近は推し(PIPの空井美友さん)の影響でロッテにも心が動いている。
石丸:84年生まれ。『弱くても勝てます』で有名な某日本一の進学校・K高校の元4番・主将。現在は東京で会社員。横浜ファン。
中野:86年生まれ。PLANETS編集部。野球歴は10年ぐらい。連勝→連敗のジェットコースターロマンスを展開するDeNAベイスターズを生暖かく見守っている。
◎構成協力:かしゅ〜む



■「埼玉のヌンチャク君」は制限速度をオーバーしただけだった

中野 この連載はせっかく月刊化されたので、時事ネタについても扱ってみたいと思います。7月〜8月は高校野球の季節ということで、ここ数年「カット打法」「おにぎりマネージャー」「超スローボール」等、高校野球関連の炎上ネタが投下されるのが恒例行事になってますけど、今年話題になったのは「埼玉のヌンチャク君」でした。
 今夏の埼玉大会で、代打で登場した選手がバットをヌンチャクのように振り回すキレ味のあるパフォーマンスを披露したこと、そして埼玉県高野連(高等学校野球連盟)が注意をしたことで話題になり、その後ダルビッシュがツイッターで言及したことで海の向こうMLBのサイトでも紹介されました。

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▲ダルビッシュがツイッターで言及し、その後MLBのサイトでも紹介された。

石丸 2人はあれについてどう思いました?

かしゅ〜む 僕は別に彼のことを注意したり、批判する必要はないんじゃないかと思いますけどね。彼に対する批判を見てると「実力が伴ってないからだめだ」的なものも見受けられましたが、そもそも論点としてずれているなという感じです。去年のスローボール騒動の時もそうでしたけど、こういった選手に対しては「実力が」的な論調が常につきまといますよね。実力云々の話ではなく、彼らなりに工夫をした結果のプレイスタイルですから、尊重すべきなのかなと。僕は単純な話、明らかに試合の進行に影響が出るほどパフォーマンスの動きが長いとかでなければ問題ないと思いますよ。

中野 まったく同意なんですけど、僕はちょっと別の角度で今回の件って面白いなと思って。というのも甲子園ではあんまり目にしないですけど、地方予選レベルだとああいうパフォーマンスする選手ってけっこういるじゃないですか。僕が高校生のとき、東東京地区で最近甲子園に初出場したある高校と練習試合をしたんですけど、そこの3番打者がヌンチャクパフォーマンスをやっていて、あまりのキレ味だったのでうちのベンチも「おお〜っ!」ってなぜか盛り上がった(笑)。

かしゅ〜む たしかに、ヌンチャクパフォーマンスに近いことをやってる選手はいますね。なんならチーム全体でヌンチャクをやっているところもありましたよ。

中野 アマチュア野球全体では、ヌンチャクパフォーマンスってそんなに突飛なものではなくて、謎にずっと受け継がれているんですよね。何でやねんって感じだと思うんですけど。埼玉のヌンチャク君も他校のいろんな先達を見て進化させていったんじゃないかなぁ。だいたい、他の人があんなカッコイイ中二病的なパフォーマンスやってるのを見たら、試合で実際にやるかどうかは別として、真似したくはなるでしょ。なんなら僕もちょっと練習したことがありますよ。みんな忘れているけど、高校球児は基本的に全員中二病ですからね。

かしゅ〜む 投球テンポの早いピッチャーに対しては、そのテンポを崩すために打席に入るときに余計なパフォーマンスをするときがありますけど、これもその類のものだったりするんじゃないですかね。

石丸 試合の流れが悪いと、それを止めるために、ほどけていないのにタイムをかけて靴紐を結び直したりとかね。

中野 あとパフォーマンスということでいうと、僕の先輩で、打席に立つと毎回ピッチャーにバットを向けて「ターッ!!!!!!」って奇声を発する人がいたんですよ。こっちのベンチからは毎回失笑が漏れつつも「(恥ずかしすぎて)俺たちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!」となってちょっと盛り上がるし、相手チームをドン引きさせる効果もあった。味方ベンチが勢いづくきっかけになって、相手は「え……なにこれは……」となってペースを乱されるわけですよね。あ、別に推奨はしてないですよ。

石丸 野球は「流れ」とか「ムード」みたいなものが本当に大事なスポーツなので、戦略的にそういうことをやる場合もあるよね。

中野 このヌンチャク君もそうだと思うけど、学生野球においてこういうパフォーマンスは、ガッツポーズも含めある程度は黙認されているわけですよ。現に今やっている甲子園を見ればわかると思いますけど、選手たちはがんがんガッツポーズしていますよね。あれ、高野連は一応、公式見解としては「慎むように」って言ってますから(笑)。
 ただ、今回のヌンチャク君のパフォーマンスに関しては、ちょっと「長かった」かもしれない。あれは審判から遅延行為と言われても不思議ではない。その分、ヌンチャクパフォーマンスとしては今までに見たことがないぐらいに高いレベルに到達しているんですけど。

かしゅ〜む たしかにそうですね(笑)。

中野 ネット上では、高野連というと「はい個性入ったー!今個性入りましたー!」みたいに、地獄のミサワのキャラ(参考:惚れさせ871 「はい主観ー!」 : 地獄のミサワの「女に惚れさす名言集」 )のごとく「個性は厳しく取り締まっていく」というイメージがありますけど、現実にはそんな戦前の特高警察みたいな組織というわけではない。
 そりゃあ体罰やいじめ、飲酒・喫煙・窃盗などの不祥事が起こったら出場停止処分を下したりしますけど、試合中のパフォーマンスや髪型・眉毛などはほとんど大目に見ているわけですよ。今回に関しては、制限速度100kmの高速道路で120kmぐらいなら黙認されるところを、140km出してしまって警察(高野連)に捕まったっていうぐらいじゃないですかね。

かしゅ〜む こういう、ちょっと尖ったプレースタイルの高校球児が批判される時って、叩いている人は、野球経験者と言うより、あんまりプレイ経験のない野球大好きおじさん・高校野球ファン、意識高い系の教育関係者が多い気がするんですけど、僕だけでしょうか?
 プレイヤーの側から見たら、「チームのために一芸(ヌンチャク、カット打法、超スローボール等)を磨く姿勢がかっこいい」くらいに感じると思うんですけどね。

石丸 この件や「カット打法」「超スローボール」事件にも言えることだけど、「高校野球はこうあるべき」という時代遅れの意見がまず投げられ、それに対して「こんなに時代遅れなことを言っている奴はけしからん→したがって高校野球もけしからん」と批判する人たちがネット上にたくさん出てくるという構図だよね。どちらにしても高校野球の現場からの視点がなく、単なるネット炎上の燃料にされているだけで、生産性のある議論はほとんどないよね。

中野 僕はそれに加えて、既存の高校野球論って、強豪校や野球エリートしか見ていないのがダメだと思いますね。はっきりいってあれは超特殊な世界ですよ。99%の高校球児は野球留学とかしないし、普通に高校受験して入ってきて野球をやっているだけ。

かしゅ〜む 全くその通りだと思います。人数が足りなくてそもそも試合が出来ない高校だって普通にあるわけですしね。


中野 一方で野球エリート校にしても、野球部員が授業中に寝ていても例外的に許されるという話はありふれていますし、基本的に彼らはほとんど勉強していない。今「モーニング」で連載中の、PL学園野球部の内幕を描いていると言われる漫画『バトルスタディーズ』では、現代国語の授業でテレビのニュース番組(関口宏の「サンデーモーニング」がモデルと思われる)を見るという描写があったりしましたね……。いや、基本的には笑い話として描かれているんですけど、人権派の人たちが目にしたら激怒しかねないですよ。

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 そもそも、普通科ではなく体育科にいて、将来的には体育の先生や指導者になるとしても、本当はスポーツ科学や身体学、栄養学、もしくは教育学やその他の一般常識もしっかり勉強しないといけないはずです。
 いや、僕が何でこんな説教臭いことを思うようになったかというと、桑田真澄さんが早稲田の大学院で「野球界の発展」についての修士論文を書いたときに、プロ野球選手270人にアンケートを取っていて、これが本当に衝撃的な内容だった。体罰を「必要である」「時には必要である」と答えた選手が、なんと83%にも及んでいたんです。この数字は発表当時ちょっと話題になりましたけど、いやいや、市民社会の感覚からしたらとてつもなく常識はずれの数字じゃないですか。当然、プロ野球選手のほとんどが野球強豪校の出身ですけど、やはり強豪校→プロ野球という野球エリートの世界は、市民社会からかなり遊離した、閉鎖的で独自のルールで動いている場所だと言われても仕方がない。
 多くの野球エリートたちが競技としての野球しか知らないし、大人も外側の世界を教えないようにしている。よく高校野球を正当化する論理として「人間形成になる」って言われますけど、これって特に学術的な根拠もないわけですよ。そして「高校野球は教育の一貫」などと言われるにもかかわらず、野球エリートは事実上、多くの高校生が受けているような「教育」を受けさせてもらえず、「お前らは野球だけやってればいいんだ」という状態に置かれている。こういう状態を世論がどうみるのか、これだけの国民的興行になっている以上は、今からでもちゃんと議論しないといけないと思います。


■ そもそも「高校野球=坊主」は個性の抑圧ではないのか?

中野 「高校野球はこうあるべき」という点では、「高校球児はなぜか坊主にする」という風習がありますよね。世間の人が、これについてあまり何も言わないのが不思議なんです。「個性を抑圧するな!」というなら、坊主が最大の問題じゃないですか。ここにいる三人は野球部に所属してたわけですが、高校のとき坊主にしてました? 

石丸 僕の母校は、知る人ぞ知る話なんだけど、学校全体が5月の運動会に命をかけていて、そこで負けると坊主になる。なので別の理由で夏は坊主になっていた(笑)。
 それはさておき、世間では勘違いされていることが多いみたいだけど、そもそも坊主って、別に高野連が強制しているわけじゃないし、今どき部則で強制されているところも少ない。甲子園に出るような強豪校でないかぎりは、大半の高校では髪型はルール上自由でしょう。それでも自主的に坊主にするということがあるけれど。

かしゅ〜む 僕は中学では坊主にしてましたけど、高校では軟式野球部に入っていて、軟式野球界は坊主にする風習はほぼなかったですね。むしろ坊主にすると、「お前なんで硬式の真似してるんだよ、調子乗ってんのか?」と怒られる(笑)。

中野 なるほど。坊主にする理由は様々だし、高野連の登録生徒数18万人のうち約1万人を占める軟式野球界では同じ高校野球でも坊主カルチャーがないわけですね。
 僕は強豪校とかではなく普通の高校で、野球部でも髪型に関する決まりはなかったので高1ぐらいまでは普通の短髪でしたけど、高2ぐらいから坊主にしていました。でもよく考えると不思議なのが「なんで誰からも強制されていないのに坊主にしてたんだろう?」ということで。

かしゅ〜む まあ、やってる側からすると気合入れようと思って坊主にするというよりも、帽子をかぶってもムレなくて涼しいし、暑い日に水を頭からかぶれるという機能的なメリットがあるだけですよね。そもそも熱中症になりそうなぐらい暑い夏の昼間に練習や試合を積極的にやるという高校野球のカルチャーが異常とも言えますけど。プロ野球選手は髪型は自由ですし、ナイターやドーム球場で試合することも多いですからね。

石丸 大学野球だと公式戦は夏を避けて、秋と春にやるしね。そもそも高校野球だって秋・春・夏と3つの大会があるけど、逆にいうと夏以外は秋と春にやってるわけだ。

中野 夏真っ盛りかつ日中の最高気温になるような時間帯に試合をやるのは、それこそ夏の甲子園ぐらいですよね。まあ、現実的に大規模な全国大会をやるとなると、学校も夏休みにあたる8月くらいしか開催できないので仕方ない部分もありますけど、それだって学制が改革されて二期制とかになったら変わるかもしれない。


■ 高校球児のコスプレを〈自発的〉に強要される球児たち

中野 たとえば甲子園に出るような強豪校で坊主でなくてもOKな高校だと、仙台育英と慶應があります。仙台育英はいまちょうど甲子園にも出ているけれど、ある時期から坊主に戻ったみたいです。監督は何も強制していないけど、選手たちが自主的に坊主にし始めたらしい。やっぱり高校野球って、「坊主にしないと相手チームにナメられる」というのがあると思うんですよ。ほとんどの強豪校が坊主にしているから、普通の髪型をしていると悪目立ちして敵意を集めやすい。「あいつら坊主にもせずチャラチャラしやがって、俺達のほうが野球に本気だから負けるわけがない」という心理的なアドバンテージを相手に与えてしまう。あとはオールドな高校野球ファン――たとえば甲子園のバックネット裏に陣取って朝から夕方まで試合を見るような――にも評判が悪いわけですよ。
 僕自身は高校時代は坊主にしてましたけど、普通の高校なので、頑なに坊主にしない選手も何人かいた。で、彼らは野球部内ではなく周囲から「高校球児なのになんで坊主にしないの?」って言われるんですよ。

かしゅ〜む 野球部内の規律ではなく、外からの目線が大きいわけですね。さっき石丸さんが言っていた「高校野球こうあるべき」というものに外部の人たちが洗脳されてしまっていて、その視線に耐え切れずに高校球児が坊主になっていく――誰も強制していないにもかかわらず。

中野 僕は心が弱いのでその外部の目線に負けて坊主にしてしまった。要は、高校で硬式野球をやるには「高校球児のコスプレ」を〈自発的〉にしないといけないという謎の不文律が出来上がってしまっているんですよね。
 一時期、高校球児の眉毛の細さが話題になって、高野連が「校則違反の指導を徹底するように」と各校に通達を出したりしていましたけど、そもそも坊主という「高校球児コスプレ」を社会的に事実上強制されているせいで、眉毛ぐらいしかファッションにこだわれるところがないからああなるわけじゃないですか。

かしゅ〜む 甲子園の中継で、眉毛をバッチリ整えてるエースとか見ると「ああ、こいつは確実にスクールカーストの頂点にいるな」とか思っちゃいますけどね(笑)。

中野 まあ、強豪校の球児のやたら細い眉毛は、実はDQN性を高める――つまり「俺は不良である、したがって学校内でも地位が高い」というアピールとして機能している部分はあるんでしょうね。こう言葉にしてみると、すごくしょうもないことですけど。
 僕が思うのは、高野連は坊主を禁止にすべきではないか、ということです。眉毛をヤンキーみたいに細くするのが「高校生らしくない」という理由で良くないのであれば、そもそも五厘刈りとかスキンヘッドみたいな頭が若者らしい爽やかな髪型だと思う人は別にいないでしょう。高校野球と同じく「若者らしさ」が求められる就職活動に、スキンヘッドで臨む人ってほとんどいないじゃないですか。むしろ「高校球児の坊主は軍隊的で野蛮なんじゃないか」という感覚のほうが一般的なはず。

かしゅ〜む たしかに、坊主って一般的にはガラ悪いイメージを受けますよね。

中野 もちろんオシャレとか色んな理由で坊主にする人はいますし、価値観は人それぞれでいいと思うんですけど、五厘刈りとかスキンヘッドのような坊主ってどちからというとタトゥーみたいなもので、高校野球以外の一般社会ではあまり積極的にはできない髪型ですよね。
 今のように「高校球児は全員坊主」という一般社会からかけ離れた状況を高野連が放置しているから、よく知らない人から「高校野球は野蛮」というレッテル貼りが行われてしまう。「高校野球は教育の一貫」というのであれば、高野連はああいった「一般社会から遊離した独自の論理」で動く前時代的な風習を放置せず、髪型の指導をしっかりやるべきだと思います。

石丸 でも、さっきかしゅ〜む君も言っていたけど、坊主ってやっぱり機能的じゃない。汗かいてもサッとひと拭きできれいになるし、シャンプーもリンスも不要で、石鹸でそのまま洗えるというメリットがある。

中野 いや、それは僕も坊主になってたのでわかりますよ。何なら家にバリカンがあったのでそれを学校に持って行き、率先して坊主希望者の髪を刈っていたりした。
 僕が高校生だった2000年代前半ってサッカー日本代表の小野伸二も坊主にしていたりと謎のオシャレボウズブームが起きていて、サッカー部やバレー部にもそれが波及しており、これって文化的にも象徴的なムーブメントだったと思います。学校に一個のバリカンが持ち込まれ、かつ男子校だったので「ウェーイ」みたいな集団心理も合わさって、ねずみ算式に坊主が増えていった。

石丸 アウトブレイクみたいだな(笑)。

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▲『アウトブレイク』:一匹のサルが持ち込んだウィルスにより全米が滅亡の危機にさらされていく恐怖を描いた、ダスティン・ホフマン主演のパニック・アクション。1995年作品。公開当時はとても話題になった。

中野 これはあくまでも一例ですけど、要はこの頃から「坊主は逆にカッコイイ」という意識が生まれ始めていた。だから今の高校球児が坊主にしている背景には昔の「強制だから」というのと違って、「高校球児を演じるコスプレ」と「坊主が逆にカッコイイ」という2つの転倒した論理があると思うんですよ。


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