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大好評放送中！　宇野常寛がナビゲーターをつとめるJ-WAVE「THE HANGOUT」月曜日。ほぼ惑月曜日は、前週分のラジオ書き起こしダイジェストをお届けします！

宇野　J-WAVE「THE HANGOUT」ここからは各曜日のナビゲーターが毎週共通のテーマを語る、「シェア・ザ・ミッション」のコーナー。今週のテーマは「ウィンタースポーツ」です。

っていうか、なんで僕が今日のメールテーマを「冬の遊び」にしたのかというと、ウィンタースポーツについて語りたくなかったからですよ（笑）。僕はもうスキーもスケートも、やらないというかむしろ嫌いなので、いつもはシェア・ザ・ミッションとメールテーマを合わせているんですけど、あえて今回は合わせませんでした。本当に、喧嘩売ってんのかなって感じのテーマ設定ですよね。最近、シェア・ザ・ミッションのテーマをもらうたびに、「日浦プロデューサーって僕のこと嫌いなのかな？」って思うんですよ。前回のテーマは「受験」で、これも僕にとってはトラウマ以外の何物でもないですからね。で、今回が「ウィンタースポーツ」と。どれだけ僕の過去の嫌な思い出を掘り起こせば気が済むんだこのプロデューサーは、って感じですよ。日浦プロデューサーと僕って、同い年なんですよ。僕、転校を重ねてきたし、もしかしたらどこかで会っていたのかもしれないですね。それで、そこでちょっと、僕は忘れているけど嫌な思い出があって、そしていま、時を超えて手の込んだ復讐をしているのかもしれないですね……。

さっきも言いましたけど僕はすごい転勤族で、小学校の４年生の夏かな、長崎から北海道に転校しているんですよ。北海道ってやっぱり寒いじゃないですか。北海道、皆さんが想像しているよりも寒いですからね。この関東ローカルの番組で声を大にして言いたいんですけど、あんまり北海道の寒さをナメないほうがいいですよ。本当に、ヤバいときはマイナス20℃とかになりますからね。で、あそこって冬になると当たり前のように体育の時間にウィンタースポーツをやるんですよ。僕が転校したのが帯広っていうわりと内陸の方の街で、そこって、校庭に水を撒いておくと凍ってスケートリンクになるんですよ。ヤバいでしょ？　で、そんな環境だから同級生が全員幼稚園の頃からスケートとかやっていて、めちゃめちゃ滑れるんですよ。そんなところに、つい数ヶ月前まで、10月になっても半ズボンでOKみたいな世界にいた人間がいきなり連れて来られて、「冬なんだから体育はスケートでしょ！」みたいな感じになっているんですよ。はぁ！？　って感じですよね。僕はもともと中学生くらいまで身体が弱かったので、基本的に運動ができない子供だったんですよ。今でこそ身体を動かすのが結構趣味的に好きですけどね。それで、ただでさえ運動が嫌だったのに、そこに輪をかけて全く未経験のスケートとかやらされて、本当に体育の時間が地獄でしたね。あまりに滑れなくて授業に参加できないレベルなんですよ。みんながリンクを滑走している脇で、学級担任がすごく面倒くさそうに「じゃあもう仕方ないから宇野はこの辺でとりあえず立つ練習をしておいてくれ」って感じで、ずっと氷の上に立っているとか、そういう世界ですからね。

もうね、スケート靴の履き方の時点で分からないんですよ。子供にとって、スケート靴って結構履くのが難しいんですよね。友達が「次は体育の時間だぜ！」ってテンション上がってスケート靴を履いてリンクに飛び出していく横で、僕だけ履くのが遅いんですよ。で、全く悪意なく「おい、宇野まだかよ！」とか言われるんです。それで仕方なく僕は「俺に構わず先に進んでくれ！」とか言って、テンション的には『聖闘士星矢』で、青銅聖闘士（ブロンズセイント）が目の前の黄金聖闘士（ゴールドセイント）を、敵を自分に引きつけておいて仲間を先に進ませるっていう、あの時のテンションですよね。そういうことを体育の時間のたびに繰り返していましたね。で、そのうえ最悪なのが、年に１回のスキー合宿ですよ。