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「それは、罪悪感の共有」宇野常寛が語る"夜食論" ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.227 ☆

2014/12/22 07:00 投稿

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  • ほぼ日刊惑星開発委員会
  • 宇野常寛
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「それは、罪悪感の共有」
宇野常寛が語る"夜食論"
☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
2014.12.22 vol.227

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大好評放送中の、宇野常寛がナビゲーターをつとめるJ-WAVE「THE HANGOUT」月曜日。毎週月曜日は、前週分のオンエアの全文書き起こしをお届けします!

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▲前回放送はこちらでもお聴きいただけます!
 
 
■オープニングトーク
 
宇野 時刻は午後11時30分を回りました。皆さんこんばんは、宇野常寛です。一昨日12月13日土曜日は、PLANETS Festival 2014っていう僕の雑誌のイベントがあったんですけど、もう沢山の人にご来場いただき本当にありがとうございました。場所は、池袋のニコニコ本社っていうイベントスペースでした。入れ替わり立ち替わりで、のべ200人くらいの方に来ていただいて、非常に手応えを感じる会でした。うちの雑誌が扱っている、まさに政治からサブカルチャーまで幅広い話題を、7時間ぶっ通しで5本の連続トークショーをするっていう、結構ぶっ飛んだイベントで、我ながらエクストリーム感満載なイベントだったんですけど、非常に好評でホッとしています。

個人的には「HANGOUT聞いて来ました!」って話しかけてくれた人が何人かいて、それがすごく嬉しかったですね。僕の持っている世界観みたいなものがイベントで再現できる機会って、なかなかないんですよ。メールマガジンとか、自分の作っている紙の雑誌では、僕から見えている風景を総合的に、まさに文化の問題から社会の問題まで見せていこということは心がけているんですけどね。それを1日で凝縮してやるのって、1年に1回のこの機会ぐらいしかないんですね。選挙の前日だったこともあって――誰が登壇したかはあえて言いませんが――ジャーナリストが盛り上がったり、クラウドソーシングサービスとか、あるいはデジタルテクノロジーの最先端の研究者とか開発者を集めて、これからの産業とかカルチャーの未来について議論したりとかしましたね。

こうやって実際に読者の人たちと一緒に視線を共有するっていう体験は、僕は非常に貴重だったなと思っています。なので、せっかくこの番組をきっかけに会場まで来てくれた人がいるので、来年はぜひこの月曜HANGOUTでイベントをやりたいなっていうことを思っているんですよ。っていうことで、じつは今日打ち合わせの時に日浦プロデューサーとすこし話していてね。(スタジオ外の)日浦プロデューサー、やれたらいいですよね!? はい、深く頷いてますね(笑)。ということで、日浦プロデューサーの言質もとれたところで、来年のイベント開催を目指してJ-WAVE 「THE HANGOUT」今夜もスタートです。

〜♪

宇野 J-WAVE深夜のたまり場「THE HANGOUT」月曜担当ナビゲーター、宇野常寛です。五つのステージではそれぞれいろんな話題を扱っていたんですけど、一番盛り上がったのはなんだかんだ言って先週ゲストにやって来た落合陽一のステージですね。彼は「現代の魔法使い」って言われていて、ディスプレイの次みたいなものを研究している若手研究者にして、アーティストです。彼と、あと僕とずっと一緒に仕事している美術評論家の人とか、ピタゴラスイッチとかをやっている映像ディレクターの人もぶつけて、落合くんの唱えている「魔法の世紀」、つまり情報テクノロジーが画面の中のイメージではなくて、リアルの空間を変えていく21世紀の時代に人間がどんなモノに感動するのかってことを、ずっと議論していた回が一番ステージの熱量が高かったんじゃないかなっていう風に思います。

それで、壇上にいる人たちが興奮してきて、特に落合くんがすごく興奮していて、よく分からないこと口走っていた記憶がありますね。なんか、しまいには「俺がアートだ!」とかよく分からないこと言っていましたね。「この先、アーティストっていうものは消えてなくなって、人間の存在自体がアートになる」っていう謎のロジックを展開しはじめて。これ、元ネタ分かんない人は本当に意味が分かんないと思うんですよ。僕はね、分かるんです。なぜならばアニオタだから(笑)。彼は27歳とかなんで、見ているアニメが若いんですよ。で、元ネタは『機動戦士ガンダム00』っていう、2008年くらいのアニメですね。どういうアニメかというと、不幸な過去を持ったイケメン達が、名台詞を吐きながらガンダムに乗ってテロをしまくるっていうそういうアニメです。超ぶっちゃけて、超かいつまんで言うとそういうアニメです(笑)。

そのアニメに出てくる主人公の刹那・F・セイエイっていう、藤子・F・不二雄みたいな名前の、でもベレー帽とかは被っていなくて、超細めのイケメンで、声が宮野真守ですね。その彼が決め台詞で言うのが「俺がガンダムだ!」なんですよ。全くよく分からないんだけど、とにかく彼は、「俺がガンダムだ!」っていうのが決め台詞なんですよね。なので、会場にいた人間の何パーセントがその落合くんの「俺がアートだ!」発言の背景にあるコンテクストを理解していたかは不明ですね。もしかしたら、僕らは全般的にリミッター解除で、会場にいる人を置き去りで、専門用語全開で議論していたんで、もしかしたら彼の「俺がアートだ!」発言に、何かアカデミックな文脈とか、専門的な文脈があるんじゃないかと誤解していた人もいるかもしれませんけど……ありません。あるのは、「ガンダム00」的な、しいて言うならソレスタル・ビーイング的な事情があるだけなので、Wikipediaとかで随時フォローするようにしておいてください。

この番組は夜更かし族のみなさんのたまり場です。ツッコミや質問も大歓迎。今日はたくさんメールを読みたいと思っています。皆さんの積極的な番組参加をお待ちしております。ハッシュタグは#hang813です。メールの方はこの番組のHPのメッセージボタンから送って下さい。番組HPではYouTube Liveで、このスタジオの様子を同時生配信中です。
と、いうことで、宇野常寛が今夜もナビゲートJ-WAVE「THE HANGOUT」
今夜の1曲目は、先週のゲスト落合陽一くんも大好きなソレスタル・ビーイングの皆さんが大活躍するこのアニメの主題歌を選びました。それでは聴いて下さい。『機動戦士ガンダム00』のオープニングテーマです。L'Arc~en~Ciel で「DAYBREAK'S BELL」。

〜♪
 
 
■フリートーク
 
宇野 お送りしたのは、L'Arc~en~Ciel で「DAYBREAK'S BELL」でした。
改めましてこんばんは、深夜の溜まり場「THE HANGOUT」月曜日担当の宇野常寛です。
PLANETSフェスについてメールいただいています。これはラジオネーム、田中カンタービレさん。

「宇野さんこんばんは、土曜日にPLANETS Festival 2014に参加して、すべてのステージを拝見させていただきました。どれもとても刺激的な内容でワクワクしました」っていうことは、この人は7時間ずっといたわけですね。ありがとうございます。
「会場で来たお客さん一人一人に本当に親切に接する宇野さんとスタッフさんを見て、あらためて本当にこの人は優しい人なんだなと感じました」はい、もっと言ってください(笑)。
「会場には構成作家の戸田さんもいらして……」いま僕の隣に座っているトニーさんですね。
「『いつもHANGOUT見てます』と、当たり前のことしか言えず、反省」反省しないでください。
「今週末は選挙や『PLANETS vol.9』の追い込みとまだまだ課題が山積みな年内だと思いますが、体調を崩されないよう頑張ってください。『PLANETSvol.9』の完成を大いに期待しています」

っていうか、じつは今週末に「PLANETS vol.9」の入稿なんですけど、たぶん伸びますね。っていうか伸ばさなきゃいけないくらい遅れていて、あの時期にイベントやるんじゃなかったってちょっと後悔しているんですが! こんなメールを貰ったら僕はね、むしろやってよかったなって思いますよ。本当に、後悔と興奮の繰り返しですね、人生は。

はい、この番組はですね、皆さんからの積極的な参加をお待ちしております。Twitterのハッシュタグは#hang813です。メールの方はこの番組のHPのメッセージから送って下さい。毎週月曜日は番組終了後、ニコニコ生放送のPLANETSチャンネルで延長戦をやります。番組内で語りきれなかったこと、読みそびれたメールなどを取り上げて、ディープに語っていきます。はい、それでは、宇野常寛が深夜1時まで生放送でお送りします、深夜のたまり場「THE HANGOUT」ここでいったんお知らせです。

〜♪

宇野 J-WAVE深夜のたまり場「THE HANGOUT」六本木ヒルズ33階J-WAVE Bスタジオから生放送、月曜日は宇野常寛がお届けしております。メールいただきましょう。これもPLANETSフェスの感想ですね。ラジオネームの#6さん

「宇野さんこんばんは、そして先日のニコニコ本社でのPLANETSフェス、お疲れ様でした。7時間ぶっ通しのステージ全てに参加してしまった暇人です」ありがとうございます!
「吉田浩一郎さん根津考太さんとのステージでは、救いようのないツイートも取り上げていただきありがとうございました。身近には選挙の話を出来るような人間もいないので、『東京12区がジハードだ』と言って爆笑が起こる空間が心地よかったです。またイベントがあればぜひ、ぼっち参加させていただきます」

東京12区ね、意外とあっさりケリがつきましたね。やはり年季が違いますからね、同じそっち系でもね。詳しいことは言いませんけどね(笑)。はい、じゃあ次行きましょう。これはですね、ラジオネーム惰弱野郎さん。

「宇野さんこんばんは、昨日の衆議院選はほぼ予想された通りの結果になりましたね。私は現政権を消極的に支持せざるを得ない人の気持ちも分かるし、一部でまことしやかに囁かれていた自民単独での300議席越えも、3分の2確保も実現しなかったことや、次世代の党がぼろ負けしたことを考えれば、日本が末法の世に陥るまではまだ猶予があると思います。自民圧勝と言っても、首相が『この道しかない』という『この道』以外の道を明示出来なかった野党の自滅とも言えるので、それ以外の道を探る宇野さんたちのお仕事の重要さが、より身に沁みてわかる気がします」

そうですね。僕の考えだと、まず、みんなこの選挙の争点が分からなかったって言っているじゃないですか。でも、本当の争点を表面化したら、それはもう選挙で負ける道にしかならないんですよね。例えば世代間格差の問題は、その道の一つですよね。それを口にした瞬間にもう負ける道なんですよ。だって「世代間格差を直せ」って言ったら、それはつまり「高齢者の金を若者にやれ」って言うことと同じなだからその時点でもう選挙では負け決定なんですよ。こうして、選挙というものがゲーム設計的に、糞ゲーになってしまっているという現実があるんですよね。これを覆すにはもう日本全体のゲーム設計をやり直すか、それとも日本を分断してしまうか、そういった大手術みたいなことがいると思うんですよ。それももちろん、クーデターを起こすとか、独立戦争を起こすとかそんなSFみたいな話をしても仕方ないので、5年や10年っていう単位で、確実に変えていく方法を考えるべきだと思います。

はい、ちょっとこの話をすると長くなっていくんでね、引き続きみなんさんからの参加をお持ちしております。Twitterで皆さんからいろいろとツッコミや質問もください。ハッシュタグは#hang813です。メールの方はこの番組のHPのメッセージから送って下さい。番組HPではYouTube Liveで、このスタジオの様子を同時生配信中です。J-WAVE「HANGOUT」この後は南沢奈央ちゃんがお送りする、NIPPON SEKIJUJISHA “GAKUKEN” The Reason Whyのお時間です。僕はまた後ほど戻ってきます。それでは、南沢奈央ちゃんにバトンを渡す前に1曲お聴き頂くことになっているのですが、毎週この時間はですね、南沢奈央ちゃんの優しく繊細なイメージにピッタリな曲を僕が選んでいるんですよ。今週はね、今まさに、少女から大人の女性へ……サナギから蝶へと脱皮しつつある彼女をイメージしました。それでは聴いてください。僕から捧げる今週の南沢奈央ちゃんのテーマです。子門真人&コロンビアゆりかご会で「戦えイナズマン」。

〜♪

宇野 J-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」。あらためましてこんばんは、月曜担当ナビゲーターの宇野常寛です。今日はメールをたくさん読んでいこうと思っています。これはですね、ラジオネームのガッツさん。

「宇野さんこんばんは、宇野さんは大学卒業後1年くらいフラフラしていた時期があったと、以前どこかのお話で聞いたことがありますが、どのようなことを考えてその時間を過ごされていましたか? そのとき、焦りなどはありませんでしたか? あと、何をモチベーションに生活されていましたか?」

いやー、当然ね、「俺何やってるんだろう?」とか、焦りはありましたけどね。そのとき結構、実家がごたついていて、というか、父親が死ぬか死なないかみたいなことになっていて、わりと実家に帰ってこい圧力とかもあってね。札幌の実家と、京都の下宿を行ったり来たりしてたんですけどね。他にもいろんな方面も大変で、対処してるうちに過ごしたっていうのが、すっごくつまらない普通の回答ですね。ただ、その頃、僕は割のいいバイトみたいな事をやっていて、全然贅沢な生活とかではないんですけど、学生レベルの生活をする程度には十分なお金を持っていたんですよ。それで午前中だけ働いて、午後からはずっと自転車で古本屋巡ったりとか、中古フィギュアショップ巡ったりして、帰りに京都の右京区図書館――昔、映画村の前にあったんですけど――あそこに寄って帰ってきて、野球のナイター観て寝る、みたいなことを繰り返していて、実家に返っていないときは、ある意味で、何か自由だったんですよ。なので、あの頃のことは、自分にとって必要な時間だったなって感じはするんです。今だから言えるのかもしれないですけどね。

まあ、横から見たら単にダメなやつですよね(笑)。本当に、ただ朝起きて円町のコロッケ屋で弁当買って古本屋とか図書館とか巡って帰ってきて、本を読みながらナイター観て寝るみたいなことをずっと繰り返していた時期なんですけど、何かすごく楽しかったなっていう気がしているんです。何というか、人生に夏休みって必要なんだな、っていうことを、1年前まで単に私立文系のバカ学で、どっちみち週に何コマしか授業がなかったような生活から授業がゼロになっただけで、自分がすごく解放された気になっているっていう、わりかし本当に終わっている男でしたね、僕は。なので、フラフラしていた時のモチベーションは、やっぱり楽しかったことですかね。実家のことはわりと大変だったから、京都いる間はすごく単純に僕は「ああ、意外と人間って食ってけるんだ!」みたいな感じで、よくよく考えたらそんなの長く続けられるわけないんだけど、世捨て人や高等遊民みたいな生活をしているみたいな、一瞬そういった錯覚があって、その時はすごく楽しかったですね。ケーブルテレビとかも入っていたから、漫画とかアニメとかドラマとか、昔の作品が見放題だったし、「俺このまま、これぐらいの収入があったらずっと年老いていく事が出来るんだな」みたいなことまで思って、アレはヤバかったですね(笑)。流石にやめましたけどね、1年ぐらいでそんな生活はね。

はい、ここでね、ひとつ皆さんにお願いがあるんです。冒頭からちょくちょく話題に出ていると思うんですが、僕が作っている雑誌「PLANETS vol.9」が来年の1月31日に発売になります。いまも超制作中で、入稿といってデザインまで作った紙面を一回印刷所に入れてゲラを出してもらうっていうか、試し刷りしてもらうタイミングで、それが今週末くらいなんですよね。なので、うちの事務所はいますっごくわちゃわちゃして忙しい時期なんですよね。そうやっていま本を作っているんですが、内容はというと、今回はオリンピック特集を考えています。5年後にやってくる2020年の東京オリンピック、それを僕の仲間たち、例えば同世代のチームラボの猪子寿之くんだったりとか、あるいはスポーツライターの乙武洋匡さんだったり、そういった人たちと一緒に、5年後にこんなオリンピックをやれたらいいなっていう夢のプランを考えた一冊を作っています。

例えば、最新の情報テクノロジーを駆使した開会式の中継とかもできると思うんですよ。単にアスリートが一生懸命頑張るのをテレビで見て応援するのも楽しいけど、それだけだとなにか、「別に俺が頑張れって応援しても、アスリートの足って速くなんねーじゃん」みたいな事を思うわけじゃないですか。あの、僕は思うんですけどね。そういった、単に見ているだけじゃ面白くないからもっと参加型にしようとか、あるいは1964年の東京オリンピックでは、それに向けて新幹線を引いたりとか、首都高作ったりとか、東京も地方も日本全体を大改造したわけですよ。それと同じように、このオリンピックにかこつけて東京という都市を、あるいは東京と地方との関係をこういう風に変えていこうっていう都市計画でも、僕らなりのアイデアを出したりしています。あとは文化プログラムの面でも、クールジャパンとかサムいこと言ってないで、もうちょっと日本のサブカルチャーを外国の人にアピールできるような具体的なプランを提案しようと考えていて、最後はオリンピックのセキュリティ対策を考えるために「オリンピック破壊計画」まで載ります。オリンピックをテロで潰すならこれだ! って、そういうことを雑誌でやると、セキュリティ対策になるじゃないですか。そんな本を作ってるんですよ。

これが、僕が時間とお金をかけすぎて、いま定価2,000円以上になる計算なんです。そこで、学生さんとかでも買えるような、もうちょっと常識的な値段にしようかなと思っていて、2,3週間前からクラウドファンディングをやっているんです。皆さんのおかげで既に当初の目標金額はクリアしていて、なので、1,700円以下になるのは決定しました。のこり3日なんですけど、残り3日でどこまで集まるのかで定価が決定します。もうちょっと頑張ったら1,500円くらいにできると思うんですよ。なので、特に社会人の皆さんに僕お願いしたいです。忘年会シーズンで、飲み会に1回行くと、5,000円とか特に都内だと平気で使うじゃないですか。そのお金をね、こちらに一回だけ回してもらって、学生さんとかあとお金ない人とかに安く買ってもらえる、ある種の奨学金みたいなものと思って、そんなつもりで是非ともこのクラウドファウンドに参加してもらえばと思います。もちろんね、単にお金をくださいとは言いません。特典いっぱい用意しています。もらったお金の分だけ、僕らは返します。イベント参加券やバックナンバーを進呈したり、僕の主催する読書会に参加できるとかですね。もちろん本誌は大体のプランでプレゼントすることになります。普通に買い物するよりお得な設計にしてあるので、ぜひともよろしくお願いします。もちろんリンク先は日浦プロデューサーが絶対パパッと素早くTwitterに投稿してくれるはずなんで……って、スタジオにいないや……やっば! ああ、もう僕と日浦さんの友情ってこの日を境になくなってしまうのかなぁ……。まあ、日浦さんはまたたく間に戻ってきて投稿してくれるはずなので、皆さんぜひともそちらをチェックしてください。
 
(編註:クラウドファンディングは12/17(水)24:00に、323名の方から3,331,500円におよぶ支援をいただき終了しました! これにより、「PLANETS vol.9」の本体価格は1,400円(+税)に決定しました。皆さま、本当にありがとうございました)
 
本当にね、あと3日にいくら集まるかで定価が決まりますんでね。僕は、人生で初めてお金をせびっていますね、「これが歳をとるってことなんだな」と思っているんですよ。なんというか、お金の話するとかカッコ悪いと思っていたんですよね。でも、本当に面白いものを充実したものを安い価格で提供しようと思ったら、いろんな手を使わなきゃいけないんですよ、はっきり言ってね。コネクションを使っていろんなところからお金集めて、限られた時間と限られた予算の中で最高のものを作るっていうことをやるためには、何でもしなきゃいけないんだなっていうことに今更気づいたんですよ。今までも、僕なりにベストは尽くしてきたけど、自分ではじめから持っている手持ちのカードのなかでベストでやってた気がするんですよ。ですが今回はもう、自分が最初から持ってないカードをいっぱい山札から引いて、そして、引くためにすごく時間とお金を投資して作っているんで、皆さんもし興味を持つことがあったら、是非ともご協力ください。
はい、ここで一曲お聴きください。Not yetで「海鳴りよ」。

~♪

宇野 はい。お届けしましたのはNot yetで「海鳴り」でした。J-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」。月曜日は宇野常寛がお届けしております。今日はメールたくさん読みます。えー。これはですね、ラジオネーム、名前はまだないさん。

「PLANETS Festival参加しました。2つめの公演での質問に、宇野さんが『能力がある人だけが生き残る世界はおかしいでしょう』という回答をしていたのが、衝撃的でした。天下一武道会の後半まで残った超人たちの話を、自分はモブとして見ていたわけですが、天下一武道会ですごいのは超人だけで、モブの存在はどうでもいいわけです。その中で、宇野さんの言葉の中に超人とモブはまあ関わりないとしても、天下一武道会というものの価値はモブの存在も含めたものなのではという思いに至り、超人を目の当たりにして、モブとして背景していろよということかと打ちひしがれていた自分は救われたのでした。余談ですが宇野さんって背が高いのですね。ネットでは知りえないことを知れるのも生のイベントならではですね」

はい、僕なぜかwikipediaに「身長181cm」って書いてあるんですよ。どこの誰が書いたか分からなくて、全く必要な情報だとも思わないんですけどね。で、僕自身は、他のパートの質問コーナーでは、「ロボットが発達するとクリエイティブな人たちに仕事が集中していって、才能を持っていない人は仕事が無くなっていくんじゃないか」っていう質問があったんですけど、それに対して僕は「それでいい」って答えているんです。ただ、そういった人たちは単に切り捨てるんじゃなくて、ベーシックインカムで生きていけばいいんだというふうに付け加えて言っていて、僕はもちろん当日言ったように、能力がある人間だけが生き残れる世界っていうのはクソだということを、明確に思いますよ。ただ、僕は全ての人間が自己実現すべきだとも思ってないんですよね。

で、もっと言ってしまうと、人間は自己実現が無くても生きていけますよ。ただ承認は必要なんです。誰かに認められるとか、誰かに必要とされるとか。逆に言うと、承認さえあれば、自己実現が無くても生きていけると思ってるんですよ。僕がアイドルカルチャーにすごく興味を持っているのは、そういう文脈もあるんですけどね。はい、もう1枚くらい行きましょうか、これはですね、ラジオネームの、影絵ウエストさん。はい。

「宇野さん、スタッフの皆さんこんばんは。自分はもうすぐ40代なのですが、経済的に、結婚出来そうにありません。1人で生きて1人で死ぬ。親の最期を看取れるかも自信がありません。ただ生まれて死ぬだけです。どうにも寂しい気持ちです。宇野さんはどうにも逃げられない時にはどういう事を考えて夜寝ますか?」

うーん、まず前提としてですね、経済的に結婚出来ないということですが、これってパートナーが自分と同じくらい稼いでいれば問題なくないですか?この方はたぶん男性だと思うんですが、パートナーを養わなければいけないという、昭和的な価値観に毒されていますよ。今こうやって生きているということは、奥さんが同じくらいの経済能力があれば何の問題もないですね。で、親の最期は看取る必要はありません。人間というのは、そんな義務を全く負っていないのでね。気持ちがあれば看取ればいいし、無ければ看取らなければいいだけの話で、義務ではありません。なので、逃げられない時にはどういうことを考えて夜寝ますか、という質問ですが、逃げ道はあるはずです。人間ひとりを決定的に追い詰めるには、世界っていうのは複雑で広すぎるので、基本的に逃げ道はあります。そして、逃げ道を具体的に書いてきてくれたら僕はいくらでも知恵を絞ります。

はい。この番組はあなたの参加の方をお待ちしています。ハッシュタグは「#hang813」です。メールの方は、番組ホームページのメッセージから送ってください。番組ホームページではYouTube Liveでスタジオの様子を同時生配信中です。はい。ではここでもう1曲お聞きください。NMB48で「星空のキャラバン」。

~♪

宇野 お送りしましたのはNMB48で「星空のキャラバン」 でした。月曜日は宇野常寛がお届けしております。J-WAVE深夜の溜まり場「THEHANGOUT」ここで一旦お知らせです。
 
 
■シェア・ザ・ミッション 今週のテーマ:「夜食」
 
宇野 J-WAVE「THEHANGOUT」ここからは各曜日のナビゲーターが毎週共通のテーマを語る、シェア・ザ・ミッションのコーナーです。今週のテーマは「夜食」。いやー、ついにこのテーマがきてしまいましたね。僕ね、夜食には結構うるさいですよ。夜食って、一言で言うと「罪悪感の共有」だと思うんですよ。この時間に食べると太るし、翌日絶対に後悔するって分かっていてもつい食べてしまう。で、その気持ちが分かるっていう共感をソーシャルメディアとかで確認するっていう儀式を経ることによって、普通に食べたら10おいしいものが100おいしいくらいになるんですよ。10倍美味しくなるんです。

これ、僕は昔本当に議論したことがあるんですけど、僕の友達にすごくセックスフレンドというものに対して意見を持っている人がいるんですよ。独自のセフレ論を展開している人がいて。彼が「宇野さん、セフレっていうのはですね、コンプレックスの共有なんですよ」とかよく分からないこと言い出して、 

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