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ちろうのAKB体験記:第10回 初めての2ショットポラ

2013/07/12 19:36 投稿

  • タグ:
  • ちろうのAKB体験記
  • 稲垣知郎
▼本コンテンツは連載です。前回記事はこちら
http://ch.nicovideo.jp/wakusei2nd/blomaga/ar138335

第10回  初めての2ショットポラ

人の欲というものは止まらないもので、ぼくも「2ショットポラ」というものを撮りたくなってきた。2ショットポラは基本的に劇場公演のあとに劇場内に呼び出され、指定のメンバーと2ショット写真を撮れるというものだ。その写真にはサインとメッセージを書いてもらい、当日あるいは後日に受け取るのだが、何といっても好きなメンバーと3~5分直接しゃべることができるということが魅力だった。(補足だが、通称「ポラ」は商品名(ポラロイド)で、後に生産中止になり現在は存在していない。今あるのは一回り小さな「チェキ」、あるいはポラロイドと同程度の大きさの「ワイドチェキ」である)【※1】

2ショットポラの始まりはインディーズシングル「桜の花びらたち」。1期生20人、それぞれのジャケットのCDがセットになった20枚入りのBOXを購入すると、その購入特典として与えられる権利であった。その価格が2万円である。もちろんそれはあくまでも「おまけ」であるのだが、今現在個別握手券が「1枚1,000円(正しくはCDが1,000円であり握手券はおまけだが)」と換算されるように、「2ショットポラは2万円」という暗黙の基準が制定されたのであった(後にあくまでもファン同士の中で5万円、3万円、10万円以上と変動する)。

次のインディーズシングル「スカート、ひらり」でも20枚セットのBOXが販売される。さらには当時劇場のカフェで販売していた「AKB浴衣(販売価格24,000円)」にも2ショットポラの権利は特典としてついてきた。そのような2ショットポラ券が乱発されていた時代を、ぼくは経験していない。

正確に言うと、撮ってはみたかったがしかし、本来はおまけでしかないはずのものを2万円や3万円も出して買うことは躊躇われた。だからまあ「機会があればそのときで良いだろう」というくらいの気持ちだったのである。

しかしメジャーデビューも果たした2006年11月ころ、2ショットポラを撮る権利はしばらく提供されておらず、3万円でも5万円でも出して撮りたいという人が現れ始めていた。そんな中、tgskこと劇場支配人の戸賀崎氏が平日の昼間にAKBカフェスペースに現れ、事務所から「スカートひらり」の20枚BOXセットを持ってきて、ドカドカと物販スペースに並べ始めたのである。 

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