ロボットクリエイターの近藤那央さんが、新しいロボットのかたち「ネオアニマ」が実現する社会について考察する連載「ネオアニマ」。今回は来年の個展に向けた新たな取り組みと、それらを出展したアートマーケットについてのレポートです。「ネオアニマ」のユニークな世界観は、果たしてシリコンバレーの人々にどのように受け入れられたのでしょうか。
近藤那央 ネオアニマ
第6回 ネオアニマ in アートマーケット
アメリカでの生活も早くも4年目になっていますが、テックのイメージが強いシリコンバレーの中で、細々とでも制作を続けていられる理由が、サンノゼのコミュニティにあります。お察しの通り、この地域はテック企業を中心とした資本主義の社会で、かなり文化的なトピックが少ない場所です。物価の高さから、アーティストがアート活動だけで生きていくのはほぼ不可能です。
そんな場所でも、いや、そんな場所だからこそローカルのアートシーンを盛り上げようと活動されている、ギャラリー経営者のCherriさんという方がいます。私は、そのギャラリーに訪れていくつかアートを購入させていただいた事がきっかけで、コミュニティギャラリーでの展示や、アートマーケットへの出展の機会をいただいたりしました。こういった機会があるということが、どこにも所属がない個人のアーティストの制作における非常に力強いサポートになっています。
今回はそのアートマーケットでの話を中心に、製作中の新作についてや、同時に展示した絵画など、私の作品に共通するテーマについても書きたいと思います。
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