第2回 超合金魂GX-36「伝説巨神イデオン」
今回紹介するのは先日購入したバンダイの超合金魂GX-36「伝説巨神イデオ
ン」です。30センチくらいある大きな玩具で、事務所に飾ってあります。
はっきり言って、このロボットは「ダサい」です。でも、大好きなロボット
です。もちろん、デザインはお話にならない。しかし、この「イデオン」とい
うロボットは劇中での「意味づけ」が面白い。もう30年以上前のロボットです
が、その批判力は未だに衰えていません。
そもそもこの『伝説巨神イデオン』はものすごく変な、いやぶっ飛んだアニ
メです。『機動戦士ガンダム』の富野由悠季監督が初代「ガンダム」のすぐあ
とに手がけたアニメです(1980年放映開始)。
舞台は未来、とある植民星で発見された太古に滅んだ宇宙人の遺跡=イデオ
ンをめぐって、地球人と別の宇宙人(バッフ・クラン)が全面戦争に突入して
いく、という物語が展開します。主人公の少年少女たちはイデオンを操縦して
敵の軍隊から逃げ回るのですが、このイデオンというロボットが厄介でなかな
かパイロットたちの言うことをきいてくれません。
それもそのはず、このイデオンというロボットは、かつて滅んだ宇宙人類
(第六文明人)の意志の集合体(集合無意識)をエネルギーに変換する装置で、
その力は理論上は無限大、惑星そのものを一撃で破壊するなんて朝飯前のもの
すごーく強いロボットなのですが、人間の無意識に反応して発動する性質があ
るため、完全にコントロールが効かないのです。
物語が進行するとどうやら第六文明人もこのイデオンをうまく制御できずに
滅んでしまったことがわかっていきます。それでも、敵から逃げるためにはこ
の危険極まりないイデオンを使わなければならない主人公たちは戦いをつづけ、
そして最後はやはりイデオンを制御できずにその力で宇宙が滅亡し、主人公た
ちはみんな死んでしまいます。
そして幽霊になって宇宙空間を飛び交った挙句、なんとなく悟りを開いたよ
うなことを喋って終り、という今思うとかなり危ないアニメです。
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