小沢一郎衆議院議員へ東京高裁も無罪判決を下した。これで事実上、小沢さんの無罪が確定することになった。
つくづく思う。
3年前の2009年3月3日の公設秘書逮捕から始まった一連の「小沢バッシング」とは一体なんだったのか?
私は、翌日の記者会見から小沢さんの取材を開始し、最終的には本も著わした(「暴走検察」(朝日新聞出版)。
その中で、東京地検への疑義、テレビ・新聞など大手メディアが一方的に伝えるその「現象」に対して、「アンフェアだ」と訴え続けた。
私が言い続けてきたのは、小沢さんの抱える「政治とカネ」の問題の是非ではない。彼に反論の機会を与えず(事実上)、結果として、ひとりの有力政治家を暗殺した日本社会に対して異を唱え続けたのだ。
なかんずく、私が批判し続けてきたのはメディアだった。カレル・ヴァン・フォルフレン氏の指摘を待つまでもなく、記者クラブメディアは、今回の一連の「小沢リンチ」を実行してきた暗殺団の中核を担ってきた。
きょう、私は心から嘆いている。
あまりにアンフェアな彼らのやり口の被害者となった小沢さんの名誉と信頼はいったい誰が回復するというのか。もはや取り戻すことのできない政治家としての歩みについて、いったい誰が責任を取るのか。
そしていま、メディアやそこに登場する識者たちは、この「社会的リンチ」を検察(行政)の問題だけに矮小化しようと躍起になっている。
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