この二月、東宝が突如として丸山誠治監督の戦争映画を一気にソフト化――しかもBlu-rayで出してきた。

 そのラインナップには映画史全般で捉えても屈指の傑作『太平洋奇跡の作戦 キスカ』をはじめ、メジャー作が並んでいる。ただその中に、驚愕の一本が含まれていた。

 それが、今回取り上げる『南十字星』である。 
週刊文春デジタル