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佐々木俊尚の未来地図レポート 2012.7.30 Vol.204
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http://www.pressa.jp/
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特集1
なぜフリージャーナリストは震災後に劣化したのか?
〜〜プロジャーナリズム共同体の衰退と衆愚化を乗り越えるために
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2000年代半ばごろまでは、ノンフィクションの書き手が仕事を覚え、ステップを上がっていくという仕組みが雑誌業界の中にあった。正社員として新聞社やテレビ局、大手出版社などに在籍していなくても、20代の右も左もわからないフリーランスであってもプロのライターとして独りだちしていくスキームがあったのだ。
典型的なパターンとしては、週刊誌の契約記者から論壇誌での単独記事執筆へという流れがある。この週刊誌の契約記者というのは、ジャーナリズム志望者の入り口としては恰好の職場で、仕事はきつくて汚いものの、取材仕事を覚えられるし、そこそこの収入も確保できた。たとえば大手総合週刊誌の契約記者なら、仕事を選ばなければ月額30〜40万円ぐらい稼ぐことは十分に可能だった。
これはデータマンとしての給料だ。週刊誌の現場はデータマンとアンカーマンが厳密に分けられていて、前者は下働きとしてひたすら取材部分だけを担う。取材結果は原稿としてではなく、「取材メモ」のかたちで編集部に渡す。数人のデータマンが取材してきた内容をまとめ、1本の記事に書き上げるのがアンカーマン。典型的なアンカーマンとで言えば、月刊「文藝春秋」によく原稿を書いている作家の水木楊(みずき・よう)氏とかがそうだ。文春の優秀なデータマン陣が集めてきたメモを、水木氏が記事にする。水木氏本人はたぶん、ほとんど取材していない(まあ水木氏はすでに74歳になられているわけで)。
雑誌全盛期のころはデータマンはかなり収入が良い。たとえば重松清氏は小説家になる以前、『週刊SPA!』のデータマンを長く務めていたというのは有名な話だが、週刊誌を辞めて作家に転じたことで「収入が減ったよ」とこぼしていらっしゃったという話は以前誰かに聞いたことがある。さすがにその後ベストセラーを連発するようになってからは年収は相当に増えたと思うけれど、普通の作家と売れっ子データマンだったら、後者の方がずっと収入は良かったということだったのだ。
週刊誌のデータマンは、フリーランスの若者が取材の仕事を覚えるのには恰好の職場だった。事件や事故、調査報道などたいていの場合はチーム取材なので、先輩記者たちの仕事の手法を実地で学ぶことができる。大事件の現場も自分の目で見ることができる。新聞記者の場合には入社するとまず地方支局に配属され、3〜5年の間にみっちりと事件から行政、遊軍取材までのノウハウを覚えさせられるが、これとほぼ同じOJTがフリーランスのために雑誌編集部という場所で用意されていたのだ。
そうやってデータマンとして仕事ができるようになれば、アンカーマンへの道も開かれる。突発の事件事故や政局政争ばかりでなく、もっとじっくり取材執筆をしたいというのであれば、同じ出版社の月刊誌も用意されている。
大手出版社の場合、社員編集者はたいていは3つの分野に分かれている。「文芸」「報道」「マンガ」だ。文芸は小説。報道は週刊誌や論壇誌、それに新書とノンフィクション。そしてマンガは文字通りマンガ雑誌やコミックスの単行本を扱う。これら三つの分野ごとに編集者がある種のコミュニティみたいなものを作っていて、それぞれの分野同士での人事交流は実はあまりない。
以前私がつきあいのあった「報道」系女性編集者は、珍しいことにもともと「文芸」の編集者だった。小説の書籍を担当していたのである。あるときふと「○○さんはどうしてこっちに移ってきたの?文芸から異動って珍しいよね」と聞いてみたことがある。帰ってきた答は、驚くべきものだった。
「私、前に小説家と結婚してたんです。その後理由があって離婚したんですが‥」
そこで彼女は、一瞬言い淀んだ。しばらく間があってから、こう続けたのだった。「文芸ってすごい狭いコミュニティなので、離婚した後はとても居づらくなってしまって‥それで異動を上司にお願いしてこっちに来ました」
私も何人かの小説家の知り合いがいるけれども、彼女たちのつきあいを見ているとほとんどが編集者だ。しかも同じ顔ぶれの編集者と年がら年中一緒に飲み歩き、旅行し、パーティーに出たりしている。部外者から見れば「良く飽きないなあ」「面倒くさくならないのかなあ」という感想しか浮かんでこないのだが、中にずっぽりとはまっているとこの濃密で閉鎖的なコミュニティはたいへん楽しいらしい。まあ高校のクラスや大学のサークル連中とつるんで遊ぶのが年中続いていて、それが仕事になれば最高!と思う人はけっこう多いということなのだろう。
話があっちの方向に行ってしまったけれども、大手出版社の中では「報道」系グループがあり、月刊の論壇誌や総合週刊誌、ノンフィクション書籍、新書などの編集部では人事交流が盛んだ。この正社員の場に、契約編集者やノンフィクション作家、ジャーナリスト、契約記者といった外部の人材が入り交じって、「文芸」ほどに濃密ではないけれどもゆるやかに大きな共同体のようなものを形成している。
だから週刊誌で仕事をしてきた新人フリーライターが「今度はじっくり論壇誌で長い取材記事を書いてみたい」と熱烈に願えば、このゆるやかな共同体の中で論壇誌の編集者を紹介してもらい、そこで新しい仕事に挑戦するというようなことが可能だった。
署名入り原稿中心の論壇誌にも、ステップアップがある。たとえば文藝春秋社で言えば、休刊してしまった『諸君!』は登竜門的扱いで、新人の書き手にも広く門戸が開かれている。私もフリーになってしばらく後、Mさんという優秀な若手編集者から原稿の依頼を受け、これが論壇誌へのデビューとなった。ホリエモンが近鉄バファローズ買収に乗りだそうとしていた2004年で、この新しい起業家の出現から日本の風土を語ろうという趣旨の原稿。それでタイトルはあの名著『菊とバット』にちなんで『ネットとバット』(笑。このあたりの軽妙なウィットは、いかにも文春的だ。
そうやって何度か『諸君!』に単発記事を書いていると、今度は格上の月刊『文藝春秋』からお声がかかった。文藝春秋は当時は論壇誌の総本山とも言える雑誌で、「右の『文藝春秋』、左の『世界』」などと岩波書店の『世界』と並び称される存在だった。今となっては『文藝春秋』はすっかりオジイサン雑誌になってしまい(毎号、病気特集と死に方特集、それに太平洋戦争特集を繰り返しやっている‥)、『世界』は見捨てられた老リベラルの寄り合い所みたいになってしまっているが‥。
私も1999年に新聞社を辞めたとき、「フリーになって文藝春秋で署名入りの原稿を書く」というのが遠い目標のひとつだった。その願いが2006年になってようやく叶ったのだった。当時ナナロク世代のベンチャーの象徴として語られていたミクシィを取材した記事だったのだが、この時は実に嬉しかった。ちなみにその後、ライブドア事件や「平成金持ち道」などといった長大な記事を『文藝春秋』では何度か書かせていただいた。
このような論壇誌でも同様にデータマンとアンカーマンが仕事をしている。私の知人のフリージャーナリストも、自分の署名でときどきは『文藝春秋』に原稿を書きながら、しかしルーティンワーク的に前述の水木氏のデータマン仕事をこなしていた。こうやってデータマンとして実績を重ね、取材トレーニングを積みながら、自分の署名1本で書けるように独り立ちしていく方向へと進むのである。そうしてついには書籍を書き、これをやはり出版社の「報道」コミュニティの中で紹介してもらった書籍編集者につなぎ、刊行へとこぎ着ける。実力があり運が良ければ、その出版社が主催している「ノンフィクション賞」なども受賞できるかもしれない。そこまで進めば、報道コミュニティの中ではひとかどの存在として一目置かれるようになる。
‥とまあ、こういうような形でフリージャーナリストは出版業界の中で仕事を覚え、原稿料をもらい、知名度を上げて生活をしていく。そういう大まかなスキームができあがっていたということだ。そんなに大金持ちにはなれない(ベストセラーの本を連発できるようになれば別だが)が、編集者との人間関係の中でそこそこ実力を発揮できていれば、生活をしていくのは難しくはなかった。
しかしいま、このコミュニティ構造がはかなくも崩壊している。
論壇誌はほとんどが消え去った。「諸君!」「論座」「月刊現代」などがなくなり、有名どころで残ったのは「世界」と産経の「正論」ぐらいで、「中庸が消滅して極左と極右だけが残った」などと揶揄されるありさまだ。総合週刊誌はそれでもまだ大半が残っているが、以前と比べれば部数も減り、それ以上に広告収益が激減して、取材にかけるコストはどんどん減ってきている。雑誌が消滅していく時代状況の中で、雑誌を中心になり立っていた出版ジャーナリズムが維持されるはずもない。
気がつくとフリーライターの仕事をしている人は中年ばかりになった。私のところにもときおり雑誌のインタビュー取材がやってくるけれども、執筆を担当する外部ライターの人たちはたいてい40歳代か50歳代、中には60歳代とお見受けするような人もいる。20代のライターなんて、ここ数年見た記憶が無い。
著名なライターでも、雑誌中心にやっていた人の中には食べられなくなっている人もかなりいるらしい。けっこう著名なジャーナリストで「年収が半減した」と愚痴をこぼしていた人もいる。以前は若いライターはまず編集プロダクションに所属して雑誌の仕事をするというようなラインもあったが、編プロ自体もどんどん減っている。「(編プロ社長が)首を吊った」なんていう嫌な話をこの5、6年のうちに何度も聞いた。
もちろん、全員が悲惨な目にあっているわけではない。私のように雑誌の仕事にとっとと見切りを付け、トークイベントやメルマガといった新たなビジネスへと少しずつシフトしている人間も少なくない。ジャーナリストやライターが自分自身で自分のビジネスをマネジしなければならない時代になってきたということだ。以前のように出版のコミュニティに人的関係でぶら下がっていれば何とかなったという時代は終わったのだ。
そういう移行自体は、私は悪いことではないと思っている。インターネットによって情報の発信者と受信者が相互に交換可能になっていけば、そういうクローズドなコミュニティを維持することで発信者の枠組みを確保するというようなやり方はパワーを失っていくのは当然のことだ。それは至って民主主義的であるし、情報をオープンにしていく不可避の流れでもある。
しかしここに来て、思いも寄らない「副作用」みたいなものが生じ始めている。
出版業界のこの報道コミュニティは、プロフェッショナルのコミュニティだった。このコミュニティの中で評価されれば、それは閉鎖的な人間関係であるとはいえ、とりあえず「プロに評価されている」という一定の指標にはなっていたのである。プロに評価されなければ、このコミュニティの中では生きていけない。
そういう評価の在り方には、プラスもマイナスもあった。プラスの部分はプロの編集者や記者による一定した視点で評価されていたことだが、それは一方で気持ち悪い派閥やセクショナリズムを生み出し、狭い世界で人間関係がどんどんややこしくなるというマイナスにもなっていた。
そして2000年代後半からこのコミュニティが崩壊し始めると、このプラスの部分もマイナスの部分も一斉に消えてなくなってしまった。オープンな場で仕事が評価されるようになり、派閥やセクショナリズムが意味を持たなくなったのは良かった。マイナス部分が消えたのである。しかし一方で、「プロの評価」というプラスの部分も消えてなくなった。その結果生まれてきたのは、「素人の評価」だ。
まあ「素人の評価」というのは言葉遣いがあまり良くない。もう少し精密に言うと、プロの世界での評価システムが消滅した結果、フリーのジャーナリストやライターは直接読者と向き合わざるを得なくなった。
今までは、以下のような構造だった。
(1)書き手 → プロの編集者(出版社) → 読者
これがダイレクトに以下のような関係に変わった。
(2)書き手 → 読者
これは先にも書いたようにオープンな場で読者とダイレクトにつながるという意味で良いことなのだけれども、一方で容易に衆愚化してしまう。これまでは読者が俗悪で勧善懲悪なくだらない記事を求めたとしても、間に入る編集者が「いや、これは読者には理解されにくいかもしれないが、いい記事だから」と評価してくれていた。しかしこの中間の編集者がいなくなったことによって、書き手は直接読者のニーズと向き合わなければならなくなる。
これは簡単なようでいて、落とし穴だらけの難しい関係性だ。読者の中には優秀で理解力のある人もたくさんいるが、一方で頭が悪く俗悪で単純な構図しか理解できない人はそれ以上にたくさんいる。書き手はそれらの読者のセグメントを分けて判断できればいいのだけれど、ことはそう容易ではない。俗悪で単純な記事を書いたとたんにページビューが跳ね上がったり、本が売れたりしてしまうと、「これが読者の求めているものなのか!」と思い込んでしまって、明後日の方向へと突っ走ってしまうということになるのだ。
これこそがジャーナリズムの衆愚ビジネス化というたいへん暗く深く、大きな問題である。
ここ数年、フリージャーナリストの劣化が著しいと指摘されている(佐々木俊尚よお前もそうだ、といわれてしまえば詮無いが)。名前を挙げるのは名誉毀損に当たるので止めておこうと思うけれども、ただ自分の知名度を上げるためだけに扇情的な記事を書き、ウソをまき散らしてるようなジャーナリストはひとりやふたりではない。その傾向はここ数年徐々に増えてきていた感があるけれども、震災以降になって急速に加速してきた感がある。
彼らはおそらくは望んでそうしているわけではない。プロの報道コミュニティが消滅してしまった状況の中で、誠実に読者と向き合おうとした結果、読者のニーズをそのように読み過ぎてしまい、そっちの方向へと走ってしまったということなのだ。しかしこの「読者ニーズ」というのは、正しいニーズではない。このニーズを正しいと思ってしまう人は、ワイドショーが俗悪なゴシップや人権無視の酷い事件報道をしていることを批判できないし、新潮社の帝王斎藤十一が言った「おまえら、人殺しのツラを見たくないのか?」という言葉を否定することもできないのだ。
さらにいえば、この数年はフリージャーナリストだけでなく新聞もウェブ化・ソーシャル化が進み、ネットでの読者からの反応を著しく気にするようになってきた。そういう中で日経がやたらと飛ばし記事を書くようになり、産経に至っては捏造としか思えない報道まで量産しつつある。新聞がこういう状況に踏み込んでしまっているのも、私がここまで書いてきたジャーナリズムの衆愚ビジネス化と無縁ではないだろう。
この落とし穴を乗り越えるためには、単純なページビューや広告効果、本のベストセラー化といったマス指標ではなく、読者と書き手である自分との間にどれだけ誠実なエンゲージメントを構築できるのかというような考え方が必要になってくる。しかし今のところ、そのようなやり方で安定的に収益を生む方法はなかなか見つからない。メルマガはそのひとつの方向性だが、まだ(私にしても)試行錯誤の状態だ。だからどうしてもページビューや広告効果、ベストセラーといったわかりやすい数字、そしてわかりやすいマネタイズモデルへと突き進んでしまう。それで儲けて収益が安定してしまうのだから、ますますそこから脱却するのは難しい。
少なくとも言えるのは、マス至上主義を捨てて良質で小規模なコミュニティへとビジネスを帰することの可能性だ。しかしそのようにコミュニティ化を推し進めていけば、タコツボ化は防げない。どのように開かれた公共圏を形成し、世論を作っていくのかというより大きな問題との間に再び深い陥穽が空いてしまう。
プロのジャーナリストに対して「信者ビジネス」というような非難がある。形成された読者コミュニティと、その読者コミュニティに向けて記事や情報を配信するようなやり方を揶揄した言葉だ。そしてこの「信者ビジネス」という言葉はなぜかジャーナリストに向けられることが圧倒的に多い。マンガ家や小説家やミュージシャンに対して「信者ビジネス」という言葉が投げ掛けられるケースはあまり見ない。マンガ家や小説家やミュージシャンの方が熱烈なファンを囲い込んでいるケースがずっと多いのにもかかわらず、だ。
これはとりもなおさず、ジャーナリストに対して「公共圏の担い手」という期待がいまだ寄せられていることの裏返しでもある。マンガ家や小説家やミュージシャンがファンコミュニティに向けてコンテンツを配信するのは当たり前。しかしプロのジャーナリストであれば、ファンコミュニティだけではなく、もっと開かれた大きな社会に向けて記事を配信し、世論を動かすようなことをしてほしいーーという期待感があるからだ。
マスメディアが衰退していく中で、世論の形成プロセスが曖昧になってきている。ソーシャルメディアの勃興によって世論形成はネット上にゆるやかに移行していくのでは?というのが将来像だが、現時点ではそこにはたいへんな移行期的混乱が起きているのも現実だ。この混乱を乗り越えていくためには、世論に対して触媒的な役割を果たすような存在が必要で、それはジャーナリストをはじめとするプロの言論人の仕事になってくるのかもしれない(いや、必ずしもプロである必要は無いが)。とはいえそれがどのようなかたちを持つようになるのかは、まだ明確ではない。ただの夢想の段階だ。
だからこの問題はまだ、答が無い。これから私もさらに模索していく。
(了)
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特集2
グローバル企業はいったいどのようにして組織運営されているのか
〜〜元アップルの松井博さんと話して驚いたこと
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元アップルの松井博さんとITmediaの主催で対談した。松井さんは以下の本やブログで知られているが、アップルに16年間にわたって管理職として勤務されたという日本人ではかなり強烈なキャリアを持たれている方だ。現在は退職され、シリコンバレーで起業して保育園を経営されている。
■『僕がアップルで学んだこと』Amazon.co.jp
http://amzn.to/LXlfc8
■まつひろのガレージライフ
http://matsuhiro.blogspot.jp/
対談は非常に面白かった。対談そのものについては8月下旬ぐらいにITmediaで掲載される予定だが、ここでは掲載に先んじてメルマガ読者のみなさま限定として、松井さんの話から感銘を受けた部分をいくつか紹介してみたい。
アップルがいまのようなグローバルネットワークを駆使する企業になったのは、実はそれほど古いことではないという。ご存じのようにもともと同社はパソコンのマッキントッシュを主力製品としていたが、ゼロ年代に入るころにはかなり凋落し、市場シェアは3%程度にまで落ち込んでいたとされる。この時期のアップルはマックの生産についても他のパソコンベンダーとさほど変わらない体制だった。
これが大きく変わったのは、2004年ごろから。つまりはiPodが爆発的に売れ、軌道に乗りだしたころからだ。それまでのMacとは比べものにならないほどの物量を製造販売しなければならなくなり、これが部品調達や台湾・中国でのEMS(組立請負企業)との関係性を大きく変化させた。グローバルネットワークを構築して部品を世界中から調達し、それを中国でEMSに組み立ててもらい、消費地に向けて直接発送するという仕組みが急速に立ち上がってきたのだそうだ。
このiPodで構築されたグローバルネットワークを活用し、iPhoneやiPadの生産システムをスムーズに発信させることができたというわけだ。
一方でアップルの社員は人数が絞り込まれている。これは本メルマガで前にも書いた話だが、松井さんによるとアップルの全世界の社員はだいたい6万人ぐらい。でも多くはアップルストアのショップスタッフなどで、シリコンバレーの本社で設計やデザインに当たっているのは1万人ぐらいしかない。さらにいえば製造管理の社員などを除けば、自社の製品が組み立てられている現場を見学した経験のあるアップル社員はあまりいないという。まあそりゃそうだろう。
こういう流れはアップルに限らず、この10年の間に多くのアメリカ企業で加速している。たとえば電気自動車ベンチャーのテスラは社員が300人しかいない。自動車メーカーなのに社員300人というのは驚かされるけれども、日本国内に目を転じてみれば、たとえば私がかねてから取材しているPTPは社員が20数人しかいない。同社は次世代のテレビを切りひらくと言われているハードディスクレコーダー『SPIDER』の開発元だが、実際の製造はすべて台湾のメーカーに外注している。新宿の雑居ビルにある小ぶりなオフィスで行われているのは、経営と設計、デザインだけだ(正確に言えばデザインを担当しているのは外部の著名デザイナーだけど)。
とにかくこのようにして会社そのものは少人数にし、その代わりに外部にグローバルネットワークを構築してアウトソース化していくという流れはいまや主流になってきている。
たとえば雨具などで有名な素材メーカーのゴアテックスもそうで、事業部のようなユニットは最大125人までと決められているという。その人数を超えると、お互いの顔がわからなくなってしまうからだそうだ。これはだいぶ昔にホリエモンも同じことを言っていた。正確に記憶していないが、「会社は30〜50人ぐらいがいちばん一体感があって楽しい。100人を超えるとだんだん全員の顔がお互いにわからなくなってきて、300人ぐらいになるとさぼったり会社のモノを盗んだりするヤツが現れてくる」。
ゴアテックスではさらに、その125人規模のユニットの中に営業からマーケ、開発、サポートなどの担当者をすべて用意しておくのだという。営業部と開発部を分離してしまうとお互いの仕事に対する当事者意識がだんだん薄れてしまう危険性があるからだ。顔の見える同じチームの中なら、クライアントからの要望を営業担当が開発担当に「顧客からこう言われたんだけどおまえどう思う?」と相談できる。これによって機動力を一気に高めることができるということ。
ハンドヘルドコンピュータを開発してきたパームでは、開発は多くをルーマニアに発注していたという。東欧には優秀なプログラマーが多い割りには、地元にあまり仕事がないという事情があるからだ。このあたりの話は私もあちこちで聞いたことがある。
実はロシア・東欧には、きわめて優秀なプログラマが非常に多い。これはプログラマの世界では、有名な話である。
たとえば、ACM国際大学対抗プログラミングコンテストというイベントがある。このコンテストの上位には、常にロシア・東欧圏の大学がずらりと並んでいる。たとえば昨年の上位校を見ると、こんな感じ。
1 St. Petersburg State University of IT, Mechanics and Optics
2 University of Warsaw
3 Moscow Institute of Physics & Technology
4 Shanghai Jiao Tong University
5 Belarusian State University
6 Zhongshan (Sun Yat-sen) University
7 Harvard University
8 The Chinese University of Hong Kong
9 University of Waterloo
10 Moscow State University
11 University of Tokyo
12 Belarus State University of Informatics and Radioelectronics
ロシア・東欧圏が6校も入っている。あとは中国・香港が3校、あとは日本が東大、アメリカがハーバード大、カナダがウォータールー大と1校ずつ。
ロシア・東欧圏は新興国の中でもIT産業の発展が遅れていると言われ続けてきた。何年か前、東欧圏でオフショア開発を行っている日本の技術ベンチャーの社長からこう聞いたことがある。「大学などに行けばスーパープログラマがゴロゴロいるのにもかかわらず、彼らには案外といい就職先はないんです。そうした人材の一部が、結果的にカネ目当てに闇マーケットへと流れ込んでしまってる可能性が高い」。だからロシア・東欧はフィッシング詐欺やクレジットカード偽造の中心地にもなっている。
こうした状況に乗って、グローバルネットワークの一環としてロシア・東欧の重要性が高くなっているわけだ。東欧の側もこの状況をうまく活用するため、シリコンバレーに連絡係のスタッフなどを置いているという。このリエゾンスタッフがシリコンバレー企業に営業をかけ、「うちの地元にはいい技術者がたくさんおりますよ。開発ひとついかがですか?」と御用聞きにまわり、仕事をとっているのだという。
ちなみに松井さんによれば、シリコンバレーがアウトソーシング先に東欧を活用するのにはもうひとつのメリットがあるのだという。それは時差を活用できるということ。ビジネスタイムのうちに急ぎの仕事を発注しておけば、夜の間じゅう東欧エンジニアたちが働いてくれていて朝になればプログラムが完成している!というわけだ。もちろん、東欧のエンジニアたちは徹夜しているわけではなく、地球の裏側で日中働いているだけなのだが。
このグローバルネットワークをどう構築するのかが、いまや巨大プラットフォームにとっての最大の戦略になっている。松井さんによると、石油メジャーは最近は自前の軍隊を持つほどになっているという。どういうことかと言えば、最近は石油の出る場所がだんだん少なくなってきていて、ギアナやチャドのような政情不安なところにまで進出しなければならなくなった。しかし治安が悪くクーデターや革命などの心配もあるので、現地政府にメジャーが資金を拠出して軍隊を維持してもらっているのだという。これはすなわち「メジャーのカネで運営される軍隊」そのものだ。
そうしてメジャーは採掘した石油をチャドやギニアの政府とレベニューシェアしているのだが、現地政府はアフリカに良くありがちな腐敗政権で、自分とその仲間の私腹肥やしにこれらのカネを溜め込み、国民にはまったく還元していない。だから石油が採掘されるようになってから、チャドでは平均寿命が逆に下がってしまっているのだという。なんともすごい話である。
これがいま起きている世界のプラットフォーム化、<帝国>の出現のリアルな現実なのだろう。本当に興味深い対談だった。
(了)
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未来地図ライフハック
睡眠時はエアコンを思いきりかけた方がいい!?
〜〜整体の先生から教わった目から鱗の睡眠方法
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「エアコンは身体に悪い」というのが昭和の時代の常識で、その時代に育った私としては寝るときはなるべくエアコンをかけないように、暑くて寝られないためかけるとしてもスリープタイマーで未明には切れておくようにしよう……というような習慣が未だに身に染みついてしまっています。そうはいいながらも最近の東京は夜半まであまりに暑く、最低気温が30度を下回らない超熱帯夜などもあるため、温度設定をなるべく高くして睡眠に入るというのがこれまでのスタイルでした。それが「身体に優しい」と信じていたのです。
ところがその話を、私が全面的に信頼している整体の先生(30代女性)に伝えたところ、「佐々木さん、それは間違ってますよ」と! 「人間は寝るときにもたいへんなエネルギーを消費する。とくに身体の調整の範囲外の温度で寝るというのは体力をたいへん消耗する作業なんですよ。だから私は夏はエアコンを摂氏23度に設定し、長袖のパジャマを着て布団を被って寝ています」
という驚くべき話を聞いたのでした。そこでさっそく私も試してみたところ……これはすごい。たしかに熟睡できます。春秋の気候の良い季節に寝ているのと同じ感覚。
「節電が必要な時にむだづかいするな!」という声も聞こえてきそうですが、まあ消費電力量の少ない深夜のことなので、節電的にはあまり問題ないでしょう。電気代がよけいにかかってしまうという問題はありますが。
私はしばらく前に半袖パジャマをすべて処分し、夏用の掛け布団代わりのタオルケットも捨てました。
エアコン23度 + 長袖パジャマ + 掛け布団
この組み合わせで最近は思いきり熟睡できています。
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英語キュレーション
〜〜本メルマガ限定で米国の注目IT系記事を紹介!
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フィナンシャルタイムズが創刊124年の歴史の中で最多となる60万人の購読者を達成したそうです。このうちデジタル版のft.com有料加入者は30万人で、昨年上半期からなんと31%もの増加。そして史上初めて、デジタル版購読者が紙の購読者を抜いたそうです。有料モデルで成功している数少ない新聞社であるフィナンシャルタイムズは、着々とインターネット上に橋頭堡を築きつつあるようですね。
■Financial Times Hits Circulation High as Digital Subscriptions Surpass Print
http://on.mash.to/LXB0Qu
マイクロソフトとショッピング検索のTheFindが共同で、Glimpse Catalogs(ちら読みカタログ、という感じでしょうか)というサイトを立ち上げたそうです。TheFindがこれまで提供してきたカタログアプリや、Facebook向けのソーシャルショッピングアプリなどをPinterest風のデザインのサイトに統合したもので、HTML5などの最新のウェブ技術がふんだんに取り入れられています。
これ、ぜひご覧になってください。カタログがめちゃめちゃ見やすく面白いさいとになってます。
■Glimpse Catalogs
http://glimpse-ie.thefind.com/glimpse/catalogs/merchants
■The Future Of Shopping Looks Blurry: Microsoft And TheFind Launch Glimpse Catalogs HTML5 Shopping App
http://tcrn.ch/PUcxk3
老人ホームで暮らす老いた黒人男性。生きるパワーもなくなり無気力に過ごしていた彼が、iPodで音楽を聴くようになってから元気を取り戻すようになったーーそういう動画が今年4月にYouTubeに投稿され、わずか4日間で600万人以上に視聴されました。
実はこの動画は「Alive Inside」というドキュメンタリ映画の一部で、パーソナライズされた音楽がいかにして無気力な高齢者を変えるかということを描いた内容になっているそうです。
このiPodのプロジェクトを6年前に始めたのはダン・コーエンというソーシャルワーカー。IT企業で働いた経験のある彼は、こう考えました
「北米には1万8000もの老人ホームがあるけれど、パソコンやiPad、WiFiなどを備えているところはほとんどない。じゃあそういう老人ホームに最新鋭の電子機器を持ち込んだらどうなるだろう?」
トライしてみたら結果は見事なほどでした。自分の好きな曲150曲を入れたiPodを使ったお年寄りたちは、黙り込んでいた人たちは声を出して歌うようになり、いつも怒っていた人は静かに、自分の中へと引きこもっていた人たちは元気を取り戻しました。死者の世界に生が取り戻されていったようだったそうです。
ここからプロジェクトはスタートし、他の老人ホームへと、そして支援の輪も広がっていきました。素敵な話ですね。
記事では脳の専門家の話として、われわれが10〜16歳の時に聞いた音楽は、そのころのさまざまなできごとーー思春期や声変わり、初恋、親友といったことと強く紐づけられているそうです。そしてこれらの音楽は、脳の神経ネットワークの奥深くに埋め込まれているのだと。だから言葉を失ったお年寄りでも、歌うことはできるのです。
このドキュメンタリ映画の制作費は、Kickstarterでファンドレイジング中です。ぜひ成功して、そして日本でも公開できるようになってほしいですね。
■iPods for seniors: viral hit “Alive Inside” still needs your help on Kickstarter
http://bit.ly/PUgKEx
バイオメトリクスは目の虹彩や指紋などが有名ですが、カーネギーメロン大学が新しい人体認証を発明しましたーーなんと脚です。
靴底にセンサーを組み込み、脚の動きをモニターして認証するそうです。名称は「バイオソール」って何かカッコいいですね。
単に認証に使うだけでなく、たとえば糖尿病やパーキンソン病の兆候を早期に見つけるというような医学的メリットもあるようです。
■BioSole shoe sensors can ID you after just three steps
http://vrge.co/PUgOnA
新聞記事は重要なことから先に書き、後半部分を編集者に削られても大丈夫なようにする。そういう「頭の重い」原稿というのが新聞記者の基本的なスキルです。ところがこの書き方がペイウォールの記事有料化によって変わってくるのでは?という話。
記事が有料化されるようになってから、新聞記事は最初の書き出しだけを無料で読ませて、「この先を読みたい人は有料登録かログインを」とペイウォールを設けています。続きを読みたければお金を払え、というわけです。
今までの記事の書き方は、「鈴木太郎氏が○○会社の新社長に就任することがわかった」というような書き出しでした。ところがこの書き出しだと、その先をお金を出してでも読みたいというモチベーションには欠ける。そこでペイウォールの世界では、「○○会社の新社長が決まった。その人物とは……」というような書き出しに変わっていくのではないか、ということです。なるほどね。
■Why paywall journalism is changing how journalists write - mUmBRELLA
http://bit.ly/PUiFZx
ウォールストリートジャーナルやニューヨークタイムズなどが相次いで記事を有料化し、追随する新聞社も増えていますが、アメリカ新聞業界の一方の雄であるワシントンポストは有料化をまったく考えていないようです。その理由について同紙のCEOがこう語っています。「ワシントンポストの紙の読者はワシントンDCとその周辺の地域の住民に限られている。しかしウェブ版を読みに来るのは、95%以上がエリア外の人たちだ。だから紙版の購読者とオンライン購読者を紐づけることがほとんと不可能」。紙の購読者に対して「ウェブ版と同時契約すれば安くしますよ」というのがペイウォールモデルの中心的なやり方で、日本の日経新聞もこれを踏襲しています。首都の地方紙であるという特殊な新聞社ワシントンポストとしては、このやり方ではうまくいかないということなのですね。
■Why the Washington Post will never have a paywall
http://bit.ly/PUjWQr
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未来地図キュレーション
〜7月22日〜7月29日に紹介した記事から「これは読むべき!」を厳選!
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チベット中央(亡命)政府外務大臣が来日し記者会見。質疑応答に感銘を受けた。「非暴力とは政治的戦略ではなく我々の伝統であるチベット仏教の基本的な思想に基づいた原則であり、物事を根本的に解決する方法として採用している」
■日本の政治家位負け
http://t.co/GLQCMYrY
クラウドファンディングReadyfor?で300万円を達成し、無事手術を終えたニーニーちゃんが帰国。本当に良かった。おつかれさま。
■ミャンマーで病に苦しむ一人の少女の『心』を救う!「終わりの始まり」
http://t.co/ZWHI3k8x
「誰より早く出社して従業員の話に耳を傾け、われわれ幹部とは酒を酌み交わして会社の将来を語りあった」ギャンブル依存さえなければ優秀な人だったってことかな。
■「私はギャンブル依存症」大王製紙の東大卒御曹司が初めて語ったギャンブラーの心理と論理
http://t.co/VoaVxUXr
59歳で咽頭ガンで死亡した男性が、学歴詐称や盗みなど悪い過去もすべて告白した記事を書き残していた。なんだか不思議に感動する。
■米国人男性の「最後のざんげ」死亡記事が大ヒット AFPBB News
http://t.co/sQFtMF6v
罵声に対し、素晴らしすぎる礼儀正しい対応に感銘。
■はるかぜちゃんがツイッターで嵐ファンを返り討ちして話題に - NAVER まとめ
http://t.co/R5OJLKHo
規模の大きい部署の多くが低収益や赤字だが、小さな部署は成長が期待できる。そこで本社を100人規模に減らし、残りの人員をすべて小規模モジュール化。これ正しい戦略と感じる。
■津賀パナソニック始動、脱テレビと本社改革へ 東洋経済
http://t.co/Z4W0VmXW
TED Booksは「小説よりは短いが記事よりは長い」と謳う。今後日本語で言えば1万〜3万文字ぐらいの分量の本が主戦場になるかも。
■TEDは電子書籍でもトレンドセッターになるか < マガジン航
http://t.co/TuvYWl9c
7月の終わりの日曜日の朝にボサノヴァを聴く。名曲集をYouTubeで。ブラジリアンが気持ちいい季節になった。
■夏はボサノヴァを聴きましょう!|西陣に住んでます
http://t.co/ik9VLvDq
楽天の電書リーダーコボタッチは最初のセットアップでつまずくケースがかなり多発しているみたい。私は大丈夫だった。
■昨日発売の楽天の電子書籍koboのレビューが大炎上してる訳だがwww
http://t.co/j4AsVUPb
未発掘のパリでのライブ映像が発見され、DVDでリリース。スーパートランプ……20年ぶりぐらいに聴いたけどすごくいい。アルバム買おうかな。
■スーパートランプ、1979年全盛期の歴史的映像が発掘される
http://t.co/U0XbiUFv
東上線大山駅近く、分厚いホットケーキを出す喫茶店「ピノキオ」のお話。美味しそう。
■みちくさ学会 : ホットケーキに賭けた男、のお話。(前編)
http://t.co/Br6w7hyT
うーむこれは惹かれる。白金の都ホテルのプランが気になる。
■おしゃれにBBQができる都内のスポット - NAVER まとめ
http://t.co/WO6W0m6h
「人ってなんてちっぽけなんだろうと思えるだろう」。確かにすごく癒されそう。
■『失恋したら行きたくなる国内観光地』第1位は樹齢2000年のスギが傷心を癒してくれる世界自然遺産の“屋久島”
http://t.co/SnYJBcHj #pr
ユタ州の山で野生のヤギに混じってヤギの着ぐるみの男性が行動を共にしているのが目撃された。これは……山羊をめぐる冒険??
■謎のヤギ男 産経ニュース
http://t.co/NBmKWKq3
英語メディアが山羊男の写真を掲載してた! これは。人生いろいろだなあ。
■Wildlife officials probe photos of person in goat suit
http://t.co/gzZrs5Ge
作家の笠井潔さんが『「当事者」の時代』を題材に非常に重要な論考を展開されていたので、僭越ながらまとめました。
■笠井潔氏が語る「加害者を反省する大連合」の結成と終焉 Storify
http://t.co/iDI7xS4W
次から次へとこんな話が。清水港まで10kmと近く、避難指示が間に合わないほど短時間での津波到着もありうると。
■海底にひずみ蓄積、駿河湾で巨大津波の可能性
http://t.co/wG8C03jX
会社員として雇用されるのではなく、小さなビジネスをあれこれやることで生活することが可能な時代に。戦前のような路面小売業者中心社会に戻ってきてるのかも。
■「ちょこっと稼ぐ」の復活 - Chikirinの日記
http://t.co/DqDh6yre
「オスプレイの墜落可能性がゼロにはならないであろう安全性を論点に据えていたのでは解決不可能」。必要性があるかどうかを論点にしないとゼロリスクには対抗できない、と。そうだよね。
■マスコミにつくられた「オスプレイ恐怖症」
http://t.co/NPxWNRLh
消費者庁が「偏った食生活を助長し不適切」と改善を求めた。しかし理由は「審議されている先生方から意見を頂いたので」。個人的感想で動いただけなのか?
■「脂肪にドーン」の衝撃・サントリー黒烏龍茶問題 根拠なき「改善要望」
http://t.co/yZswvtKB
なんとあの冴えないマンガのダメ主人公を堤真一が! どういうミスマッチ。
■堤真一「俺はまだ本気出してないだけ」で外見真逆のダメ男に 映画.com
http://t.co/fI89raWR
日常生活を支援なしに支障なく暮らせる期間=健康寿命は男70.42歳、女73.62歳。平均寿命より9〜12年短い。そして健康寿命はさまざまな格差が生まれてきている。
■「脱 "健康格差社会"」:NHK
http://t.co/KuaoIExh
キャンプの情景を描いた素敵な二つの映像。「ウェディングや大きなパーティだけではなく、友人と集まって1つのテーブルを囲むということに『何か』がある」
■身近な人たちとの時間を大切に。”小さな集まり”のためのガイドブック「Kinfolk」
http://t.co/kcHqW5vO
手書きの手紙の方が誠意が伝わるか問題について、及川卓也さんの論考。長いが面白い。そもそも「手間をかける」ことって意味があるのかどうか。
■デジタルとアナログと思いやりとかかる手間と
http://t.co/BXs99vFS
これまでの記者教育は取材の方法などを教えてきた。しかし「ジャーナリズムをコアしたイノベーションを実践する場の提供こそ、ジャーナリズム大学院が担うべき重要な役割」と。ビジネス化が重要ということ。
■「ジャーナリストは、何を教わるべきか?」
http://t.co/ry5ozO0r
「もの言わぬことのしあわせ休日はしんと黙って手を動かせり」海を遠く離れたシジミでさえ素直に水や砂を吐くのに、どうして私は近しい人にさえ「本音」をうまく伝えられないのだろう、と。歌人松村由利子さんの沁みる文章。
■言わない・言えない
http://t.co/B4aYl4uI
寿命は1000年、いや100万年まで伸ばせると主張する奇人科学者を、ピューリッツァ賞受賞作家が取材して書いた本。最終的にペテン師ではないと判断!そうなのか。面白そうな本、買った。
■『寿命1000年』不老不死のエンジニアリング HONZ
http://t.co/9H7O7prW
昨年地デジとエコポイントで買い替えたばかりの人が多く、買い替える理由はないのでは。毎年毎年大量の家電を買いまくるような文化もそろそろ終わりな気がする。
■特需なきロンドン五輪…TVが売れない ZAKZAK
http://t.co/Q1uV5MJT
仕事のやり方が変わり、長い就職氷河期で人材育成もできなくなって、新社会人たちを育てるシステムが崩壊しつつある。これ重要な問題だけど、若者の側が自助努力で何とかしていくしかない。結論に賛同。
■転職が増えると働けない若者が増えるかも
http://t.co/A6YJQvKy
なぜ知識人が民放のレギュラーになるとダメになるのかを4段階で分析。的確で面白い。「番組の意図通りの発言を芸人として忠実に行ってもらう」「芸人の言葉を知識人の看板で信用させる」が利用価値と。
■知識人から電波芸者への道 新小児科医のつぶやき
http://t.co/AOCFnk7Z
お父さんがはまっていたレース鳩の話。相変わらず面白い。いまトレンドはきっこよりきつこだな。
■ハト : まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど
http://t.co/cZeoqcOf
豊島区中野区港区が全面否定し、謝罪と訂正を産経に強く求めている。うーむ。
■【産経がまた誤報か】 産経「東京の11の区が『迷彩服を区民に見せるな』と自衛隊の庁舎立ち入りを拒否! けしからん!!」 → 事実無根として各区から抗議続出
http://t.co/hkxrMLWi
マシュマロに入ってるゼラチンが喉の炎症を和らげる手助け。そうなのか。今度やってみよう。
■のどの痛みはマシュマロを食べればやわらぐ : ライフハッカー[日本版]
http://t.co/WTnWWr2m
なぜ日本にはマーケティングという手法が定着しないのかを分析。興味深く読んだ。出版業界というのはまあ日本の「業界」の典型のひとつだから。
■出版マーケティング再考(1):なぜいま?
http://t.co/mhEvTKIK
伊勢神宮をすべてイラストで表現したガイドブックは二千年余の歴史で初めて、と神宮の人が言っていたらしい。本日発売。不思議に霊的な雰囲気の絵ばかり。
■「わたしがみつけたもの」松尾たいこブログ
http://t.co/7TCOh7eL
金正恩氏が政権の操縦桿をしっかり握っているようだ、と。北朝鮮政権内部の現状について出石直解説委員のたいへんわかりやすい解説。
■時論公論「北朝鮮で何が起きているのか」 NHK
http://t.co/l7TRyhLA
最近やたらと話題の「俺のフレンチ」チェーン。シェ松尾やロブション出身の料理人がいて客単価わずか3000円。写真とメニュー見るとこれは確かに安いなあ。
■「俺のフレンチEBISU」2日目に行ってきた!
http://t.co/AAgWONuJ
タブレットもアップルグーグルアマゾンの3強が寡占する方向へと向かうのかな。Nexus7は日本で発売するのだろうか。
■Google Nexus 7の利用が躍進 Kindle Fireを抜き去る勢い
http://t.co/2YZBWYU5
養子縁組で経営を継いだ正治氏と幸之助氏の深い確執。養父死後も「毎晩のように夢を見るが、70%は幸之助が出てくる」と語っていた。それにしても、「経営の神様」の時代はすでに遠く。
■パナソニック名誉会長、松下正治氏99歳で死去
http://t.co/ol3JmUa2
こういう誤った人生訓が本当に気持ち悪くて嫌だ>「麺も人も、鍛えれば鍛えるほど、粘り強くこしが強くなる」
■うどん店で中学生が職場体験 - 山梨日日新聞
http://t.co/SzmahJFZ
ついに日程が正式決定。来年3月か。渋谷駅が地下化してJRへの乗り換えが遠くなったりしないんだろうか。
■東急東横線と東京メトロ副都心線 相互直通運転の開始日が2013年3月16日に決定
http://t.co/lG6DwR27
食事の前に鼻から4秒吸い、7秒とめて、8秒目からゆっくり吐く。これを3回くり返すと心身がリラックスし、ゆっくり食事をいただけるスタンスが定まる。やってみよう。
■食前の呼吸法|デトックス博士のブログ
http://t.co/AY2cPgmo
「様々な職業の人物が登場、昼間の生活では出会うことのない人々の働きぶりが淡々と映しだされていく様はどことなく滑稽」面白そうな映画。
■まるで監視カメラのレンズ越しに見ているような世界『眠れぬ夜の仕事図鑑』
http://t.co/8nxgvEPq
良きコミュニケーションは普遍だけど、そのツールは時代によって変わるのでは?という話。
■佐々木俊尚さん(@sasakitoshinao)の手書きの方が誠意が伝わるか問題について Togetter
http://t.co/NbQdbnfr
「オープンな場所に積極的に出ていくことによって、自分自身で新しく出会った人を判断していく力を磨くこと」まあ多くの人と出会ってコミュ力を磨くことだとおもうな。
■"出会いがない社会人" 負け犬人生を劇的に変えるアドバイスを語ろうか
http://t.co/QVaKGIXz
IKEAっぽいデザイン。品ぞろえが国産100円ショップより充実してるかどうか。そこを凌駕してればデザイン性で都市部ではダイソーとかを超えるような気もする。
■【ダイソー終了】北欧の100円ショップが日本上陸!
http://t.co/NBhwHWv1
マスキングテープで2か所とめてから貼り付ける。なるほど、これは上手くできそう。今度やってみよう。
■スマホに液晶保護フィルムを誰でもキレイに貼れる「ちょうつがいメソッド」ライフハッカー
http://t.co/eexUduzC
あのすごい金魚アートのYouTube動画で話題になった深掘隆介氏。30日まで。見てみたい。
■金魚アートの深堀隆介展示が表参道matofuで開催中。今週末まで
http://t.co/Tjy5UPWN
これ美味しそう。クラッカーにチーズとチョコを載せてオーブンでとろけるまで温め、仕上げに胡椒。
■AM 料理研究家がこっそり伝授! 手間をかけず男心を掴むレシピ術
http://t.co/CTCmnHn4
産経記事で指摘された自衛隊防災訓練拒否11区の全ての区が公式に産経新聞社に対して抗議。これはさすがに誤報じゃなくて捏造だと思う。どうしてこうなった‥。
■また産経が大捏造報道で各区役所が続々猛抗議の巻
http://t.co/O6Qtusyw
最近のノマド批判に対して反論しています。
■【新連載】 なぜ今「ノマド」は“炎上祭り”と化しているのか 日本の“ノマド先駆者”佐々木俊尚さんに聞く【前編】ノマドってどうよ?
http://t.co/vU5IsW5v
罵声と分断にあふれていくインターネットと、それに対して今の若い世代がどうつきあっていくのか。このはるかぜちゃんの言葉にその問題が象徴的に浮かび上がっている。
■春名風花・ぼくは腹の底から泣いた - Togetter
http://t.co/ozGaWLWO
なんて綺麗なんだろう。
■パタゴニアの奇跡。世界で最も美しい洞窟『マーブルカテドラル』 | トラベルハック
http://t.co/bvSq9joQ
米国時間25日発売が正式発表。時間は明らかにされてないが今晩21:30にMac App Storeで購入可能になるのでは、と。
■新しいMac用OS「OS X Mountain Lion」の発売日は7月25日に決定!
http://t.co/rREIjILx
アメリカではMountain Lionがリリースされたようです。やはり米国時間8:30だった。日本はまだかな。
■OS X 10.8 Mountain Lion available to download
http://t.co/KpTPZDNN
とても素敵なCM。スポーツ選手が背負っているのは、子供のころは誰もが目指していた夢。「僕たちが声援を送っているのは僕たち自身なのかもしれない」
■読売新聞CM「僕の走れなかった道」篇 YouTube
http://t.co/FAwQcRNb
オスプレイ問題の全容が理解できる良記事。「日本の現実離れした安全感覚を理由に使えないようにするのであれば、日本はその責任を負わなければならない」
■強まるオスプレイ配備への反発 現実離れした日本の要求
http://t.co/f34KVAEz
すごいな。世界は広い。1位はヴィクトリアの滝の流れ落ちる直前にあるデビルズプールという流れの弱いスポット。
■死ぬまでに泳ぎたい世界の驚愕スポット 12 トリップアドバイザー
http://t.co/liNouVz6
ライブ中は音楽に集中した方がいいと思う。「いい加減にしろよ、そこのハゲの白いシャツ!おまえもうここ3曲ずっとメール書いてんじゃねえか。このオナニー野郎!」
■アイアン・メイデンのブルース・ディッキンソン、ライヴ中に携帯をいじっていた客を叱責
http://t.co/wROl0cnL
属するコミュニティによって流れる情報の質が変わってくる時代。「あなたが誠実な情報発信を続ければ、あなたの周りには誠実な人々が集まってくる。確度の高い情報で、あなたを成長させてくれる人たちだ」
■なぜ新聞は誤報をするのか?
http://t.co/OCVzEjs2
8月上旬の本州は35度を超える猛烈な暑さになる日が多い。うひー。
■気象庁3か月予報、8月上旬は猛烈な暑さに 日テレNEWS24
http://t.co/bMiEgy90
日本の家電製品の問題にもどこかでつながっている。和食の「引く」は本来の日本文化の真髄だと思う。
■『足す料理と引く料理』佐々木俊尚さんのツイートまとめ
http://t.co/xxxj7EAZ
スマートテレビは「ネット放送を大画面で見たい」という需要で伸びているという小池良次さんの分析。五輪などスポーツ中継の分野にもこの波が。しかし将来はスマホやタブレットに移るのでは?と。
■「脱テレビ」ブームにのって伸びるスマートテレビの皮肉
http://t.co/Rm10JQIb
チェチェン難民支援活動を行っているNGOアズィーザ菊池由希子さんが南相馬に転居し、見えた風景。チェチェンと被災地につながる「遠く離れたところにいる人たちの痛みを理解できるか」問題。
■東京のアパートを引き払い、南相馬で暮らして見えたこと
http://t.co/CHgxJuRP
コワーキングとクラウドファンディングの組み合わせ。CAMPFIREでのプロジェクトの設計と、掲載後のプロモーション活動を支援。なるほど。
■co-baとCAMPFIREが提携。クラウドファンディングのキュレーションパートナーが誕生
http://t.co/fcrOjLIU
この1年でアップル、サムスン、その他の端末メーカーの事業価値はどう推移したか。驚くべきグラフ。「Androidのエコシステムで生じたほぼすべての価値がサムスン1社に集中している」
■サムスンとアップルの二強化、この1年でここまで進んだ
http://t.co/bObGMjFO
名実ともにグリーンランドになっちゃうのか。「氷の表面は毎年夏に全面積のおよそ半分がとけるものの、これほどの規模で氷がとけたのは30年余の観測史上例がない」
■グリーンランドほぼ全域 氷とける NHKニュース
http://t.co/MrRQZ1gE
「2人が実際に読んでお薦めできる電子書籍のみを販売しており、陳列されている作品数も非常に少ない」。面白い方向性。
■電子書籍の普及で個人作家と共に台頭してくるのは、個人経営の“電子書店サイト”か?
http://t.co/cRpm20Pg
なんと紙媒体をやめてネットだけの方向に。移行時期などはまだ明らかにされていない。■紙よさらば…米ニューズウィーク誌、ネット化へ
http://t.co/zIMecRqz
被災した菅野京子さんが作る「京子の万能だれ」。夫が栽培したにんにくや玉ねぎ、リンゴなどをすって合わせた山元の味。おいしそう。
■被災女性手作り 万能たれが万人魅了 宮城・山元 河北新報
http://t.co/w0RCPIAs
「自分たちにとっては生活の場だった島が、外部の人には『驚異的な島』と見られていた」。外からどう価値づけられてるを捉えるのが大切。
■郷愁漂う廃墟に心惹かれたツアー客が殺到 「軍艦島」を眠りから呼び覚ました元住民の魂
http://t.co/oKIM1npl
記事に非常に同意。「企業もこれからは社会に価値を与えることを第一に考えないと市場競争に勝ち残れない」。他者への貢献じゃなく自分たちの良い世界を作るために。
■「垂直」から「水平」へという変化のもう1つの意味
http://t.co/BY0rarnK
日本企業はどうすれば生き残れるのか?という視点で非常に興味深いこの本。
■抑えようがない組織のグローバル化『グローバル・エリートの時代』を書いた倉本由香利氏に聞く
http://t.co/aKEYt6oS
2008年の「ぐんまふるさとレシピ大賞」特別賞だったらしい。ウナギのかわりとしてじゃなく純粋にナス料理として気になる。太田まで食べに行こうかな。
■うなぎ高騰で“ナス重”人気 群馬県太田市の「ナスのかば焼き重」
http://t.co/nLr7QuXh
純EVは2020年でも市場全体の2%で、バスやタクシーなどのインフラに特化するだろうと。興味深く読んだ。
■あなたは「日本はEVで世界最先端」と信じていますか? 一度できた定説を疑わない日本のメディア人たちの「原罪」
http://t.co/TG6Ux2nO
クラウドソーシングで安値価格で仕事を落札する人が増える「たたき売り」をどう回避するか。過去の制作実績を可視化することで対処、と。そうだよね。
■「年収500万円の人を1万人生む」クラウドソーシングの老舗ランサーズ
http://t.co/bYJypY6O
北京ではジメジメした地下のアパートに住む「ネズミ族」と言われる移民が約100万人もいる……想像を絶する世界。
■大都会・北京の暗く狭い地下室に住む人々の写真集「Rat Tribe」
http://t.co/ZP7zkkQM
ニラとキュウリ、大葉だけで作るオリジナル冷や汁。簡単でお勧めです。
■我が家の夏のブランチの定番、冷や汁 松尾たいこブログ
http://t.co/jN2PqjJI
名取市の市議になった荒川洋平さんのお母さんが見つかった。昨年4月に遺体は発見されていてDNA鑑定で判明。静かに読む。
■名取市閖上(ゆりあげ)復興支援のブログ : 母を迎えに
http://t.co/6ZN55zTk
たしかにこれはすごい。感動した。「人間というものへの既成概念を捨てよ。戦いはこれからだ」。
■鳥肌必至!ロンドン・パラリンピックのTV-CMに全世界から絶賛の声
http://t.co/yRF5l8oS
年収1000万円の安定生活を捨てた夫に妻はどう対処するか。夫「リスクは単に悪い結果を避けることではない。それは良いにしろ悪いにしろ予期しない結果の可能性」リスクを避けることは良い結果を避ける事でもある。
■あるスタートアップ起業家の妻の告白
http://t.co/tEJUIAfQ
ビジネスをつくり出す能力のある人の共通点=好奇心を持っていること。情報を得ることが容易になった結果、情報をわざわざ求めるという好奇心の持つ価値がどんどんでかくなっている。
■ケータイ、キャバクラ、株含み益…失敗する経営者の“条件”
http://t.co/EBjFxBfP
たしかにこれは猛暑の日に見てると格別。それにしても毎日暑い。
■Google Mapsに追加された南極点のパノラマ画像が息を飲む美しさ! しかも涼しげなので節電対策にも効果的?
http://t.co/wVrXPNfj
アウシュヴィッツで出会い、2人で脱走したがその後生き別れた恋人。39年後に再会するという驚愕の実話を映画化。見たい。
■生き別れ、亡くなったはずの恋人が姿をあらわす『あの日 あの時 愛の記憶』
http://t.co/dBwQSxx2
すごい強気でびっくり。批判が強まりそうだけど、個人的にはKoboは徐々に改善されていって良いものを作っていっていただければそれでいいと思う。
■三木谷社長、Kobo騒動を語る「細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ:日経ビジネス
http://t.co/gcTKdpvI
フランスからスペインまでのサンティアゴ巡礼路1600kmを歩いた記録。長いが面白い。素晴らしい風景と道。四国遍路の納経帳みたいなのが向こうにもあるんだね。
■フランスの田舎を歩いた一ヶ月(サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼 前編)
http://t.co/nUxeAqDx
YouTube公式ブログ「歴史上初めて、夏季五輪がYouTubeでHDでライブストリームされます!」。でも日本では観られないのね。
■Bringing the Global Games to a New Global Stadium
http://t.co/DLulVErt
五輪視聴はマルチデバイス化し、それをソーシャル連携して楽しむというのが今回の最大のテーマ(ただし海外で)。
■オリンピック史上初の“モバイル&ソーシャルな”大会が開幕
http://t.co/sMSNshVR
日本では電通のこのスマホアプリぐらいかな。
■スマートフォンからロンドンオリンピックを応援する『1億2500万人の大応援団公式アプリ』アップデートで『Twitter』やテレビCMとの連携が可能に
http://t.co/sOaJdouu
うん、この10の掟はとっても同意。「焼きそばややめとけ」とかホントそう(笑)。
■バーベキューを楽しむための10の掟 - シートン俗物記
http://t.co/mkKJ1tdU
不景気のためだけでなく価値観の変化も、と。「家庭で過ごす時間が多く、ストレスの少ない生活を選んだ」
■米国で男性の看護師が急増!?「女性の仕事」を選ぶ男たち ニューヨーク・タイムズより
http://t.co/hqOZMYVz
茨城県で38度……すごい。
■猛烈な暑さ 関東で38度超える NHKニュース
http://t.co/GiHA6L95
ソーシャルメディアの先行き懸念という話だけど、それにしても酷い原稿。「先輩格のグーグルやアップルと異なり、SNSは利用者との接点になる独自の基本ソフトを持っていない」って意味不明。
■米「SNSバブル」破裂 MSN産経ニュース
http://t.co/19pqsVJU
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未来地図ブックレビュー
『ユートピアの崩壊 ナウル共和国』(リュック・フォリエ著)
〜〜まるでカフカの小説を読んでいるかのような不思議な実話
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これはものすごく刺激的な本でした。
オーストラリアの北東、南太平洋に位置する絶海の孤島ナウル。バチカンとモナコを除けば、世界で最も小さな独立国だそうです。面積はわずか21平方キロで、島を一周してもたったの19キロ。人口は1万人弱。
ここは北半球と南半球を行き交うグンカンドリなどの渡り鳥が住む場所で、この鳥たちの糞が長い年月の間に化石化し、サンゴ礁と混ざり合って地下に莫大なリン鉱石の鉱脈を作るようになったそうです。そしてこれがたいへん大切な化学肥料の原料に。
ナウルは戦中は日本軍が占領していましたが、戦後にイギリス連邦の中の共和国として独立し、そして石油ショック以降は天然資源の価格が高騰したこともあり、リン鉱石はばくだいな富をナウル国民にもたらします。1970年代には、小規模な地主であっても年間数万ドルの収入が入るようになり、GDPはひとりあたり2万ドル近くにも達しました。アラビアの産油国と肩を並べる金持ち国に成り上がってしまったわけです。
このあたりの本書の描写はすごいですよ。「島では何とトイレも国が掃除してくれた。個人の住宅の片付けや掃除のために、国が家政婦を雇ったのである。1970年代のナウルは、国民が仕事に出かけるために毎朝起きる必要が無いパラダイス国家であった。彼らの代わりに、中国人やアイランダーたちが働いてくれた。船釣りや、家族行事、島を囲む唯一の道路をただ延々とドライブするなど、ナウル人はおもにレジャーを楽しむために暮らした」
「毎月、オーストラリアからの貨物船がトヨタの最新型ランドクルーザーやドイツの高級セダンをナウルに運んできた。1970年代には、ナウルの警察署長はイタリアの超高級スポーツカーであるランボルギーニさえも所有していた。しかしランボルギーニは車高が低すぎ、道路に落ちたココヤシの実が邪魔となってナウルでは走行不可能であった。結局、ランボルギーニは署長の家の車庫で死蔵され、オーストラリア人がこれを二束三文で引き取った。もっとも、巨漢の警察署長の身体はランボルギーニの狭いバケットシートには収まらなかったのではあるが……」
しかしこのリン鉱石はやがて採掘され尽くされてしまいます。政府も何も考えていなかったわけではなく、ありあまるカネでオーストラリアに高層ビルを建てるなど海外投資を山のように行うのですが、しょせんは田舎の島の民のやることです。ハゲワシのような詐欺師や投資会社にカモにされ、大半の投資は無駄に終わり、カネは消えて行ってしまうのです。
そうして犯罪的なマネーロンダリングやら難民受け入れやらいろんなことに手を出し、それらもすべて裏目に出て、最終的におカネはすべてなくなってしまいました。
「現在、ナウルを走っているクルマは、錆びだらけである。石油タンカーはたまにしか島にガソリンを運んでこない。おカネのない島では、ガソリンは配給制となり、ときにはガソリンスタンドのタンクが2ヶ月も空っぽになることもある」
そして運動もせずに飽食していたせいで、ほとんどの島民は糖尿病を患っているそうです。
「ナウルでは、身体を蝕むこの病気によって、週に二回か三回は葬式が行われている。ナウルの人口規模(九千人強)からすると、週に二回か三回の葬式というのは恐ろしい数字である」
働くという行為そのものを最早忘れてしまい、ただ無駄に日々を送っているだけの存在。それがナウル島民の現状だといいます。
本書を読んでいると、なにかの寓話かおとぎ話のようにしか思えません。これが現実に起きたことだとはまったく信じられない、そういう読後感です。文明って何だろう、働くってどういうことなんだろう、そして社会を維持していくってどういうことなんだろう。そういうことを強く考えさせられる本でした。
■『ユートピアの崩壊 ナウル共和国 世界一裕福な島国が最貧国に転落するまで』 Amazon.cojp
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