ラーメンマガジン「ラーマガ」

ラーメンレビュー 山本増刊17号

2015/04/15 10:00 投稿

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  • 山本剛志のら~マニア共和国

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■「ラーマガ」本誌に載せきれなかったレビューを掲載する「ラーメンレビュー増刊号」です

 「ラーマガ」本誌では、各号で7件の個別レビューを掲載しています。遠征や連食などで、そこに収まらない私のレビューを、随時「ら~マニア共和国」で掲載します。

 今回はイベントのレポと、関西遠征でのラーメン6軒のレビューを掲載します。ラーマガ本誌と合わせてお楽しみください。

□目次

1.無料公開!巻頭レポート
  『「ラーメン凪 Presents 煮干王国建国祭 ~100人で煮干解剖の夜~」に行ってみた』

2.冬の関西遠征:完全版

 <本誌47号で「大阪麺哲」のクロスレビューを掲載
 <本誌52号で「いっぱいいっぱい」「ぶたコング」「西天満麺乃家」「ひのき屋」のレビューを掲載
 <本誌53号で「洛二神」「カドヤ食堂今福鶴見店」「いまい」「もん吉」のレビューを掲載
 <本誌54号で「ななまる」「暁製麺」「麺食堂88」「力皇」のレビューを掲載
 <本誌55号で「NOROMA」「友愛亭」「そのだ」「彩々」のレビューを掲載
 ・まりお流ラーメン@新大宮<奈良の夜の大行列店>
 ・江洋軒@明石市<老舗の澄んだスープ>
 ・泉屋@林崎松江海岸<玉子焼とラーメンを一緒に食べられる>
 ・ジャンキー@日本橋<鶏肉炙っちゃいました>
 ・シビカラ屋ロッキー@光善寺<痺れも辛さも楽しめる>
 ・龍旗信@関西空港<関空で、泉州出身のラーメンを>

1.「ラーメン凪 Presents 煮干王国建国祭 ~100人で煮干解剖の夜~」に行ってみた

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 去る3月27日、お台場のイベントスペース「東京カルチャーカルチャー」で、ラーメン凪が「煮干王国建国祭」というイベントを開催した。ここは私もイベント出演者として言った事があるが、トークライブ会場であり、何をするのかよく分からない。「建国祭」という不思議な響きにも惹かれて、私もチケットを購入して向かってみた。

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 場内にはラーメン好きの姿も多かったが、過半数は「凪ファン」といった様子。イベント会場なので、ドリンクとフードが販売されるのだが、今回は通常のフード販売に替えて、凪特製の以下のフードを販売していた。

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・限定バリバリ黒煮干しラーメン(写真はトップ画像)

 特上煮干と羅臼昆布をたくさん入れつつ、動物系スープを使っていないのですっきりした口当たりのスープ。タレは、香川県小豆島の「マルロク醤油」の杉樽本醸造醤油に、煮干・羅臼昆布・貝柱・干し海老・干し烏賊などを使って、甘さと旨みをしっかりだしている。

 麺は自家製だが通常の太縮れ麺ではなく中太麺を使用。これはスープとの相性を考えたのか、イベントなので茹でやすい物をチョイスしたのか。煮干鶏油に背脂もかけられているのでインパクトは十分。チャーシュー・ばら海苔・ネギ・メンマ・カイワレ・柚子・生姜といった具材がスープの上を覆い尽くしている。煮干を際立たせつつも、他の魅力もしっかり加えていて、イベントとは思えない出来映え。

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・ニボキムチ

 酒のアテとして用意されたのが、煮干のキムチ和え。煮干を噛めば酸味がギュッと出て、キムチ自体の酸味との相乗効果を発揮していた。キムチは蒲田の冷麺の名店「食道園」の物を使用しているので、本場の発酵した味わいが楽しめたので、一気に食べてしまってお酒のアテにするにはもう少し量がほしかったかも。

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・ニボおにぎり

 煮干に、凪の辛銀ダレを和えて、ご飯に入れたおにぎり。凪の生田代表は、なぜか社員がふんわり包んだ事をPRしてました。大きめで具もたっぷりでした。


・世界初?煮干パイ

 こちらは少し試食させてもらいましたが、浜名湖の超有名パイのイメージがありつつも、煮干の食感が独特。甘さがメインであまり酸味を感じなくてすっかりスイーツになってました。


 イベントは、「凪」の生田代表と『煮干し解剖教室』の著者である小林眞理子さん、そして「煮干王子(の被り物をかぶった、イラストレーターの青木健さん)を中心に、前半は煮干しの基本知識に関するトークやクイズ。後半は実際に煮干を爪楊枝で分解しながら、煮干の解剖を参加者全員で行いました。
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 このシートを見ながら、煮干の心臓や脳の位置を確認。匂いの強さも確認しました(笑)。

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 お土産には、自宅で煮干ラーメンを再現できるダシパックと、凪の辛銀ダレに用いる「八味唐辛子」をいただきました。これは色々役に立ちそう。

 煮干の種類ごとに採った煮干出汁を比較体験したり、凪グッズがもらえるじゃんけん大会があったりと、他にないイベントとして楽しく時間を過ごせました。イベントのBGMには、オリジナルでラーメンミュージシャン井手隊長が歌う「煮干王誕生」が繰り返し流れていました。そういえば、これまで「凪 煮干王」の店名で営業していた店舗は「すごい煮干ラーメン 凪」に改名された、との事。
 煮干という一つの素材をここまで突き詰め、エンタメ要素も加えてイベントにした所が面白かったです。まだまだ色々な事をやってくれそうな、凪の「煮干王国」から、目が離せません。


2.冬の関西遠征:完全版

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【まりお流ラーメン@新大宮】
「プレミアム鶏白湯」1,404円
※期間限定メニュー(販売終了)

 冬の関西遠征初日8軒目。10年前に一度訪問してからご無沙汰していた店。なかなか行く機会がなかったが、関西ラーメン界の重鎮が「今夜行きます」と言っていたのでご一緒する事に。奈良行きの近鉄線で終点一つ手前の「新大宮」で降り、店頭に着いてみれば人だかりができている。店頭に置いてあるボードに名前を書いて待つのだけど、「5名様」「8名様」「9名様」…と、ラーメン店というよりも居酒屋のようなグループ客が次々と。地元の若者たちにすっかり認知されている様子。店内一面に貼られたメニューは、味もジャンルも本当に様々で、何を頼んでいいかひたすらに迷うほど。店主に「何頼めばいいですかね?」と聞いたら、オススメされたのが「鶏白湯プレミアム」。限定メニューだけど、鶏で一番濃いスープを目指したらしい。

 濃いめに煮詰めた鶏白湯スープはどろどろで、提供直前にスライスしたチャーシューも加わってインパクトは超絶。啜るというか、ずるずる麺を引き出しながら食べる。ちょっと放っておくと、すぐに膜ができるほど。鶏の旨みがズドンと入りまくった味だった。

 様々なメニューを次々と作っていく厨房には、10台の業務用大型電子レンジが並べられ、次から次へと中に入れられていく。かといってスープ作りには一切の手抜きなく、大きな寸胴にはガラが入っていて、店主はレンジの出し入れと具の盛り付けの合間を見て、その寸胴をしょっちゅうかきまわしている。これはスープも濃厚になるはずだ。

 現在のレギュラーメニューは豚骨ベースなので、そちらも相当に濃厚である事が想像できる。再訪して確認しなければと思うが、関西遠征時でもちょっと遠いのと、この大行列にはついつい躊躇してしまいそう。でも行かねば。

濃厚な 味でまりおは スーパーに

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まりお流ラーメン
奈良県奈良市尼辻町433-3
近鉄線「新大宮」駅から徒歩25分


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