ラーメンマガジン「ラーマガ」

ラーメンレビュー 山本増刊15号

2015/02/04 18:00 投稿

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  • 山本剛志のら~マニア共和国

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■「ラーマガ」本誌に載せきれなかったレビューを掲載する「ラーメンレビュー増刊号」です

 「ラーマガ」本誌では、各号で7件の個別レビューを掲載しています。遠征や連食などで、そこに収まらない私のレビューを、随時「ら~マニア共和国」で掲載します。

今回は10軒のレビューを掲載します。ラーマガ本誌と合わせてお楽しみください。
・下北沢の新店3軒。
・栃木県佐野市の佐野ラーメンから3軒。
・千葉県市川市のラーメンから4軒。

□目次

1.巻頭無料公開レビュー!:下北沢の新店
 ・そると@下北沢<塩味にこだわる鶏そばの店>
 ・九州魂@下北沢<南の島豚使用!でも近く閉店>
 ・おか福@下北沢<長崎とんこつとちゃんぽんの二本柱>

2.日帰り佐野遠征:完全版
 <レビュー増刊14号で「とかの@佐野(閉店)」のレビューを掲載
 <本誌46号で「日向屋@佐野」のレビューを掲載
 <本誌47号で「一乃胡@佐野」のレビューを掲載
 <本誌48号で「417@佐野」のレビューを掲載
 ・大和@佐野<青竹打ちの力溢れる新店>
 ・大金@佐野<大箱店に移転しますます元気>
 ・ゐをり@佐野<次世代型佐野ラーメンの旗手>

3.市川市のラーメンをレビュー
 <本誌48号で「小むろ@行徳」のクロスレビューを掲載
 ・グレイト@市川真間<醤GINラーメンのインパクト>
 ・魂麺@本八幡<今の基本メニューは濃厚なんです>
 ・瓢@市川真間<あっさりスープに自家製麺>
 ・阿闍梨@下総中山<かき揚げを乗せで一斉風靡した店>


□ラーメン実食レビュー

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【そると@下北沢】
「そるとそば」880円

 2013年に開店した新店。阿佐ヶ谷の「つけ麺処 三つ葉亭」のネクストブランドらしい。ちょっと明るい雰囲気もあり、スタッフも元気だがテンションは高すぎない。あっさり清湯の「鶏そば」と、鶏白湯の「つけそば」をベースにしたメニュー構成。店名通りの塩味専門店。

 大山地鶏のガラをメインに、香味野菜などを加えたスープとの事、スープ素材とイタリアの塩から出てくる独特の香りが鼻をくすぐる。モモ肉の鶏チャーシューと鶏挽肉がアクセントになっている。多加水の平打ち細麺も、スープに馴染むつるつるした食感。

 今回注文した、店イチオシの「そるとそば」は、たっぷりの野菜をトッピングしている。揚げ茄子にトマト、カボチャ(季節によっては新じゃが)が加わり、それらの味が他にない食感と旨みをプラスしている。個性があってクオリティが高いものの、気取らずに食べられる所がユニーク。今後にも期待したい。

鶏で塩 野菜もとりたい そうすると

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鶏そば そると
東京都世田谷区代沢5-36-13
小田急線・京王線「下北沢」駅南口から徒歩4分


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【九州魂@下北沢】
「九州魂つけ麺」900円
※2月10日か11日で閉店(移転予定)

 2014年11月に開店。「ラーマガ44号」でラーメン、「ラーマガ46号」でつけ麺を山路さんがレビューしている店。宮崎県産ブランド「南の島豚」を使った豚を活かしたラーメンとつけ麺、そして豚しゃぶもメニューに並べていたが、この日は豚しゃぶは売り切れ状態になっていた。

 店名をつけた「九州魂つけ麺」は、つけ汁が「海老(写真奥)」と「薬膳(写真手前)」の2種類。豚骨スープの甘さも活かした海老と、唐辛子は多くないが鮮烈な辛さを感じる薬膳の組み合わせは対照的。渡辺樹庵氏が味作りに関わったと聞けば、「可以@神保町」の二色つけ麺との共通点も感じる。三河屋製麺の太平麺も啜りがいがあって、同金額の大盛りにしてもよかったと思える。

 友人の「とんこつらーめん」も、豚骨をしっかり仕込んだ実直な豚骨ラーメンという印象。それだけに、開店3ヶ月になる2月中旬での閉店というのは驚いた。埼玉県のパチンコ屋の敷地内での営業の誘いを受けているという事で、そちらへの移転を検討しているとの事。継続してくれるならいいのだけれどと、ちょっと心配になったりもします。

味作り 早くも埼玉 行っちゃうの?

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豚骨匠麺 九州魂
東京都世田谷区北沢2-26-25 
小田急線・京王線「下北沢」駅北口から徒歩1分


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【おか福@下北沢】
「長崎ちゃんぽん」880円

 2015年1月に開店したばかりの新店。同所にあった「焼小龍包」の店をリニューアルして開店させた店らしい。入店すると驚くのは店の狭さ。カウンター席が厨房側と窓側に3席ずつで、厨房も狭い。メニューは長崎とんこつラーメンと長崎ちゃんぽん、唐揚げ定食とサイドメニューの唐揚げ。なので長崎ちゃんぽんを注文。

 スープはラーメンと同じ豚骨ラーメンのみと思われ、厨房の小さな寸胴から注がれる。鶏白湯をだけだったりブレンドしたりする長崎ちゃんぽんの製法とは異なる。具はキャベツやモヤシ、海老やアサリなどの海産物を炒めているようで、スープや麺を中華鍋に入れる長崎ちゃんぽんの製法ともやはり異なる。麺は中太。炒めた時の野菜の焦げが少し香ばしさを増している。

 友人の「長崎豚骨ラーメン」は、白濁豚骨スープがあっさりでやや甘めに感じられ、細麺がちりちりと入っている。私が経験した長崎市内での豚骨ラーメンとは異なるし、長崎県下で多い「佐賀ラーメンの影響を受けた豚骨ラーメン」とも異なる。これはこれで悪くないけど、「これが長崎とんこつです」と言われると、私には若干の違和感が残った。どこかにこの味の原型があったらごめんなさい。その場合は食べに行ってまいります。

長崎と 言えば誰にも 気づかれず?

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長崎とんこつ おか福
東京都世田谷区北沢2-13-5
小田急線・京王線「下北沢」駅南口から徒歩4分


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