ラーメンマガジン「ラーマガ」

「ラーマガ」#140

2017/08/20 11:00 投稿

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北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
「ラーマガ」THE RAMEN MAGAZINE
#140

・北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
・2017年8月20日発行(月3回)8月第3号(通刊 第141号)

【目次】

■巻頭コラム
 『「あの小宮」から見えたラーメン業界の新たな可能性』(山路力也)

□クロスレビュー『必食の一杯』
  中華そば 勝本@水道橋「濃厚煮干そば」

■ラーメン実食レビュー
【北島秀一】
  麺処 いし川@秋川「醤油」

【山路力也】
  一風堂 代々木上原店@代々木上原「一風堂太つけ麺」
  二代目 博多だるま@台場「押し豆腐麺」
  らーめん炙亭 ぼたん@札幌「濃厚雪みそらーめん」
  椋嶺@玉造「定番」
  焼とりの八兵衛 Bekkan@博多「特選チキンラーメン」
  地鶏らーめん はや川@高宮「地鶏醤油らーめん」
  冨ちゃんラーメン@茶山「ラーメン」

【山本剛志】
  台湾麺線@新橋「台湾麺線セット」
  九段斑鳩@市ヶ谷「特製ら~麺」
  楓@荻窪「味噌ラーメン」
  大山家@昭島「とき卵ラーメン」
  みずき@伊勢佐木長者町「味噌拉麺」
  恵比寿@群馬八幡「ワンタンメン」
  大砲ラーメン合川店@久留米「昔ラーメン」

□拉麺人インタビュー 
 齋藤賢治 <ど・みそ 店主>②
 『うちのラーメンは、香味油を入れないと美味しくないです(笑)』(聞き手:山本剛志)

■侃々諤々!
 『ラーメンのスープは飲み干す?残す?』

□告知/スケジュール

■編集後記


■巻頭コラム
『「あの小宮」から見えたラーメン業界の新たな可能性』山路力也

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 都立大学駅高架下に今月11日にオープンした2軒のラーメン店「中華そば あの小宮」「豚骨麺 あの小宮」。あの小宮とはどの小宮かといえば、つけめんTETSU創業者の小宮一哲さんのこと。小宮さんはつけめんTETSUを運営する「YUNARI」を創業した後、外食企業「クリエイトレストランツホールディングス」に会社を売却。クリエイトグループ傘下に入った後も社長としてYUNARIの運営に当たっていましたが、このたび3年の人気満了という形で退社されています。とは言え、この「あの小宮」の経営には小宮さんは参画しておらず、TETSU時代に小宮さんを慕っていた有志たちが立ち上げたお店で、小宮さんはプロデューサーとして関わっています。

 高架下の右と左の異なる店舗で、清湯の中華そばと白湯の豚骨という異なる味を出す。この発想は今までにないものだと思います。どんなラーメンであったかのインプレッションについては、追ってクロスレビューなどで取り上げていくことになると思いますが、私が今回この店舗で感じたことはラーメン店という業態の新たな形、新たな可能性についてでした。至近距離で同じブランドで異なる味を出す、というのも確かに斬新だとは思いますが、私が考える新たな形は別のところにあります。

 今回の一連の流れを小宮さんや小宮さんの部下に注目して考えてみます。ラーメン作りや業態開発、店舗展開に長けた小宮さんという人間が、つけめんTETSUというブランドを生み育てた。そしてそのパッケージを別の会社に託して、自分と部下は新たなラーメンやブランドをまた作っていく。結果として世の中に上質なラーメン店なり業態が一つ増える。これはとても理にかなっているなぁと思うのです。実際、IT系ベンチャーでは珍しいことではなく、新しいサービスを軌道に乗せたチームが資本のある会社に売って運営を任せ、別のサービスを立ち上げていくのは一般的です。これがラーメン業態でも出来るのではないかと思ったのです。

 美味しいラーメンを作れる人はたくさんいるでしょう。しかしながら、ラーメンを作るだけではなく店舗展開や業態開発、人材育成にまで長けている人というのは決して多くはありません。その才能を持っている小宮さんが次々とラーメンなり業態を作っていくというのは、業界的にも活性化しますし消費者的にも有効な選択肢が増えるというメリットがあります。「あの小宮」からラーメン業界の新たな可能性を感じました。


□クロスレビュー『必食の一杯』

 一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は水道橋の新進店「中華そば 勝本」の新メニュー 「濃厚煮干そば」を、山路と山本が食べて、語ります。

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中華そば 勝本@水道橋
「濃厚煮干そば」780円
 

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