新内閣が決まりました。幾らか不安も残る組閣内容ですが、苦しいなりにも新旧交代を期待出来そうな結果であり、まずはギリギリ合格点と感じます。小職の勝手な考えで申し訳ありませんが。
以前(小泉元首相前)の自民党であれば各派閥の重鎮が順送りで出てきてはトンチンカンな(国民軽視の)ボスザル争いをしていたものですが、このメンバー ならそのような無駄も無さそうですし、何より彼らが重鎮より業務執行能力が劣るとも思えません。劣るのはアチコチの中ザル小ザルを纏める力と二枚舌(嘘つ き)能力、経済力(配る金を持っている、または作る能力)くらいかなと。国政執行能力とは全く関係ありませんね。
ところで、消費税10%への判断時期に入りつつある中で、最近の紙面は「景気が良くなっているぞ!」との煽り記事だけでなく、来年度予算獲得を目的とし た役所からのアドバルーン記事も増えています。明らかに各省庁から発せられたと思われる「あれが必要、これが必要」と言った予算獲得のためのコメントがサ ラッとリリースされたり、担当大臣がそれをフォローする発言をしたりと言った具合ですが、今度の大臣達はどの程度役所に取り込まれるのかも気になります。 安部首相が某二階新総務会長辺りをどう使うのかなども見ものです。和歌山県出身の古いタイプの族議員代表ですから。
ところで流石に日銀による財政ファイナンスを使った金利押し下げ効果+円安誘導と、公共工事の前倒し発注だけでは手詰まり感が出て来ましたが、この期に 及んでも景気押し上げを理由(建前)にした各省庁間の予算強奪競争をしている姿を見せられては如何とも日本の将来に暗澹たる気分になります。
今やっていることは「金利押し下げ+円安誘導」の副産物として、富裕層(高齢者)の資産価格を押し上げて余裕資金を作らせ、子供への住宅資金や教育資金 贈与を促し、NISAを使って資産の非課税移転を進め消費に向かわせるなどの小手先の景気刺激策であり、結果として格差の固定化を進展させるだけで産業育 成や雇用拡大には結びつかない、つまりは構造改革に手を付けないで済む程度のことしかしていません。
まずは現役世代の雇用拡大と所得向上により住宅取得などを促す施策が必要(王道)なはずであり、その為には縦割り行政の是正や規制緩和を進めるべきなの ですが、今まで通りでは単なる非課税所得移転を促すだけで、今話題のトマ・ピケティの懸念通りの格差の拡大を助長するだけで国力増大に結びつかないといっ た結果で終わります。それなりには消費の押し上げ効果はありますが長続きはしません。
そしてまた、このままでは財政ファイナンスを止める手立ても無いままに、いずれはコントロール不能なインフレに突入してしまう懸念も増大しています。
先日は70代の事業オーナーの資産運用に関する相談を受けました。取引先金融機関のお勧めに従ってと仰っていましたが中身を見てビックリ。外貨建て10 年の個人保険やら月次配当型の新興国通貨建てファンド、米国ジャンク債ファンドなどなど、確かに円建て商品に比べて配当は高いのですが、ご本人が詳しくな いのをいいことに最近流行の金融商品のオンパレード。
配当が高いから良いと思ったとの事でしたが、何故に70代の高齢者(資産家)に10年固定の外貨建て医療保険なのか?この商品では相続対策にもならず、 つまりは外貨資産をとのお話でしたので米ドル債を買っておくなどで良いはずが、営業マン氏は手数料欲しさに(高コストな)保険を進めた訳ですね。
投資信託だけでも時価の計算をしてあげたら驚いていました。何故なら配当は(特別配当があるから)高いものの元本が10数%も目減りしていたからです。良かれと思い乗り換えてみたものの、円安にもかかわらずたったの1年で。保有コストが高過ぎます。
役人や政治家ばかりを責められず、民間も一事が万事です。これでは金融市場の裾野が広がりません。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
以前(小泉元首相前)の自民党であれば各派閥の重鎮が順送りで出てきてはトンチンカンな(国民軽視の)ボスザル争いをしていたものですが、このメンバー ならそのような無駄も無さそうですし、何より彼らが重鎮より業務執行能力が劣るとも思えません。劣るのはアチコチの中ザル小ザルを纏める力と二枚舌(嘘つ き)能力、経済力(配る金を持っている、または作る能力)くらいかなと。国政執行能力とは全く関係ありませんね。
ところで、消費税10%への判断時期に入りつつある中で、最近の紙面は「景気が良くなっているぞ!」との煽り記事だけでなく、来年度予算獲得を目的とし た役所からのアドバルーン記事も増えています。明らかに各省庁から発せられたと思われる「あれが必要、これが必要」と言った予算獲得のためのコメントがサ ラッとリリースされたり、担当大臣がそれをフォローする発言をしたりと言った具合ですが、今度の大臣達はどの程度役所に取り込まれるのかも気になります。 安部首相が某二階新総務会長辺りをどう使うのかなども見ものです。和歌山県出身の古いタイプの族議員代表ですから。
ところで流石に日銀による財政ファイナンスを使った金利押し下げ効果+円安誘導と、公共工事の前倒し発注だけでは手詰まり感が出て来ましたが、この期に 及んでも景気押し上げを理由(建前)にした各省庁間の予算強奪競争をしている姿を見せられては如何とも日本の将来に暗澹たる気分になります。
今やっていることは「金利押し下げ+円安誘導」の副産物として、富裕層(高齢者)の資産価格を押し上げて余裕資金を作らせ、子供への住宅資金や教育資金 贈与を促し、NISAを使って資産の非課税移転を進め消費に向かわせるなどの小手先の景気刺激策であり、結果として格差の固定化を進展させるだけで産業育 成や雇用拡大には結びつかない、つまりは構造改革に手を付けないで済む程度のことしかしていません。
まずは現役世代の雇用拡大と所得向上により住宅取得などを促す施策が必要(王道)なはずであり、その為には縦割り行政の是正や規制緩和を進めるべきなの ですが、今まで通りでは単なる非課税所得移転を促すだけで、今話題のトマ・ピケティの懸念通りの格差の拡大を助長するだけで国力増大に結びつかないといっ た結果で終わります。それなりには消費の押し上げ効果はありますが長続きはしません。
そしてまた、このままでは財政ファイナンスを止める手立ても無いままに、いずれはコントロール不能なインフレに突入してしまう懸念も増大しています。
先日は70代の事業オーナーの資産運用に関する相談を受けました。取引先金融機関のお勧めに従ってと仰っていましたが中身を見てビックリ。外貨建て10 年の個人保険やら月次配当型の新興国通貨建てファンド、米国ジャンク債ファンドなどなど、確かに円建て商品に比べて配当は高いのですが、ご本人が詳しくな いのをいいことに最近流行の金融商品のオンパレード。
配当が高いから良いと思ったとの事でしたが、何故に70代の高齢者(資産家)に10年固定の外貨建て医療保険なのか?この商品では相続対策にもならず、 つまりは外貨資産をとのお話でしたので米ドル債を買っておくなどで良いはずが、営業マン氏は手数料欲しさに(高コストな)保険を進めた訳ですね。
投資信託だけでも時価の計算をしてあげたら驚いていました。何故なら配当は(特別配当があるから)高いものの元本が10数%も目減りしていたからです。良かれと思い乗り換えてみたものの、円安にもかかわらずたったの1年で。保有コストが高過ぎます。
役人や政治家ばかりを責められず、民間も一事が万事です。これでは金融市場の裾野が広がりません。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
コメント
コメントはまだありません
コメントを書き込むにはログインしてください。