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孫子の投資法 敵を知り己を知る その1

2014/03/06 15:19 投稿

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本連載を初めてお読みになる方は<孫子の投資法その1>を先にご覧ください。 http://okuchika.jugem.jp/?eid=4482

■敵国を傷つけずにそのままで降伏させる■


◎およそ戦争の原則としては、敵国を傷つけずにそのままで降伏させるのが上策で、軍団を打ち破って屈服させるのはそれに劣る。(友好的M&Aをすべき)

 孫子の兵法の根本原理は、<より少ないエネルギーで最大の効果を上げる>ことにあります。できるだけ味方の損害を減らし、<力を使う代わりに「知恵」を使わなければならない>ということです。

 したがって、ここでも述べられているように、相手を攻撃し屈服させるなどという多大なエネルギーを費やすことは避け、相手が無傷のまま自ら降伏するよう仕向けなければなりません。

 しかし、そんなことができるのか?一つの答えは、相手の急所を急襲して一瞬にして勝利してしまうということです。この戦法は、相手を攻撃するというより は、<ごく一部の相手の急所が破綻することによって、小さな穴からダムが決壊するように、敵自らの崩壊を生み出す>手法です。

 大事なのは、敵の急所がどこにあるのかを見極めることですから、その情報を得るための諜報戦(スパイ活動)を孫子はとても重視し、本連載でも後半で諜報戦について多くのことを語る予定です。

 もう一つは、<(北風と)太陽>戦略。北風がいくら吹き荒れようと旅人が脱がなかったコートを、燦々と輝く太陽の暖かさでいとも簡単に脱がしたイソップの逸話はあまりにも有名ですが、戦争・ビジネス・投資においても重要な考え方です。

 ウォーレン・バフェットは敵対的買収をしないことで有名ですが、次々と大型の買収を極めて有利な条件で実現させ、バークシャー帝国をさらに拡大しています。

 なぜ、バフェットが有利な条件の買収案件を手に入れることができるのか?
それは彼が<買収した企業の経営には一切口を出さずに既存の経営陣に運営を任せることを公言し、常にそれを実行>してきたからです。買収される側の企業に とってバフェットの方針が好ましいのはいうまでもありません。ですから、彼らは「是非バフェットさんに買っていただきたい」と、企業売却案件を次々に持ち 込みのです。つまり、バフェットは「太陽」ということです。

 それに対して多くの投資ファンドが北風戦略をとって、「売りたくないと言っている企業の株式を無理やり買おう」とします。自社を売りたくない企業は、 様々な妨害(買収防衛策)を発動しますから、株価は当然跳ね上がります。そして、多くのファンドが必要以上の高値で企業を買収して、後で苦しむのです。バ フェットと敵対的買収を行うファンドとどちらが有利な条件で投資できるのかは論じるまでもありません(念のため、高値で買収すると言っているファンドの申 し出を、株主の承認を得ずに断る経営者はその会社の株主に対する背信行為を行っていることになります。つまり、一般的な買収防衛策は株主に対する敵対的行 為ということです)。

 もちろん企業買収に限らず、戦争でもビジネスでも投資でも<暖かい太陽の日差しを降り注いで相手のコートを脱がしてしまう戦略>は、とても有効です。

(OH)

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◎「銀座の投資家が「日本は大丈夫」と断言する理由」(PHP研究所)
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◎「韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか」(講談社)
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 他多数。
*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/

(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関し
 ては御自身の責任と判断で願います。)

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